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山梨より  作者: 長月
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エピローグ

「編集長、記事こんな感じで大丈夫でしょうか。」

「そうだな。これなら大丈夫だろう。今日はもう退社していいぞ。ご苦労様。」

「はい。ありがとうございます。お先に失礼します。」

一礼すると神山和也は会社を出て、書店へと向かった。自分の書いた雑誌のコラム記事を見に行きたかったのだ。僕の最近の習慣になっている。小説家を目指す傍らで、生活するために仕事に選んだのが、雑誌のコラム記事を書いたり、編集する仕事だった。帰宅に急ぐ人やのんびり歩く人、仲良しそうなカップルなどを避けながら、書店に急いだ。書店に辿り着くと本を見ている客を避け、真っ先に雑誌コーナーに向かっていったが、ふと何かに目が止まった。見たことある名前だったのだ。見ると写真集のようだった。「日本の隠れた絶景」と題された写真集の作者の名前は「岩波慎二」と書かれていた。今まで忘れていたが、あのときのカメラマンだと思い、何となく雑誌のコラム記事のことを忘れて、それをもってレジに向かって、買っていった。道中僕は岩波さんを思い出していた。もう五年前にも溯る。あの時のことがきっかけだった。またもう一度やってみようかという気になったのだ。東京に帰ってから、山梨に再び行きたいと考えていたのだが、忙しかったりで、ないがしろにしてきてしまった。その間、電話程度でここ最近はあまり連絡を取っていなかった。僕は電車に乗り込んで、最寄りの駅に着くと家まで走って行った。

家に入って真っ先に写真集を見てみると美しい風景写真が出てきて、その中に山梨の風景もいくつか載っていた。

―今度また行ってみるか。

僕はさて、次の記事を書かなきゃなと思い、パソコンの電源を入れ、その前にメールチェックをするとこの前送った短編小説についてのメールが届いていた。

メールを開いた。


「厳正なる選考の結果、貴殿の作品が入選いたしましたので、謹んでお知らせ致します。」

最後までお読みいただきありがとうございました。今度更新する新しい次回作もよかったらお読みいただけると幸いです。ちなみに「山梨より」の新しい次回作も予定しています。

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