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女聖騎士、赴任先がよりによって海賊国家でした  作者: なぎゃなぎ


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4/12

4話~帰国の聖騎士はやはり変態でした~

挿絵(By みてみん)

翌朝、件のブーメランパンツ男ことバカーナは、本国ジールド・ルーンへ帰ることとなった。

エナやスティアナ王妃、その他のフォーランド海兵たちも港の船着き場へと集まっている。


少し遅れてバカーナが姿を現す。

今回の装いは――上半身は聖騎士の鎧、そして下半身はやはりブーメランパンツ。

荘厳で神聖な鎧が、変態要素と同居しているのだった。


あの格好でジールド・ルーンに戻ったら、きっと盛大に怒られるだろう。


* * *


少し海兵やスティアナと会話を交わした後、バカーナはエナのもとへやって来た。


「聖騎士は品行方正で国民の見本になるべき存在です。そのような佇まいは、今後おつつしみください」

エナは目を合わせずに告げる。


「聖騎士の仕事は国民を守ることだ」

真顔で答えるバカーナ。

昨日の変態ぶりとは別人のようだった。……下半身以外は。


「結局、何も引き継ぎできませんでしたね」


「引き継ぐ内容なんてねぇよ。王妃は遊びたいだけで悪さはしない。俺たちはフォーランドが悪さをしないように見張るだけだ」


「……」

エナは視線をそらす。


「お前……そういう仕草の一つ一つが、あれだな」


「なんですか?」


「そそられる」


ドゴォ!!


エナの蹴りがバカーナの股間を直撃した。


「ぐほぉ!!」

うずくまるバカーナ。


「本当にいい加減にしてください!!」


「いや!まてまて!! 本当にもう少し優しくだな!」


「うっさい!! さっさと帰れ!!」


バカーナは股間を押さえながら船へと引きずられていった。


* * *


「……本当に、この国はどうなってるんですか」

エナのため息が潮風に溶けていった。


「あやつはいい仕事をしとったぞ」

横にやって来たスティアナが声を掛けてきた。

今日はスリングビキニではなく――だが、王妃というよりは海賊のような格好をしている。


この人も絶対にどこかおかしい……。


「どんな仕事をなさっていたんですか?」


「昨日も良い仕事じゃった」


「良い仕事?」


「ふむ。わらわと"かいがらアート"じゃ。お主を砂浜で迎えようと思ったんじゃが、アホがアホなことをして予定が狂ったわい。かっかっか!!」


「それは仕事ではありません! えっ!? じゃああなた達が水着だったのって……」


「決まっておろう? 砂浜で遊んでおったからじゃ。これから行くか?」


「行きません!! そんなことをする暇があるなら、この港の修繕をしてください! 所々木が腐ってます!!」


「うるさいのぉ~……。わらわはこれから昔なじみの酒場へ行って、からかってこなければいかんのじゃ。直したきゃ直しておいても良いぞ」


そう言い残し、スティアナは街へと歩き出した。


「ちょ! ここは国の出入り口ですよ!!」


「そこが使いやすいから使っとるだけじゃ。この国は四方海に囲まれとるから、入りたい所から出入りすればいいぞーーー!」


* * *


「……本当に、私はここで何を引き継げばいいんですか」

エナのぼやきが、潮風に虚しく響いていった。

読んで頂き、ありがとうございます!

今回は初めての試みとして、“ギャグ特化”の作品に挑戦してみました。

これまでのように「書きたいものを書く」ではなく、

「読んでくださる皆さんに楽しんでもらいたい」という想いで仕上げています。

もし少しでも「面白い」「続きが気になる」と感じて頂けましたら、

ぜひブクマ・リアクション・レビュー・感想で教えてください!

それが次の執筆の大きな力になります✨


※もし反応があまり良くなければ、今後の方向性の判断材料にもさせて頂くつもりです。

そのため、ちょっとだけ厳しめの評価も感謝しながら受け止めます!

(ちょっとだからね! めちゃくちゃ言われると泣くからね!)


この作品は全27話構成で、毎週火・木・土に更新予定です。

(時間は固定ではありません)

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