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五十回目
「今日、親が町内の集まりで誰もいないんだ」
「そう、それで?」
「一緒に夕飯食べないか?」
「あら? 奇遇ね。私はちょうど外で食べようと思っていたの」
「なんだー。じゃぁ、一緒に行かないか?」
「私は一人で食べに行くつもりだったのよ?」
「一人で外食は寂しくないか?」
「そんな事無いわよ。一人でカラオケとかも行くし……」
「友達、いるのか?」
「いるわよ! たまには一人で行くことだってあるでしょ?」
「俺はお前と毎日一緒に食事がしたい」
「なんでしょうなるのよ」
「好きだから」
「真顔ね」
「あぁ、真面目に話している。今回は五十回目だからな」
「五十回? 何の話?」
「いずれ分かるさ」
「あ、そう。じゃ、私食事に行くわね。バイバイ」
「え? 結局、一緒には行けないのか!」





