城南事件帳 2
「やっほー!(^^) アサコちゃん、先日はお疲れ様。食事とお酒、おいしかったかな? 満足してくれたんだとしたら、うれしいな。あの後、ほんと、おじさん体の調子よくて、千葉の銚子漁港にでも行って、長子作ったりして、イヤん!(#^^#)。ところで、こないだの、おじさんの提案、どうかなあ(/・ω・)/。考え直してくれるといいんだけど。アサコちゃんだったら、きっと、きれいに撮れると思うよ。絶対、売れる! おじさんが保証します! うちの作品に出てほしいなあ。おじさんの願い、叶えて頂戴っ(財津一郎ふうに、テヘッ!)うちの作品に出演してちょんまげっ」
なんだこれ? 頭、おかしいんじゃないか・・
腹のなかで梅宮が吠えた。どこのどいつだ。この今が旬の『おじさん構文』なんか駆使しやがって。これって、要は、DMじゃないか。エロビデオに出演してくれって言ってんじゃないのか。やらしいオヤジめが。こういうのって、いったいどういうシチュエーションで打ってんだ? 会社でか? それとも、家で、カミさん、子供が寝静まってか? 案外、真夜中、自分ひとり気が変になるくらい盛り上がって、パジャマ全部脱いで、それこそ、パンツ一丁で、パソコンの前で文章練ってるんじゃないのか?
と憤りながらも、次のメールをチェックすると、
「突入しま~す! 朝子ちゃん、おはよう。うちのアダルトビデオに出演しない? 君だったら、単体女優でいけるよ。たとえば、『絶対的美人おねえさん、お邪魔します』シリーズ。単体なら出演料一本100万円以上。撮影は月一回程度。もし、身バレが嫌だっていうのなら、企画女優って道もある。一回10万円以上だから、利益は10分の1くらいになっちゃうけど、それでも、ちょっと出て10万だからね。モデルの仕事の合間のバイトとしちゃあ、悪くないんじゃないかな。おじさん、連絡待ってるよ~いドン!」
なんだ、この、最後のよーいドン!ってのは。なんだか時代感じちゃうよね。ビートたけし全盛期のスーパージョッキー(熱湯風呂のコマーシャルで人気だった日テレ週末昼の番組)あたりのギャグだな。
そうかと思えば、まだあるぞ。画面をスクロールしながらいろいろ探すも、せっかくだから最新のものをと昨日夜のメールを開けてみた。すると、
「朝子のバカヤロウ! おじさんは、心配していますよ。言うこときいてAVに出ないと、最近相次いでいる若い女性たちみたいになっちゃいますよ。五反田のレンタルルームや戸越銀座の賃貸アパートにおける女性たちのように。いい結果、生まないと思うよ。アサコちゃんは、頭の悪くない子だから、おじさんの言っている意味、わかるよね。それと、これ(https://jp.sukebeojisan.com//#$%&23$5)見て。朝子ちゃんとおじさんとの行為の隠し撮り、実は、してたんだ。これ、ネットで公開したらどうなっちゃうかなあ。連絡待ってますよ」
なんだこりゃ。完全な、脅迫じゃないか。おじさん、というのは、どうみたって、間違いなく、五反田有楽街の隅っこのAV制作会社Gタワーズ社長・谷渕元気に違いない。あいつ、やっぱり・・・
「羽生君、絶対的証拠、見つかったぞ! 絶対的証拠」興奮気味の梅宮。叫び声に、職業的感化の跡がみられるような気がするのだが、いかがだろうか・・・




