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第四十七話
朝礼をしに山口は部屋を出た。
「山口、そろそろ、朝礼だぞ。」
「はいっ。」
「久しぶりにライアンのチームメートと話してたんだろ。」
「なんだわかったんですか。」
「しっかり過去を振り返りながら孤独に前を見る。お前の球を受ければ、人生を歩んだプロに求められる強さを君は持っている。」
「飯田さん。」
「さすが先輩。」
「大田。」
マネージャーは言う。
「いや、あんまり話し過ぎると監督に怒られそうだなって。」
「じゃあ全国の高校野球ファンを盛り上げるため。」
「試合に恋するぞー。」
「Yes、やっきゅう ラウ。」




