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伝説の剣  作者: 国語力なさ男
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伝説の剣 第六話

年に一度の軍の大会参加者が殺害された。

大会は開催前から始まっていた。

大会で死ぬことはないだろうと思っていた者たちは受付に駆け込んだ。


シュウは少しワクワクしていた。

大会のリスクが高いほど、優勝者に送られる報酬が良いものになると噂されていたからだ。


シュウは警戒しつつ、眠りについた。


翌朝、20人の棄権者と新たに5人の死亡者が確認された。


24番 男 職業:賞金稼ぎ

51番 女 職業:用心棒

70番 男 職業:猛獣ハンター

85番 男 職業:旅人

98番 男 職業:サーカス団員


殺されていた者はすべて首を切られたことによる失血死であった。


ここ数年の大会で死者がでることはなかったため一般市民は不安がったが、衛兵は「大会参加者の死は自己責任ですから」と相手にしなかった。


昨日、都市の入り口近くで叫んでいた男は今日も叫んでいた。

「彼らが死んだのはなぜか?危機感が足りないからだ」と男は叫んでいた。

「私はプレートをつけていても死ぬことはない。なぜならいつなん時も備えているからだ!」男の名前は、ジモという。


よく見るとジモの腕には傷があり、刺客を撃退したようであった。


ジモの仲間は眠そうにしており刺客を警戒してあまり寝ていない思われた。


死者の他に負傷者も多く、大会を辞退するものは時間が経つにつれて増えていった。


シュウは都市を見て回ったが、厳重に警備されており外部から何者かが侵入したことは考えにくかった。


日が沈み、宿に帰ろうとしていたところ、何者かの気配がした。


シュウが気配を感じた直後、手裏剣がシュウをめがけて飛んできた。

とっさに短剣で手裏剣を弾くと、黒いコートで全身を覆った男が目の前に立っていた。


男は足を蹴り上げた。シュウは片手で蹴りを受け止めたが、数メートル先まで吹き飛ばされてしまった。


男はまた、手裏剣を投げると同時に距離を詰めてきたが、その動きをシュウは読んでいた。


手裏剣を男めがけて弾き、続けて短剣も投げた。

男はコートを使って手裏剣と短剣を弾いたが、逆にシュウに距離を縮められる形となった。


シュウはまず、男のコートを掴み、足を払って男を地面へと投げつけた。


男の靴には鉄が仕込まれており、一度バランスが崩れると地面への踏ん張りが利かなかった。


シュウは続けて、男の手を取り、男を地面に抑えつけた。


「お前は誰に雇われた?」と男に尋ねた。

男は「殺せ」といったが、「お前から殺意は感じられなかった」とシュウが言うと、男は口を噤んだ。


男は10名の大会エントリー者のリストをもっており、名前の横に○と×のどちらがついていた。リスト名簿は101番〜110番、昨日殺害された105番の横には×、シュウの104番の横には○がついていた。


今回の大会は軍の特殊部隊の実戦演習が含まれていたのであった。

○の者は犯罪経歴なし、×の者は国の法で裁けないものや国に反乱の意思がある者であった。

怪我だけで済んでいたのは○の者であった。


シュウはなんとなくそのことを悟って男を解放した。

男は呆然としており、「強くなってまた倒しに来いと」シュウが言うと、歯を食いしばって走り去った。


明日から大会の本番が始まる。

報酬が割に合わない場合は軍の機密を暴露しようと思いながら眠りについた。

次回、大会開催

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