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彼と彼女の音物語  作者: 坂田 ゆう
第三楽章 His_Piano
9/10

-2-

 由美にとって、今日ほど薄っぺらな日はなかった。

 今日のほとんどを無意識に過ごしている。

 なぜ高校に向かったのか。

千葉(ちば)がいるから?

 なぜすぐ家に帰ってきてしまったのか。

(さくら)から逃げたかったから?

 由美の中で芽生えた感情は、徐々に形作られていく。

―これはなに?

 それは彼女を苦しめた。

―これが「好き」ってことなの?

 この疑問は心の中でぐるぐると回り続けた。そして、疑問の答えを見出し、確信へとつながった。

―でもだめだ……

 自分の部屋に入り、ベッドに飛び込む。

―これは桜もずっと前に経験したことなんだ

―それを今更、横から入るような真似はできない

 由美は新たに芽生えた感情に対して蓋することしかできなかった。

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