表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かみかくし  作者: 星宮史
第一章
1/3

プロローグ

初投稿の素人です。

拙い文章ですが暖かい目で読んで頂けると嬉しいです。

更新頻度もバラバラなので気長に待って頂けたら嬉しいです。

 日常は次の瞬間も同じ日常である保証はない。


 いつもの日常は次の瞬間には非日常になりえるだろう。


 俺はそれを身をもって、言葉通り”()()()()()”感じたのだった――


 少年、杉野たつやは下校途中、通学路の脇にある神社に立ち寄った。といっても立ち寄った理由が特にあるわけでもなく、友達が急用で遊べなくなり、暇を持て余して目に留まったのがこの神社、というだけだった。普段なら素通りしているだろう。


 「予想はしていたけど、やっぱり面白いものはないなぁ」


 境内を一通り見渡して言った。特に期待していた訳でも無かったのだが、こうも何もないと虚無感が残る。強いて珍しい点を上げるとすれば鳥居が大きいことぐらいだろうか。


 ここまできて何もせず帰るというのも癪にさわるので、空であろう賽銭箱を潤していこうか。そんなことを思っていると草むらに一匹の狐を見つけた。

 目が離せなくなるような不思議な魅力を持ったその狐は何かを訴えているようにも見えたが、残念ながら家に帰るという俺の意思を曲げるには至らなかった。


 特に気にすることもなく拝殿に向かい、適当にポケットから5円玉を投げると『カランコロン』という気持ちの良い音を立てて暗闇の中に消えた。振り返ると、とろけるような紅色が空を覆っていた。

 もうじきこの賽銭箱の暗闇が外に出るだろう。そろそろ帰り時かと鳥居を潜ろうとした瞬間――


 『シャン』と突然鈴のような音が聞こえた。


 「なんだ?鈴の…音?」


 音がした方をみるとそこには白く美しい顔立ちの妖艶な雰囲気を纏った美女が立っていた。

 動けなかった。いや、正確には目の前の女性から目を離すことができないでいた。


 「綺麗だ……」


 思わず声が漏れた。

 女性に見惚れていた時


 「やっとみつけた」


 そんな声が聞こえた気がしたが――


 その声の正体を知る事なく俺の意識は途絶えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ