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第百五十二話
「これだから、天才は。」
「相内..。」
「わかりました。甲子園の決勝で校歌をカラオケ音源100点を取ります。」
「よく言った。」
「坂下高校の校歌、カラオケにあったっけ?」
「突っ込まない。」
「キンコンカンコン。」
「5時だ。」
「よし練習行ける。」
相内は音楽室を出ていった。
「相内って頭いいな。」
「4月・・こんなにもグランドが渇いているとういう季節はないな。」
「相内、みんなわかってるさ。」
「ここで、音取りして、パートに分かれて、人気の合唱ソングと校歌の練習をして・・。」
「さすが山口。」
5月2週から、ひじに負担を掛けない練習メニューを、一年生に教えるのが山口の役目だった。それは、これ以上、坂下を「故障した選手を使う」というイメージを払しょくしたかったからである。
「例えば、俺の使うフォークやスプリットフィンガー、カットボール・・。」
山口は後輩に指導をする。




