第四話
「おはようございます。」
都内のカフェに週3回バイトに通っている・・。
「ああ、茜君お疲れ様。」
「今日、テスト開けなんだって?」
「成績ですか?」
「問題ないですよ、今までの知識は実家で復習して、この夏乗り切ろうと思ったので。要するに、夏休みもラーメン屋の手伝いで忙しかった、春休みはゆっくり勉強ができたんです。」
「さすがバイトを入れて学習も頭に入る。親父さんは心配してるだろ。」
「どっちも同じですね。あっ、もう5時、閉店の時間ですね。」
「レジに入れる商品品出ししてから閉店の挨拶をするからね、茜君は同席して、で閉店したら清掃業務が待っているから。」
「分っています。」
「今日もご来店ありがとうございました、私店主の明日のコーヒーのホットとアイスをご紹介いたします。明日はブラジルから遠い親戚の契約農家発の豆が入荷します。豆の販売も行っております。是非、明日もご来店をお待ちしております・・。」
・・敬称略・・。
(何が言いたいのだろう?ここのマスターは喫茶店ぽくない・・)
「掃除始めます。」
それから13分清掃と机ふきをした。バイトは平日は5時から7までだからかなり忙しい。まあ、でも実家の店ではもっと働いていたし、この店は5時で閉店だから、世間の裏事情を知っていられるような空間が今後の自分自身に影響を及ぼすことはあろうと茜は考えた。日に日にその考えは増す・・。
「茜君、今日もお疲れ。」




