表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女と最後のインフィニティ  作者: you/神崎慧
第一章 始まりの場所
1/4

プロローグ 【約束の地】

 あれから何時間経ったのだろうか。

いや、もう数日経っているかもしれない。



 時間の経過は意味を成さず、あの人と交わした約束の地を、ただただ彷徨い続ける"その人"の心と身体は、もう限界を優に超えていた。




 それでも、あの人を探し続けなければならない。

誰を探しているのか、顔さえ思い出せないあの人を。





 あの人と交わした約束の地は、この場所だっただろうか。交わした約束は、どんな内容だっただろうか。そもそもあの人と本当に約束などしたのだろうか。

 だめだ、思い出せない、いや違う、失いかけているのだ。

大切だったあの時を、大切だったこの場所を、大切だった人たちを、最初から全てなかったかのように。



 何故こんなに必死にならなければならないのか。どうしてこの場所にいるのか。目的も分からなくなりつつある"その人"は、それでも足を止めずに彷徨い続ける。

 そうしていなければ、存在意義さえなくなってしまう気がして、このまま戻れなくなってしまう気がして、もう、消えてしまいそうで。


 必死に足を進め、そして、気づく。






 ーーーあぁ、この世にもう、必要ないのか。






 そう理解した途端に懸命だった歩みは止まり、その場に膝から崩れ落ちる。歩みを進める意味を失ってしまったのだ。

 自分の存在が必要とされていないと悟った"その人"は、もう大切だった時間やあの人と交わした約束も、自分の存在さえ失い、彷徨い続けた身体を横に倒す。




「う……ぁぁああっ……ああァァアああああアッッ……ッ!!」




 その瞬間、頭が割れるように痛みだし、何かが弾けたような音が脳内に響き渡った。頭を抱えていた"その人"は眼を見開き、そのまま意識を手放したのだった。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ