大好きなキャラの誕生日
「あっ!黒スト穿いてる!」
「挨拶も無しに、目敏く見つける辺り、よっぽど好きなんだねぇ」
自室でテスト勉強をしていると、
数回のノックの後『入るよぉ』と彼女の声と共に開いたドアに視線を向けると、
輝かしい光を放つ、素晴らしい黒ストッキングが目に飛び込んできた。
「今日はどうしたの?
いつもの〈あざといニーハイ〉じゃないの?」
僕はあまりにも素晴らしい彼女の黒ストッキング姿に、
数瞬、意識を飛ばしてしまったが、
いつもの彼女と違う感じに疑問を覚え、気が付いた点を質問した。
「別にあのくらい、あざとくないでしょ?」
彼女は何とでも思っていないようで、素っ気ない返事が返ってきた。
彼女は本気で言っているのだろうか?
「あざといよ!十分にあざといよ!」
学校中の男子生徒が、
日に1回はわざわざ拝みに来ている事実を知っているだけに、
僕はツッコまずにはいられなかった。
「えぇー、可愛いから穿いてるだけなのにぃ」
恨めしそうな彼女の声色は、若干引いていた。
「太もものムッニムニ感に絶対の自信が無いと、
あのニーハイは穿けないだろ、絶対領域的に考えて」
瑞々しい珠肌の太ももに、
美白の素肌が透けて見えるニーハイの口ゴム部が、
『プニッ』と食い込んでいるのを見る度に、
僕は指で突きたい衝動に襲われるのに。
「でも好きなんでしょ?」
彼女は僕がどんな答えをするか確信している風に、
嬉しそうに試すニュアンスで聞いてくる。
「<校則上等>って感じのスカート丈が生む絶対領域が、最高に萌える」
『パンチラするかもしれない』
そう期待してしまうスカート丈の短さと、
張りのあるムチムチした肉感の太もも、
美肌の透けた紺のニーハイが織り成す、
魅惑のグラデーションはいつも僕の心を鷲掴みにする。
「だよねー、いっつもチラチラ見てくるもんねぇー」
彼女の笑い声は楽しそうだった。
きっとニヤニヤした顔をしているに違いないだろう。
「こりゃ失敬、次からはガン見する事にするよ」
「今みたいに?
黒ストが好きなのは十分過ぎるほど伝わってくるんだけど、
会話する時は顔を見て話そうよぉ」
彼女の呆れた声が聞こえてくる。
流石に会ってからずっと、
彼女の黒ストッキングをガン見し続けるのはマズいか。
「ダメだ、視線が離れない」
僕はなんとか視線を上げようと試みるのだか、
彼女の黒ストッキング姿が素晴らしすぎて、
視線を外すことが出来なかった。
黒ストッキング姿自体、最高なのに加え、
普段のニーハイ姿で見ている絶対領域の太ももが、
黒ストッキングに覆われている。
普段晒されている素肌の太ももが、ある種隠され、違う魅惑を纏っている。
その事がより一層、僕の興奮を誘った。
彼女のムチムチした肉付きの良い太ももが、黒ストッキングに覆われている。
黒ストッキングはぴっちりと肌に張り付いており、
ムッチリとした太ももの肉が、
黒ストッキングから溢れてきそうな臨場感があった。
特に内モモはプニプニ感が視覚からして半端無く、
すがりついて撫で回したい欲求に駆られた。
「私が今、〈貴方の大好きな美少女キャラのコスプレ〉をしているのにぃ?」
「え?」
黒ストッキングの誘惑を吹き飛ばす彼女の発言に、僕は視線を上げた。
「ようやく目が合ったね?」
目が合った彼女はニッコリと微笑んだ。
ここに来て初めて彼女の全体シルエットを確認したが、発言通り、
彼女は何故か僕の〈大好きな美少女キャラのコスプレ〉をしていた。
「センパイ!ウタウセンパイじゃないか!」
彼女の姿を認識した瞬間、僕は跳び跳ねて喜びを表した。
「そうだよぉー、貴方が大好きなウタウセンパイだよぉ」
僕の反応を見て彼女は嬉しそうに小さくガッツポーズしてから、
可愛らしく手を振ってきた。
「うおおぉぉおっ!うおおぉぉおっ!」
僕は喜びの感情が爆発しすぎて、言語能力が低下していた。
「興奮しすぎだよぉ」
そんな僕の姿を見て、彼女は苦笑いしている。
たが、引くことはなく、むしろ嬉しそうだった。
「なになに?
どうしたの?
サプライズ?
サプライズなの?
今日は僕の誕生日じゃないよ?」
僕は興奮しすぎて、早口に捲し立てる。
「ちょっとは落ち着きなよぉ・・・
・・・今日は貴方の誕生日じゃないのは知ってるけど、
最近、貴方なんだか落ち込んでたじゃない?
それでちょうど今日は<貴方が大好きな美少女キャラ>の誕生日らしいから、
喜んでもらえたらと思って特別に、ね?」
『ね?』と言うと同時に、彼女はあざとくも小首を傾げた。
垂れ下がった柳眉と目尻、
潤んだ瞳の上目づかいの表情に、
僕の心はハンマーで殴られたような衝撃を受けた。
「なんだこいつ、可愛すぎるだろ」
健気な気遣いと、可愛すぎる容姿。
僕は彼女に見惚れて、呆然と呟いた。




