タイツ水
「濡れちゃったわ」
「どこが?」
「貴方が妄想している所ではないわ、タイツが濡れたのよ」
「なーんだ・・・雨が強く降ってきたもんね」
「こんなに激しく降るとは思わなかったわ」
「これから一雨毎に暖かくなるのかな・・・
あっ!何してるの!?」
「何って、普通にタイツが濡れちゃったから、
水を搾ろうとしているのだけれど」
「あぁ・・・もう大分〈タイツ水〉が地面に・・・
なんてもったいない・・・
タイツから水を搾るなら言ってよ!
飲みたかったのに!」
「えぇー・・・タイツから搾った水が飲みたかったの?」
「そうだよ!
新鮮生搾りの〈タイツ水〉なんて、滅多に飲むことができないのに!」
「百歩譲るとして、
貴方、今までその〈タイツ水〉とやらを飲んだ事があるの?」
「お恥ずかしながら、『直飲み』はまだ未経験なんだ・・・
いつもはペットボトルで市販されているのを頂いているよ」
「そんな物、どこで売っているのよ・・・」
「購入する裏ルートがあるのさ」
「はぁーっ、一体いくらボッタクられてるのやら」
「希少品だからね、適正価格さ」
「そんなに欲しいのなら、私に言えばいいじゃない?」
「えっ!
君にお願いしたらノーパンスカートでタイツに水をかけて、
足先からしゃぶりながら〈タイツ水〉を飲ませてくれるって!?」
「そこまで言ってないわ」
「やっば、テンション上がってきた・・・
とりあえず、残りの〈タイツ水〉飲ましてもらっていい?」
「貴方と居ると、世界が広がるわー」
「そうでしょ?もっと君の知らない世界を見せてあげるよ」
「〈タイツ水〉なんてニッチな世界じゃなくて、
もっと他にないのかしら・・・」
「僕はこの世界しか知らないんだ・・・
これから一緒に色んな世界を見て回ろう」
「たまにはタイツ意外の世界も見せてね?」
「僕が満足したらね」
「先は長そうね」
「そんな事はないさ!そうだ、試しに『この豚野郎!』って罵ってみてよ」
「あー、貴方、ダメな世界の扉を開けようとしてるわよ?」
「何事もチャレンジさ」
「いやらしい事ばかりじゃない?」
「華の男子高校性だからね」
「それで?卑しい豚さんは〈タイツ水〉が飲みたいのかしら?」
「ぶひぃいっ!飲みたいですぅ!」
「豚さんなら何故二本脚で立ってるの?・・・這いつくばりなさい?」
「君、センスあるよ」
「あら、モタモタ喋ってる暇はあるの?
・・・ほら、〈タイツ水〉が無くなるわよ?」
「ぶひぃいっ!
・・・ってもう無いじゃん!搾りきってるじゃん!
ちくしょう!純粋な僕の気持ちを弄びやがって!」
「本心は?」
「手に入るモノが零れ落ちる・・・
これが〈お預け〉された気持ちか・・・悪くないね」
「業が深いわねぇ」
「あ、でも僕が手に入らないのなら、売ればよかったね」
「発想が最低よ」
「きっと良い値で売れただろうなー、
手で目線を隠した顔写真をパッケージにして、
『現役美少女JK生搾りタイツ水!~10デニール~』
って煽り文を付ければ、高額間違いなし!」
「貴方以外に、『私をあげる』のは、ちょっと嫌かな?」
「奇遇だね、僕も他人に君を渡すつもりは無いよ」
「あら、束縛?困っちゃうなぁ」
「おっ、束縛プレイか・・・今度やってみようか」
「しまった失言だったわ・・・また新しい世界の扉を開いちゃう」
「君と一緒なら、どんな世界だって怖くない」
「私は怖いわ・・・戻れなくなっちゃう・・・責任取ってね?」
「うっ、尻込みするような重い言葉はやめてくれ」
「ふふっ、私は重い女よ?覚悟してね?」
「筋トレしなくちゃ・・・」
「体重の話じゃないわよ」




