第七十八話
「以上、坂下高校キャプテンのインタビューでした。」
「・・最新のスポーツ医学では、治ります。」
決勝戦の翌日、山口は学校の紹介した医者に行った。
「継続的なアイシング、そして左ひじの軟骨成分を3Dで解析し、その軟膏成分に一番合った軟膏成分を注射で右ひじにいれます。もちろん、継続的なランニングで筋肉の低下を防ぎ治療するのが条件です。・・また、これはまだ出てきてはいませんが、過去の選手の右ひじ、全身の写真を分析して投球後、投球中、投球前のひじの回復度を調べます、そして右ひじを固定し指やひじの神経から最善の回復として治療していく方法です。」
「現在ではまだ出回ってはいませんが自らの細胞を培養する治療法もあります。投球数以外は野球のマニュアルを読んでいた山口君なら、できるプランはいくつもあるといえるでしょう。しかし、無理をせず、豊かな人生観をケアしていくのも目的として少し野球の部活動から離れてもいいのかもしれません。甲子園を沸かした山口君です。焦らず治していきましょう。」
「はい。」
「お兄ちゃん、また決勝戦の7回表ツーアウトからを見てるの?」




