伝説の剣 第七話
朝になり、街がざわつき始めた。
今日は年に一度の軍の大会であった。
街の外には出店が並び、国の旗を振っている人や軍の紋章が描かれた服を着ている人目についた。
街の中心にある大きな掲示板には大会参加者は闘技場に集合と書かれていた。
今回の大会の主催は軍の潜入捜査と暗殺を得意とした特殊部隊「SA」であった。
SAは軍の中でも1.2を争う部隊だと噂されていた。
隊長の名前はカイという男で歴代最年少で隊長になっていた。
闘技場に着くと、大会参加者の専用ゲートに案内された。
控え室には100名ほどの大会参加がいた。
300番代が最後の番号のようであった。
死者出たとこで棄権した者も多くいた。
参加者の中には怪我をしている者もおり、SAからの襲撃を匂わせていた。
シュウの後に数名がはいってきて、大会の案内人がやってきた。
「皆さまお待たせいたしました。これより本大会の内容を説明させていただきます。」
1.大会は予選と本戦の二日間に渡り行われる
2.予選では10人で戦い、残り1人になるまで争う(ナンバープレートが胸から外れると失格)
3.予選で1試合30分を越えて終了しない場合は、その組みは全員失格となる
4.大会中の怪我および命の保証はなし
5.本戦の内容は明日に通達
6.本戦出場者および本戦入賞者には報酬あり
案内人は以上の内容を淡々と説明した。
案内人の説明が終わると「俺がこの大会で優勝する」と叫んだ男がいた。
叫んでいたのは危機感を訴える男、ジモであった。
他の参加者が一斉にジモを睨んだがジモは自身が注目されていることを喜んでいる様子であった。
ジモは片手で扱えそうなハンマー(鉄鎚)を持っていた。
ナンバープレートの番号が若い順に10人の参加者が闘技場に案内された。
どのような戦いが繰り広げられているか確認することができなかったが、観客の歓声が控室まで響いた時と、ジモが勝利の雄叫びをあげた時は、控室まで声が届いてきた。
第5組目 85番 92番 93番 95番 97番 98番 101番 103番 104番 105番
この時、シュウのある一つの疑問を持ちながら闘技場に向かった。