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七十六回目
「ふんふんふんふーん」
「何一人で鼻歌なんて歌っているのよ」
「そろそろあの日だろ?」
「何を言っているのか、私にはよくわからないわね」
「その日が来ればわかるさ!」
「そう。それよりも、あなたさっきから何してるの?」
「見ればわかるだろ? ご飯作っているんだよ」
「どうして私の家の台所にいるのよ」
「だって、今日は俺たちの親が不在だろ?」
「確かに寄り合いがあるから不在だけど。なんでうちにいるのよ」
「聞いていないのか?」
「何も聞いていないわ」
「二人でご飯食べておいでって、親がお金くれたんだよ」
「だったら、なんであなたがうちにいるのよ」
「そのお金で食材買ってきた!」
「……外食しないの?」
「俺の手料理をごちそうするぜ!」
「何この黒い物体は? また失敗したの?」
「失敗していないから! イカ墨パスタだから! それに愛情もたっぷり入れたぜ!」
「愛情はいらないわ。でも、お腹がすいたから食べてあげる」





