四日目
一日目とは打って変わって今日は快晴だった。景色ももう見慣れたものになっていた。藤見荘の外へ出てみるとすでにおじさんが車を用意して待っていてくれた。すでに岩波さんはまた写真を撮りに行ってしまったようだった。
「おはようございます。」
「おはようございます。どうでしたか。充実して過ごせましたか。」
「はい。おかげさまで。ありがとうございました。」
「いやいや、こちらこそありがとうございました。では、車に乗ってください。バス停まで送りますよ。」
おじさんが僕から荷物を受け取ると車のトランクへ入れて、運転席に乗り込んだので、僕も後ろの席に乗り込んだ。出発するとバス停までに数十分で着いてしまった。車から降りると今度は逆におじさんがトランクから荷物を出して僕に手渡しながらいった。
「また暇だったら来てくれって慎二が言ってましたよ。私もまた来てくれると嬉しいです。」
「また機会があったら、来たいです。ありがとうございました。」
「こちらこそありがとうございました。おや、バスが来ましたよ。」
バス停にバスがちょうど着いたところだった。
「お気を付けて。」
「ありがとうございました。」
僕は急いでバスに乗った。バスの窓からは手を振っているおじさんと車の姿が見えた。そのずっとずっと奥には深い色の山々が見えた。
「ドアが閉まります」と音声が聞こえて、ドアが閉まるとバスはゆっくり動き始めた。




