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第百三十七話
茜はその試合展開に、昔を思い出していた。
「何か見えてきた気がします。」
「坂下高校の春の大会が?」
「山口が登板しない限り、安心できません。」
「そうですか。」
話し合う二人。
「おっと、彼らは雨の中でプレーしている、こちらが笑ってはいけませんね。」
「結果的に、チームを上に持っていくことが見込まれますね。」
「見込まれる、観戦チームは、見ているだけ。」
「さすが、茜くん慣れしている。」
「春、優勝したら、学校の入学者、勉強しなくていいじゃんって勘違いする人出てくるだろうな。」
「んー、そうだわ。」




