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女聖騎士、赴任先がよりによって海賊国家でした  作者: なぎゃなぎ


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14/27

14話~闇市は……許します!!~

挿絵(By みてみん)

エナはガラントから聞いた場所へ歩み、闇市へとたどり着いた。


闇市は夜にも関わらず、提灯や出店が立ち並び、和太鼓や笛の音が流れて賑やかになっていた。

人込みも多く、歩くのも大変である。

違法商品の売買が盛んというだけあり、海外の人間らしき姿も多く見受けられる。


(フォーランドって、こんなに人いたの!?)

(日中はみんなどこに行ってるの?)


そんなツッコミをしながら、人込みの中を進んでいく。


「お? エナじゃ!! こっちじゃ! おーい!!」

遠くからスティアナの声が聞こえた。


彼女は無邪気に手を振っている。


――あの策士め……。


「スティル! ちょっとそこにいてください!!」


エナは人をかき分け、スティアナの元へ向かう。


「スティル! 酷いですよ!! おでんにハマらせてから、ここの存在を教えるなんて――」


文句を言うエナの口を、スティアナが人差し指で止めた。


「物事には良きも悪きもあるもんじゃ。お主はいつも悪きにばかり目を行かす。

それじゃ、美人が台無しじゃぞ」


「そういう話ではないでしょ!?」


「じゃあ、なんじゃ? ここも禁止にするか?」


「……様子を見ます」


エナが答えると、スティアナはかっかっかと笑いながら付いてきた。


「1つ、エナに忠告しとくぞ」


「何ですか?」


「ここで起こった犯罪は、すべて見逃せ」


「はぁ!?」


エナは立ち止まり、スティアナを睨みつける。


「お主は正義感が強すぎて、重要な事を見落としとる。

ここは諸外国のお偉様もお忍びで来ておるんじゃ。

国が関与しておらんから、すべてが自己責任。そういう体裁が必要なんじゃよ」


「どうしてですか?」


「犯罪を犯したのが外国のお偉様じゃったら、下手に捕らえれば国際問題になるじゃろ?

逆もしかりじゃ。お偉様が犯罪に巻き込まれたら、フォーランドの国としての責任を叩かれる。

じゃから、この闇市は法では縛れないという体裁にしておるんじゃ。

お主がここで聖騎士として仕事をすると、国際問題になりかねん。だから我慢せよ」


「そんな無責任な――」


「一時的な正義感に駆られて動くことの方が無責任じゃ。……それより、ほれ。あそこにサコクの出店があるぞ」


スティアナに腕を引かれ、エナはサコクの出店に向かう。


「おお! スティアナ王妃!! 今日もお美しいですね!」


「そう思うなら負けろよ?」


「はっは、相変わらずですな。……そっちの可愛らしいお嬢さんは?」


「エナじゃ。ジールド・ルーンの堅物じゃから、冗談が通じん。気を付けるんじゃぞ?」


「をを、そいつはおっかねぇ」


「とりあえず、おでん好きを唸らせる料理あるか?」


「熱燗と枝豆がありますぜ?」


「うっほぉ~! 良いの!! それをくれ!!」


――アツカン? エダマメ???


聞き慣れない単語に混乱するエナをよそに、スティアナは嬉々として注文する。


やがて小さな瓶と2つの小さなコップ、さらに緑色の妙な食べものが運ばれてきた。


スティアナは慣れた手つきで瓶から透明な液体を注ぎ、エナに渡す。

そのコップは本当に小さく、中身も一口でなくなる量だ。


「ちょっとスティル……こんなの直ぐに飲み干して無くなりますよ」


「言うなら飲んでみるが良い。……あ、やっぱ飲むな。口をつけるだけにせい。まずはな」


エナは軽く一口だけペロリ。


甘い!?

アルコールなのは分かる。だが今まで飲んだどの酒よりも甘く、しかも暖かい。

自然な甘さ、とでも言うべきか……。


「そして枝豆は、こうやって食べるんじゃ」

スティアナは緑の食べものを咥え、そのまま手で引き抜いた。


「この実の中にある豆を食べるんじゃ」


「ちょっと……口に入れた物を出すなんて下品ですよ。しかも手づかみ……」


「良いからやれ」


言われるまま、エナも口に入れてみる。


――美味しい!!

塩気が程よく効き、しょっぱい風味が口いっぱいに広がる。


「そこで熱燗をクィッとじゃ」


エナは言われるまま熱燗を飲む。


* * *


夜も更け、1人で立てなくなるほど酔っ払ったエナは、スティアナに支えられて王宮へ戻った。


「ひょっとぉ~……もう帰るんでふかぁ~? フティルはいつも冷たいんでふから……」


「お主、ちょっと飲み過ぎじゃぞ?」


「まだいけまふよ~」


「いや、もうダメじゃ! 今日は諦めて寝れ!!」


そう言ってスティアナは、エナをベッドに寝かせ、部屋を出ようとする。


「あ……闇市の調査結果はどうじゃ? やってても問題ないじゃろ?」


「ふぁい……」


「良し、言質とったからの」

スティアナは勝ち誇ったように笑い、部屋を出て行った。

読んで頂き、ありがとうございます!

今回は初めての試みとして、“ギャグ特化”の作品に挑戦してみました。

これまでのように「書きたいものを書く」ではなく、

「読んでくださる皆さんに楽しんでもらいたい」という想いで仕上げています。

もし少しでも「面白い」「続きが気になる」と感じて頂けましたら、

ぜひブクマ・リアクション・レビュー・感想で教えてください!

それが次の執筆の大きな力になります✨


※もし反応があまり良くなければ、今後の方向性の判断材料にもさせて頂くつもりです。

そのため、ちょっとだけ厳しめの評価も感謝しながら受け止めます!

(ちょっとだからね! めちゃくちゃ言われると泣くからね!)


この作品は全27話構成で、毎週火・木・土に更新予定です。

(時間は固定ではありません)

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