表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/89

城南事件帳 2

 きっと昼間、学校ではきちんとした校長で通っているんだろう。従える他の教諭たちにも一目も二目も置かれているんだろう。少しでも自分の子供に早くから生の英語に触れさせてあげよう、 国際感覚を身につけさせてあげよう、 あわよくば 将来、 アメリカのハーバード大学にでも 留学させて MBA を取得させ、 ビジネスエリートになったらいいな、と取らないうちからたぬきを数えたり、 キツネにばかされたり、日本人の親たちも大変だ、などと余計な 雑念で頭がいっぱいだったが、とにかく、 この 黄色人種の社会で、 一応の地位を築いているらしき男の裏の姿に付き合ってやることにした。

「薬はどこで受け取れるんだ?」

 すると逆に、すれっからした感じで探りを入れてきた。

「 金持ってるか?」

  黙って頷くと、 聖職者は店のトイレに向かった。

 トイレの個室でマッコイは1万円を支払うと、男はそれを財布にしまう と同時にその中からパケを一つ取り出してマッコイに渡した。 互いの電話番号を聞かず、毎週こんなことが繰り返された。

  昔の味を完全に思い出したマッコイは、 毎回毎回1万円を支払ってパケを 一つ入手するなど バカバカしい。 それなら自分で カナダから取り寄せた方が よっぽど 安上がりだ。そこで、 イチかバチか大学の同級生でトロントの飲食業で結構成功している男友達に、英語のペーパーバッグ 数冊とともに、 マリファナを1kg ほど混ぜて送ってもらった。すると、どうだろう。 1週間もしないうちに、難なく 宅配便が届いた ではないか。

  「日本の警察 なんて、チョロイもんよ」

 ここから、新聞の編集稼業とヤクの売人との2足のわらじ 生活が始まったのだ。

 

「麻布の警察もしっかり掴んでたんだよ、 お前の行動パターンを」

 取り調べ室に大崎警察の 梅宮 刑事が姿を現した。

「日本の警察、 捨てたもんじゃないんですよ」

  羽生も後から続いた。

「エディングさんも吐いたよ」

 エディングに、マッコイが何人もの女を 六本木で引っ掛けては、 決めセクをやっていたこと、 今回 苗場での山の中腹での日本人女とのおつながりが初めてではないことを 梅宮が通訳を通じて、親切に教えてやると、 相当に女心が傷ついたのだろう、 わあわあ 泣き出しては、「いつも彼とS〇Xするときに、彼が薬は用意するの」全部、マッコイが自国から空輸で輸入していることも、 枕物語として聞いたよ、 とエディングが洗いざらいぶちまけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ