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エタりそうな作品を、読み専さんが救えるかもしれない話。

作者: 真髪芹

エタったことがない私でもしんどかった、ポイント0の地獄。

 なろうの小説ってエタるよね~、と小馬鹿にされているのを時々見かけますが、正式なデータは無いものの、連載作品の7割くらいは完結せずにエタるのだそうです。

 

 だから、完結済の作品しか読まない!という方もいらっしゃるし、そのような方々が完結ブーストで最後の花道を飾ってくれるという現象が起こるのです。


 でも、完結ブーストが起こるのは、完結した作品だけです。

 今連載中の作品が、完結ブーストを迎えられる可能性は、上記の理由で3割以下です。


 何故、なろう小説はエタるのか?

 理由は色々ですが、


1.読者からの反応が無く、書く意欲を失ってしまう(必要とされていない作品、と作者が思ってしまった作品を、最後まで書き進めるのは相当の精神力が必要)


2.思い付きで書き始めたけど、その先が続かない(行き当たりばったりタイプ)


3.何か飽きた(これも行き当たりばったりとか、長編で疲れたとか、小説執筆への感心が薄れたとか)


4.話が畳める気がしない(自分でもどーすんのコレと思う)


5.書籍化する気がしないので、さっさと打ち切って別の作品を書く(プロ・セミプロ)


 と、適当に思い付いたものを書き連ねてきましたが、取り敢えず、1・3・5 は、読者さんが救えるかもしれないパターンの作品なのです。


 読み専さんは御存知ない方が多いのですが、なろう小説のポイントの数は、『☆評価の数』『ブクマ数』で構成されています。これが少ないと、作家さんは自信と意欲を失いがちです。


 そして、『おすすめレビュー』を貰えた作品は、トップページで紹介されるという、読者獲得の絶好の機会を得られるのです。


 つまり、エタって欲しくない、続きが読みたい作品があるのなら、暢気に完結を待っていないで早めに★を5つ贈って、ブクマ(どちらもなろうのアカウントを作る)してください。それだけで12ポイントをプレゼント出来ます。


 真髪は、マイナージャンルを書いているので、そもそものお客さんが少ないです。

 でも、どっからか辿り付いて、少ないながらも読み続けて下さる人がいる。実はこれだけで既に奇跡なのですが、


 読者がいる――――にもかかわらず、何故か、★もブクマも付かない0ポイントの期間が長く続くのです。


 真髪の作品は、ネットに放出する前に、全文かそれに近いくらい、手元で完成させています。

 それを推敲しながら毎日放出していく『完結保証作品』です。

 もし、ある日突然真髪の作品の更新が途絶えたら、病気か事故で入院したか、最悪氏んだと思って下さいまじで。


# でもこーゆーこと書くと、どうせ真髪は完結させるから★もブクマもいらんだろと思われるんだろうか……それはイヤだな


 完結保証で書き始める人は、多分そんなに多くなありません。

 だから、エタる可能性のある作品は多く、実際のところ7割くらいはエタってしまうんですね。


 ほかのエッセイで見かけたのですが、なろう小説は、8割が感想無しで、5割がポイント0なのだそうです。

 

 これじゃ、7割エタるよね!! 当たり前だよね!!!


 『隠れた良作』が深い深い泥沼の中にいくつも沈んでいる、恐ろしいなろうワールド。

 目に留めて貰えた真髪の作品は、本当に運が良かった。ポイントめっちゃ少なくても。それから、


 『お前、小説書くのが好きなんじゃなくて承認欲求強いだけだろ~』


 とバカにする声を聞きますが、これはツイッターの絵描きでも同じことが言われます。いいねの数で一喜一憂する人に対して。ですが、

 

 承認欲求の何が悪くて何が恥なんです? っていうか、


 誰にも認められなくてもいいんだったら、文でも絵でもチラ裏に描(書)いとけよ。


 だいたい、文でも絵でも、創作活動に精を出す人の多くが、精神のどっかを骨折してます。内的世界に痛みや傷があるから、今までこの世に存在しなかった何か、を自分で生み出そうとする。


 絵描きの病み率と猫飼い率って本当多いからな?


 話を戻しますが、5のプロ・セミプロタイプは、まず公募での受賞やスカウトなどの書籍化狙いです。

 ラノベは初動で読者の心を掴まないと、その後にじわじわ読者が増えるということは、あまりない。


 だから「これは書籍化しないな」と判断したら、放り出して次の作品に行きます。書籍化しない作品に費やす時間がもったいないので。


 その判断基準は、ベージビュー・ユニークアクセス(実際に何人読みに来ているか)、そしてポイント(★とブクマで決まる)ですよね。

 これらの「読者からの反応」が鈍いなと思ったら、早々に見切りを付けるのです。


 「作品が完結するまではポイントを付けないし感想も書かない」という読者さんは非常に多いです。

 でも、残念ながら、応援を出し惜しみされた作品の多くは、作者が元気を無くし、作品はエタるのです。


「何か読んでくれる人はいるけど、そんなに面白いとも先が楽しみとも思って貰えてないんだな……」

 という孤独と惨めさに打ち勝てない、作家さんや作品が出るのは当たり前です。


 「は?そんなん知るかよ。わざわざ手間かけて★付けたり感想書いたりするかよ、面倒くさい」


 という読者さんも多いのでしょうし、何を思って何をするもしないも個人の自由です。


 ただ、読み専さんには「評価やブクマってそんなに重要なものだったの!?知らなかった!」「おすすめレビューってそんなに威力が有るの?全然知らなかった!!」


 という方が一定数いらっしゃるようなので、このような文章を書いてみました。


 あなたの応援が、エタる作品を減らせるかも知れません。

 少なくとも、今読んでいる作品、過去に良かったと思った作品に、今からでも応援の心を形にして贈るのなら、幸せな作品と幸せな作家さんは確実に増えます。


 過去作品でも、なんかもうこれどうでもいいや、と作者がデリートしてしまうのを、防げるかもしれません。


 そういう訳で、★とブクマとおすすめレビューを下さい。

 本当に励みになりますから。




 End.




 



  

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― 新着の感想 ―
真髪芹 様 初めまして。 「書き手」が気にしている点をほとんどいってくれる、とてもありがたいエッセイでした。 本当に多くの連載作家さんたちが思ってるのではないでしょうか。 一部の最初からブクマや★の…
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