ゆりかごへ誘われる
掲載日:2025/08/29
眠るなら何処よりも望む所がある。
いつかに行った神社は、原っぱが広がる中に小山のように点在していて、その鳥居の横に、神社へ行く道とは別に上る坂がある。
急な坂なのに土がむき出しで、舗装などされていない。
上ると洞穴がある。中に入る。
誰もいない。
まだ上る。穴は少しずつ狭くなっていく。
急に開けた所に出る。古い祠の前に、何かを書き付けた和紙が散乱している。風で供えたものが落ちたのだろうか。けれど土の色に染まって、祠と色合いが同じようになっている。
ふと、その横に、坂が続いているのに気付く。けれどそこはすぐに洞穴の終点となっている。
洞穴の一番奥は、隙間はあっても横になってやっと進める位の大きさになる。土にまみれるが気分は悪くない。
祠を見下ろしながら、目を閉じる。
眠る。




