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第百一話 やっとの恋
「彼女・・。」
「ああ、なんてかわいそうな男子なんだ。」
「相馬・・何か落としていません・・。」
「仕方ない・・全国行ってやりますか・・。」
「北海道まで名前を届けている康太を超えれば・・。」
「千葉ライアン世代だ。」
「ははは・・。」
「彼女の家、まだ母がいるんだったら・・。そんなところで笑えないな・・。」
「それがストレスになって怪我が治るのが遅くなるのを封印して、そのマウンドだけに心を燃やしていたとしたら。」
「思い出の親友。」
「じゃ。」
「おう。」
二人は上機嫌で電話を切った。
「あっ、メールだ・・。」
「北海道って好きです?」
(変わったメールだな・・あっ待てこれをお兄ちゃんに言ったら・・今度は観光旅行で北海道に行くのにクラスで行きにくくなるな・・私を守るためなら相馬君と山口君との野球以上の仲の良さを挙式のメッセージに入れるって言うし。同級生に幸せいっぱいの妹ですって紹介するらしいし山口君とお兄ちゃんで・・まあ相馬君が好きだからまあいいけど)
真樹は携帯を閉じた。




