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ビックタイトルの発売日

「なにソワソワしてるのぉ?」




本日最後の授業が終わり、


後はホームルームを残す事ばかりとなった時に、


ひょっこりと現れた彼女が話しかけてきた。




「今日は楽しみにしていたビックタイトルのゲームの発売日なんだ・・・


ネットで予約してあるから、もう家に届いてると思うとウズウズしちゃって」




「ふーん、そんなに楽しみなんだぁ」




「ダッシュで帰ろうと思えるくらいにはね」




「そっかぁ・・・どこか寄ろうと誘うつもりだったのになぁ」




「今日は無理だな、別の友達を誘ってくれる?」




「あーあ、今日は貴方とどこか遊びに行きたかったのになぁ」




「また今度ね」




「今からじゃ誰も捕まらないだろうなぁ」




「それ、今誘われた僕にも適用されるよね?」




「ゲームなら、いつでも出来ると思うんだけどなぁ」




「今やりたいの、直ぐやりたいの」




「私と遊ぶ機会の方が少ないと思うんだけどなぁ」




「その理論でいくと、この先何十年と一緒に遊べる事が出来るよ?」




「ピチピチフレッシュなJKと放課後に遊びに行くなんて、


青春時代にしか出来ないよぉ?」




「む、そう言われると確かに名残惜しいな」




「そうでしょお?だ・か・ら・今日は私と何処かに行こうよぉ」




「むむむ、悩む」




「ゲームと私、どっちが大事なの?


・・・んー、やっぱり今の無し、


こんな事言われたら困っちゃうものねぇ」




「よし決めた、僕も男だ、


君にその選択肢を言われたのなら、僕はこう答えよう、


『両方大事』に決まってるじゃないか!」




「両方?


・・・女心が分かってないなぁ、


そこはウソでも『私が大事』って言っておけば、簡単にオチるのに」




「自分の気持ちは偽れないさ、男なら正面から真っ直ぐに、全部掴んでみせるよ」




「格好つけちゃって」




大層な事を言っているようだが、


やった事は彼女を横に侍らせて、僕の部屋で一緒にゲームをしただけだった。




まぁ、彼女は見ているだけだったが、


嬉しそうにニコニコと微笑みながら、大人しく僕の隣で座っていた。




大好きなゲームに夢中になっても、


隣に誰かが居てくれるというのは、かなり贅沢な事ではないだろうか。




ゲームをしつつ、横目に捉えた彼女を見つつ、そんな事を思った。

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