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女聖騎士、赴任先がよりによって海賊国家でした  作者: なぎゃなぎ


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18/27

18話~人にはそれぞれ信念があるようです~

挿絵(By みてみん)

「はぁ、はぁ……」

背後の追っ手を気にしながら、エナたちは闇市を抜け出した。


「このまま王宮まで行きま……しょう?」

王宮へ走ろうとするエナをよそに、闇市の入り口でスティアナと海賊A、そして狼の少年は腰を下ろしていた。


(あれ……もう1人いたような……?)


「ちょっと! そんなところで休んだら危ないでしょ!」

窘めるエナだったが、それが無意味だとすぐに悟る。


闇市の周囲を、大量の海兵(普段は海賊と呼ばれている)が取り囲んでいたのだ。


「ここを出れば、わらわの土地じゃ。闇市の傭兵も運営も、やり合うなら全力で叩き潰すだけじゃな」


「え……そんな陣取りゲームみたいな……」


「エナ公、裏社会にはそれ相応の掟ってもんがあるんだ」


「まっ、それを真っ先に破ったのはわらわじゃがな、かっかっか!」

スティアナは大笑いをした。


「あの……ありがとうございました」

少年は震えながらも、スティアナとエナへ頭を下げた。


「ううん、いいの。お母さんは? どこの国にいたか分かる?」

エナはしゃがみ込み、少年の頭を撫でる。


「僕はウ――」


「獣Aじゃな! 親はどこじゃ?」

名乗ろうとした少年を、スティアナが勝手に命名した。


「フォーランドの北西の森です……」


「そりゃまた遠い所から来たのう……帰れるか?」


「ちょっと、スティル! さっきは子どもを守るようなことを言っといて、今度は突き放すの!?」


「エナよ。お主は毎回甘いんじゃ。子どもでも10歳を越えれば、出来るか出来んかくらい自分で判断できる。

出来るならやればいいし、出来ぬならどうすべきか考える必要がある。考える権利を奪うではないわ」


(名前を名乗る権利は、平気で奪ったくせに……!?)


少年は黙り込んだまま。

少しの沈黙のあと、スティアナは立ち上がる。


「ふむ、沈黙の知というやつじゃな。城に帰るぞ」

そう言って、返事を待たず歩き出した。


「ちょっとスティル!」

エナの呼び止めを無視し、スティアナは城へ向かって行く。


「本当になんなの!? スティルが分からない!」


「エナ公は想像できるかい? 12歳で父親を公開処刑され、その年で王妃になるか殺されるか選択を迫られた人間の覚悟を」

海賊Aが真面目な顔で問う。


「え……それって、スティルの……」


「お嬢は、選択肢すら与えない檻に子どもを閉じ込めることを否定した。

そこからどうするかの“選択権”を、このガキに与えたんだ。

被害者がいつも可哀想なわけじゃねぇ。可哀想な奴がいつも不幸なわけでもねぇ。

そんな境遇に甘えるようなら、手は貸さねぇってだけだ」


海賊Aはそう言い残し、集まっていた海兵たちも次々に寝床へ散っていった。


結局、エナは少年を置いていくことができず、王宮へ連れ帰る決意を固めた。

読んで頂き、ありがとうございます!

今回は初めての試みとして、“ギャグ特化”の作品に挑戦してみました。

これまでのように「書きたいものを書く」ではなく、

「読んでくださる皆さんに楽しんでもらいたい」という想いで仕上げています。

もし少しでも「面白い」「続きが気になる」と感じて頂けましたら、

ぜひブクマ・リアクション・レビュー・感想で教えてください!

それが次の執筆の大きな力になります✨


※もし反応があまり良くなければ、今後の方向性の判断材料にもさせて頂くつもりです。

そのため、ちょっとだけ厳しめの評価も感謝しながら受け止めます!

(ちょっとだからね! めちゃくちゃ言われると泣くからね!)


この作品は全27話構成で、毎週火・木・土に更新予定です。

(時間は固定ではありません)

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