表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

68/76

六十八回目


「なぁ、真面目な話をしていいか?」


「珍しいわね。真面目な話ならいいわよ」


「俺、手紙貰ったんだ」


「あら、何のお手紙かしら?」


「恋文だ。ラブレターだ。今朝、下駄箱に入っていた」


「何かの間違いじゃ?」


「良く見てくれ。このシール、ハートだろ? 鳩じゃない、ピンクのハートだ」


「ハートね。それで?」


「中を読んだんだ。見てもらってもいいか?」


「私が見てもいいの?」


「お前に一度見てほしい」


「あら、一言しかないわよ」


「あぁ、たった一言『好き』としか書かれていない」


「だから、それでなんで私に読ませたの?」


「この手紙、差出人の名前も連絡先も無いんだよ」


「残念な子ね」


「だから、俺はこの手紙の奴に返事ができない」


「返事するの?」


「俺には好きな人がいるから、付き合えないと」


「そう。きっとまた手紙来るわよ」


「そう思うか?」


「今度は名前くらい書いてもらえるといいわね」


「そうだな。でも、きっとまた名前も書かずに届く気がするんだよな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] あれ?手紙の主ってもしかして?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ