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伝説の剣  作者: 国語力なさ男
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伝説の剣 第二話

少年は伝説の剣を求めて旅に出た。

朝起きると町が荒れていた。

宿の主人の話だと人質は解放されたが大量の食料が奪われたということだった。


盗賊の頭の名前はバンといいシュウの生まれた町でも噂に聞いたことがあった。


バンには懸賞金がかけられており、バンを捉えれば、そこそこの金が手に入った。


宿の主人はバンを捕まえて欲しいとシュウに頼んだがシュウは断った。


バンには10人の手下がおり、バンの懸賞金だけでは労力に似合わないと感じたからである。


町の子供にはバンに憧れる者もおり、バンの象徴ともいえる大きな剣を紙で作って振り回している者もいた。


バンは懸賞金が上がることで、強者が退治にくることを未然に防ぐために人質を取ることはあっても人質を殺したことがなかった。


そのため、町もリスクを背負ってバンを捕まえるより食べ物を渡した方がよいという判断をとっていた。


シュウは、町を出るまでにバンにまつわる色々な話を聞いた。

町を出た時、シュウはバンに会いたいと思っていた。


話によるとバン率いる盗賊団は町外れの山に住み着いているとのことであった。


昨日、強奪した食べ物を運んだ時に出来たであろう台車の車輪跡が残っていたためバンのアジトの特定は難しくなかった。


シュウは一晩、盗賊団を監視することにした。


夕方になると、バンを先頭に盗賊たちがアジトに帰ってきた。


盗んだのか自分たちで取ったのかはわからないが、魚をたくさん持っていた。


盗賊団はその夜宴をしていた。何やらバンには目標があるらしく団員たちもその目標を支援している様であった。


盗賊団は円になって集まり酒を飲みまわし始めた。一人また一人と酔い潰れた者が増え最後まで起きている者はバンだった。


バンは団員一人一人に布をかけていった。想像していたより優しい盗賊なのかもしれない。


シュウはバンと話す決意をした。

小さな剣を地面おいて丸腰の状態で立ち上がった。


見つからない程度の距離をとっていたつもりだが、バンはすぐにシュウの存在に気づいた様だった。


シュウはバンに淡々と近づいていった。

シュウが丸腰であるのとバンに敵意がないことを読み取りシュウが近づいてくるのをバンは眺めていた。


シュウは「お前は何のために盗賊をやっている?」とバンに尋ねた。


バンは「おれは王になるために盗賊をやっている」といった。


シュウは笑った。「略奪をする者が王とは面白いな」


バンは「おれはこの国に生まれて盗賊になるまで国から略奪をされてきた。国は合法として町から富を奪い、盗賊は違法として町から富を奪うだけだ。」


続けてバンはこう言った。「国は、おれが盗賊をやろうとも税金を納める富があれば、おれを捉えようともしない。」


バンが語ったのは国への不満であった。

生まれながらにして人は不平等であるという考えはシュウも同じであった。


バンはシュウに「お前は何者だ?」と聞いた。


シュウは「おれは伝説の剣を手に入れる者だ。」といった。「大事なのは手段ではなく結果であり、盗賊になる可能性も十分にあり得る」


王になりたいバンと、王の剣である伝説の剣が欲しいシュウの思考は似ているところがあった。


バンは突然シュウに伏せろと言った。

数本の矢がシュウとバンを目がけて飛んできた

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