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女聖騎士、赴任先がよりによって海賊国家でした  作者: なぎゃなぎ


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19/27

19話~犯人はこの中にいました!~

挿絵(By みてみん)

昨夜の闇市での戦闘のあと、エナは獣Aを自分の部屋に招き入れ、ベッドで寝かせ、自分は椅子で眠ることにした。

突然知らない場所へ連れてこられ、不安でいっぱいだったろう――そう思うと、やるせない気持ちになる。


同時に、もう闇市に行けなくなるのかという不安もよぎった。


――サコクの料理、美味しかったのに……。


* * *


朝。

椅子で目を覚ましたエナは、ベッドに視線を向けて――息を呑んだ。


「えっ!?」


ベッドは空っぽ。獣Aがいない!


「獣A!! どこ行ったんですかーー!!」


慌てて王宮内を探索するエナ。


「どうしたんでぇ?」

海賊AとCが声を掛けてきた。


「獣Aがいないんです!!」


「はぁ!? どうやって出ていったんで!?」


昨晩、王宮の正門は厳重に閉じられていた。外からも中からも出入りできないはず。

だが、獣Aの姿はどこにもない――。


胸をよぎる一抹の不安。そこへスティアナがやってきた。


「どうしたんじゃ?」


エナは事の次第を説明する。


「ふむ……これは密室殺人じゃな」


「殺人!? まだ殺されたとは限らないですよ! その根拠はなんですか!?」


「ふむ。探偵ものの小説は大抵こういう時、殺人じゃ。そっちの方が面白いからの」


「“面白い”って理由で殺人にしないでください! 作り話なんですから!!」


スティアナは「チッチッチ」と指を鳴らす。


「じゃからお主は甘いんじゃ。推理小説を真似した事件なんかも実際あるらしいんじゃ。

ま、推理小説を30年に1度は読むわらわの推理を聞け」


(……つまり人生で1度しか読んでないじゃん!)


「こういうのは第一発見者が怪しいんじゃ」


「第一発見者?」


「そう……つまり犯人は――エナ! お主じゃ!!」


ジャジャーーーン!!


何故か海賊Cがシンバルを取り出し、派手に鳴らす。


しばしの静寂。


「おいエナ公! ここはお前が泣き崩れて動機を語るシーンだぞ!」

海賊Aがツッコむ。


「いやいやいや!! 違うから! 私に動機なんてありませんから!! 聖騎士として任務を全うしてるだけです!!」


「ん~……本当にそうでしょうかぁ~……?」

スティアナが妙な口調で言い出す。


「エナさん、あなたは狼耳を……自分の耳より可愛いと、そう思ったのでは?」


「思いません! だとしても、だったら私の耳がまだ人間の耳な時点でおかしいでしょ!」


「……言われてみればそうじゃな」


「でも本当にどこに行ったんでしょうか……」


「そういえば海賊Bが獣Aを地下に連れてってるの見やしたぜ?」

海賊Cがあっさり口にする。


(それ一番重要な情報じゃん!? 今までの茶番は何だったの!!)


「地下じゃな。確か“俺でも時々鍵が開いてる時に忍び込む程度なのに、新入りのくせにエナの部屋で堂々と寝るとか許せねぇ”とか言っとったしの」

スティアナが補足する。


(動機まで知ってるの!? しかも人の部屋に忍び込んでた!? 余罪ありまくり!!)


「地下ってことは……」

「拷問じゃな」

海賊Aとスティアナが声を揃える。


「ちょっと!! 呑気にしてられないでしょ!!」


エナたちは慌てて地下へ。


* * *


「ひーーー!」「やめてください!」


拷問部屋から悲鳴が響く。


「海賊B!!」


エナが扉を蹴破り突入すると――獣Aが三角木馬に乗せられ、ろうそくを垂らされていた。


(なんてことを!!)


愕然とするエナの横で、海賊Cが海賊Bに殴りかかる。


「てめぇ!! そのろうそく高けぇんだぞ!! いつかお嬢に使ってもらうつもりだったんだ!! っざけんな!!」


(怒りポイントそこ!?)


エナは慌てて獣Aを救い出した。


ろうそくも三角木馬も、スティアナがまとめて燃やして事件は幕を閉じる。


……あれ? もう一つ、大きな犯罪が残っていたような――。

読んで頂き、ありがとうございます!

今回は初めての試みとして、“ギャグ特化”の作品に挑戦してみました。

これまでのように「書きたいものを書く」ではなく、

「読んでくださる皆さんに楽しんでもらいたい」という想いで仕上げています。

もし少しでも「面白い」「続きが気になる」と感じて頂けましたら、

ぜひブクマ・リアクション・レビュー・感想で教えてください!

それが次の執筆の大きな力になります✨


※もし反応があまり良くなければ、今後の方向性の判断材料にもさせて頂くつもりです。

そのため、ちょっとだけ厳しめの評価も感謝しながら受け止めます!

(ちょっとだからね! めちゃくちゃ言われると泣くからね!)


この作品は全27話構成で、毎週火・木・土に更新予定です。

(時間は固定ではありません)

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