延々と続く? 話
で、俺は結局ファミレスから飛び出してしまったわけだが……飛び出してから段々と恥ずかしくなってきた。
ファミレスから飛び出してから少し歩いてから、俺はふと立ち止まる。
いや、俺がやったことは正しい……とは思うのだが……あまりにも理性的ではなかった気がしてきた。
「……はぁ」
佐田は……俺に対して宮野を許せと言った。
……許せるわけがないではないか。むしろ……なぜ許さないといけないのか。
いくらなんでも理不尽すぎるし、勝手だ……俺としてもそんなことは受け入れられない。
頭の中でそんな否定的な感情が一通り駆け巡る。
しかし、ふと落ち着いて俺は考える。
……もしかして、許さないと、宮野や佐田は延々と俺につきまとってくるっていうのか?
いやいや……いくらなんでもあり得ないだろう。
アイツラだってヒマじゃないだろうに……なぜそこまでして俺に絡む?
……というか、主にこの事態を引き起こしているのは、宮野だ。
宮野が俺に構ってさえこなければ、俺もこんなことに巻き込まれないのだ。
「……宮野は……一体俺をどうしたいんだよ……」
「え……ど、どうしたいって……」
と、不意に聞こえてきた声の方向に俺は顔を向ける。
「あ」
俺は思わず声を上げてしまった。
そこには……
「宮野……」
宮野知弦が不安そうな表情で俺のことを見ていたのだった。




