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女聖騎士、赴任先がよりによって海賊国家でした  作者: なぎゃなぎ


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22/27

22話~多分旅は順調です……~

挿絵(By みてみん)

亜人の生息区域への旅が始まり、一週間が経った。


度重なる山賊の襲撃を乗り越え、エナ達は大きな問題を抱えていた―――。


田吾作を始めとする海賊A・B・C、そしてスティアナまでもが戦闘不能となっているのである……。


道を進む一行に、エナは静かに声を掛けた。


「……あの。毎回、ツッコミ箇所が多すぎて、ツッコめずにいるんですが―――」


「なんだ、エナ公?」


「なんで倒した山賊の武器と身ぐるみを、毎回全部剥いで行くんですか!?」


「馬鹿野郎! 旅は何が起こるか分からねぇんだ!! 蓄えはあった方が良いんだよ!!」


「それは一理あります! だけど、倒した山賊の身ぐるみを服まで剥ぐって……どっちが山賊だか分からないじゃないですか!!」


「犯罪を犯す覚悟がある奴は、やられる覚悟も必要なんだよ!」


「それが原因で全員両手塞がって戦えないとか、本末転倒でしょ!! ……ってかスティルはいつまで飲んでるのよ!!」


「つらい旅じゃ……」


「辛くしてるのは、あなた自身ですからね!! とりあえず飲むのを止めなさい!!」


「つらい旅に耐えるわらわの唯一の楽しみまで奪うとは……やはりエナは鬼畜よの……」


グビッグビッ!(海賊Aにおぶられながら、また酒を飲むスティアナの音)


「村が見えてきたぜ! てやんでぇ!」

田吾作が遠くの村を指さす。


「をを!」

いままで海賊Aの背中にいたスティアナが飛び降り、走り出した。


「お、お嬢! 元気じゃねぇっすか!!」

海賊Aも慌てて走り出す。


過剰荷物を抱えた田吾作と海賊B・Cは、走り出すことが出来ない。

エナはバカ3人を横目に、獣Aの手を引いて走り出した。


――それがいけなかったとは、この時はまだ誰も知る由もなかった。


* * *


エナ達が村の入り口付近まで来た時だった。

後ろから「田吾作ーーーー!!」という叫び声が聞こえ、エナ達は振り向いた。


山賊との戦闘だ―――。


海賊B・Cが山賊と戦闘をしており、田吾作が地面に横たわっている。


エナ達は走ってきた道を戻った。


(あんなに強い田吾作が……なぜ!?)


エナ達が海賊B・Cの元に着いた時には、山賊は縄ではなく、なぜか山賊の服や下着でぐるぐる巻きにされ、身動きが取れなくなっていた。


(お前ら余裕あっただろ……?)


海賊Cが田吾作を抱えて涙を流す。


「田吾作ぅ~……」


「おい、エナ! 何してんだ!! 早く治療を!!」

海賊Aに促され、エナは田吾作に致死チェックの魔法を施した。


致死チェックの魔法とは、その人の怪我の状態を数値化する魔法である。

致死レベル10が致死とされる。


田吾作の致死レベルは―――0。


「えっ!?」


致死レベル0は健康体だ。

酔っ払ってフラフラのスティアナの致死レベルが2なので、状況的にはスティアナの方がよほどやばいはずである。


「おい! エナ公!! 急いでくれ!!」

海賊Cが涙ながらにエナに言う。


「え……で、でも外傷も見当たらないし、魔法チェックしても無傷って判定になってるの……なんでこんな事に……」

エナは自分の非力さを心底恨んだ。


すると、死んだはずの田吾作の左手が動き、自分の頭を指さした。


(うん?)


「をを……これは重症じゃの……」

やっと追いついてきたスティアナが、田吾作を見て診断する。


「スティル……田吾作の死因は何なのですか?」

エナはスティアナに助けを求めるように尋ねた。


「田吾作は……ちょんまげを切られたのじゃ……」


「はっ? ちょんまげ?」

エナはあっけにとられる。


「馬鹿野郎! ちょんまげは武士の命だ!! 命を落とされたら生きていけねぇじゃねぇか!!」

海賊Cが地面を叩く。


「お嬢……どうしやすか?」

海賊Aがスティアナに尋ねる。


「ふむ……禁呪を使って蘇生をするか……」

言いながらスティアナは剃刀を手に田吾作に近寄る。


「ちょっと待ちなさい! ちょんまげって、ただの髪の毛ですよね? 田吾作さん死んでないって事ですよね?」

エナがイラつきながら聞く。


「死んでるんだよ!! 設定上は!!」


(“設定上”って言った!! 生きてるじゃん!! 戦闘中に何してるのよ!!!)


ジョリジョリジョリ……。


スティアナは田吾作の髪の毛を剃りはじめ、田吾作をスキンヘッドにした。


「お嬢……これはもしや……」


「うむ……呪文を唱えるぞ! 甦れ田吾作! お主はこれで武士じゃなくなって、出家した僧侶じゃ!!」

スティアナが呪文(?)を唱えると、田吾作の頭が光る。


「ぬぉおおおおおおおおお!! 私は僧侶・田吾作! よろしくお願い致します!」


「たーごっさく! たーごっさく!!」

なぜか盛り上がる海賊共。


……本当に順調なのかな。

エナの気分だけが、どんどん落ちていく―――。

読んで頂き、ありがとうございます!

今回は初めての試みとして、“ギャグ特化”の作品に挑戦してみました。

これまでのように「書きたいものを書く」ではなく、

「読んでくださる皆さんに楽しんでもらいたい」という想いで仕上げています。

もし少しでも「面白い」「続きが気になる」と感じて頂けましたら、

ぜひブクマ・リアクション・レビュー・感想で教えてください!

それが次の執筆の大きな力になります✨


※もし反応があまり良くなければ、今後の方向性の判断材料にもさせて頂くつもりです。

そのため、ちょっとだけ厳しめの評価も感謝しながら受け止めます!

(ちょっとだからね! めちゃくちゃ言われると泣くからね!)


この作品は全27話構成で、毎週火・木・土に更新予定です。

(時間は固定ではありません)

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