70/76
七十回目
「そろそろクリスマスだな」
「そうね」
「何か予定はあるのか?」
「あら、あたなに何か関係が?」
「一緒に出掛けないか?」
「クリスマスに?」
「ダメ、かな?」
「今日は随分消極的ね。具合でも悪いの?」
「いや、クリスマスだから。好きな奴と一緒に過ごしたい」
「で、私なの?」
「でも、お前が他に予定があるなら、俺は、別に……」
「残念だけど、イブの夜はあいていないわ」
「そっか、だよな。お前、性格はともかく、可愛いもんな」
「どういう意味かしら?」
「別に……」
「何、そのショックな顔。あなたらしくないわね」
「空いていないって……」
「そうよ、相手いないわ。ずっと自宅よ。家族と過ごすの」
「か、ぞく?」
「そうよ。毎年クリスマスは家族と過ごすのよ。まぁ、お隣さん位だったら一緒に食事をしてもいいかしらね」
「お隣さん……」
「そんな隣に住む寂しい男子高校生がいたら、うちの家族に紹介がてら食事に誘うかもしれないわね」
「いいのか?」
「そうなるようにサンタに手紙でも送ったら?」
「今日中に出しておきます!」





