共に在りたい。
神様はなんて残酷なんだろう。
生きたいと願う者に死を与え、生きることに執着しない人間に、余計な寿命を与える。
生きるべき存在を、はきちがえているのだろうか?
それとも、生きたいと願うからこそ、裏切るのだろうか?
幸せになるべき人間に不幸を与え続け、けして報われぬまま死を迎えさせ、それで満足なのだろうか…。
かくゆう俺の命はまだ計り知れない。少なくとも俺の隣で眠っているこいつの倍…いや、それ以上だろう。
今日医者に告げられた、後一ヶ月の命だということが、今でも信じられない。
大丈夫、ずっと一緒だよと、いっていたこいつは、どうやら俺を置いて先に旅立ってしまうらしい。共に歩んできた短い道のりに"特別"と呼べる思い出なんて、そうそうない。ただ、共に過ごした毎日が俺にとって大切な"宝物"だということだけが、事実だ。
少ししか残されていない時間が、この先ずっと続けばいい。
そう願うのは、ずるい事なんだろうな。
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