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2010年 12月 その3

変更履歴

2011/03/21 記述修正 携帯 → ケータイ

2013/10/22 誤植修正 グループ体グループの抗争になっている → グループ対グループの抗争になっている

2013/10/22 誤植修正 お礼のメール返してから → お礼のメールを返してから

2013/10/22 誤植修正 土手の阪のところを → 土手の坂のところを

2013/10/22 句読点調整

2013/10/22 改行調整

2013/10/22 区切り行追加

2013/10/22 記述削除 榊さんへの連絡を早くしようと思って、

2013/10/22 記述修正 お昼休みに連絡すると → お昼休みに榊さんに連絡してみたんですが

2013/10/22 記述修正 8時までのバイトが終わって → 夜8時までのバイトが終わって

2013/10/22 記述修正 バイトの帰りの電車を降りたところで → 電車を降りたところで

2013/10/22 記述修正 榊さんからかかってきました → 榊さんからかかってきたんです

2013/10/22 記述修正 低くて、不機嫌そうな声をしていました → かなり低いトーンの不機嫌そうな声をしていました

2013/10/22 記述修正 わたしは榊さんに、謝りました → わたしはすぐさま榊さんに謝っておきました

2013/10/22 記述修正 ちっとも変ってないです → ちっとも変わってないです

2013/10/22 記述結合 お礼を伝えました。 → お礼を伝えたんですけど、

2013/10/22 記述修正 すると、榊さんは → そしたら、榊さん

2013/10/22 記述結合 あっさりだなぁ…… → あっさりだなぁ

2013/10/22 記述修正 かと思ったら → なんて思ったら

2013/10/22 記述修正 あえて聞きませんでした → あえて聞きませんでしたけどね

2013/10/22 記述修正 多少は興味があるんじゃないかと思って → 多少は反応があるんじゃないかと思って

2013/10/22 記述修正 と、こっちもあまり興味を引かなかったみたいで → で、こっちもあまり興味を惹かなかったらしく

2013/10/22 記述修正 わたしは気になっていた → それでも構わずにかなり気になっていた

2013/10/22 記述修正 と → なんて言われてしまい

2013/10/22 記述修正 聞いてもいいって言う許可はもらえたから → 聞いてもいいって許可はもらえたから

2013/10/22 記述修正 お前は変っているな → お前は変わっているな

2013/10/22 記述修正 上手い事伝えてくれないか → 上手い事伝えてくれ

2013/10/22 記述修正 この電話のやりとりの中で → いつになく

2013/10/22 記述修正 本音が出ていたんじゃないかな、と思いました → 参っている感じに聞こえたのは、気のせいじゃないと思います

2013/10/22 記述修正 それに対してわたしは、わたしなりに → 今回色々とお世話になったし、わたしもあれはどうかと思っていたから

2013/10/22 記述修正 努力してみます → 努力してみる

2013/10/22 記述修正 榊さん、電話では言わなかったけど → 電話ではあえて言わなかったけど

2013/10/22 記述修正 そう簡単には止めさせられないと思う → そう簡単には止めさせられない気がする

2013/10/22 記述修正 早く榊さんが慣れた方がいいです、きっと → 榊さんが慣れるしかないだろうなぁ

2013/10/22 記述修正 どっちにしたって、ずっとそんなのが続くと思うので → きっとこれから先も、ずっとそんなのが続くんじゃないかな

2013/10/22 記述修正 わたしはそう思います。 → わたしはそう思うんだけどなぁ……

2013/10/22 記述修正 早く講習を受け終えたくて → 早く講習を受け終えたいから

2013/10/22 記述修正 護身術の実技の方は → 実技の方が問題で

2013/10/22 記述修正 どうも → やっぱりそれは

2013/10/22 記述修正 その原因みたいです → 原因みたいです

2013/10/22 記述修正 要領が悪いのか、すごく疲れる割には → すごく疲れる割には

2013/10/22 記述修正 わたしよりも後から入った人でも → 後から入った人でも

2013/10/22 記述修正 わたしより、もっと上手くやっています → わたしより上手いくらいです

2013/10/22 記述修正 この時の、主に相手役をやる能都さんは → この時に相手役をやる能都さんは

2013/10/22 記述修正 神谷さんが現役の時は、舎弟だったそうです → 神谷さんが組にいた頃の舎弟だったそうなんです

2013/10/22 記述修正 神谷さんが抜ける時に → 神谷さんが組を抜ける時に

2013/10/22 記述修正 そうじゃない人がそんなに簡単に、気配は消せるものなのか → そうじゃない人がそんな簡単に、気配を消せるものなのか

2013/10/22 記述修正 疑問に思いつつ → 疑問に思っていたんですけど

2013/10/22 記述修正 能都さんは豹変してしまい、まるで別人のようです。 → 本性を露にした能都さんは豹変してしまいます。

2013/10/22 記述修正 恐ろしくて怖いんです。 → 恐ろしくて怖いんです……

2013/10/22 記述修正 昔の怖かったこととか、思い出してしまって → 以前に襲われた時のことを、思い出してしまい

2013/10/22 記述修正 いい特訓になっているって思います → いい特訓になっているかなって思います

2013/10/22 記述修正 恐怖を克服するしかないと思うし → 恐怖を乗り越えるしかないと思うし

2013/10/22 記述修正 そこまでは教えてもらえましたが → そこまでは教えてもらったところで

2013/10/22 記述修正 それ以上は、はぐらかされてしまい → はぐらかされてしまい

2013/10/22 記述修正 2013/10/22 記述修正 なんとかがんばって → どうにか頑張って

2013/10/22 記述削除 もうすっかり、いつものことになってしまった、

2013/10/22 記述修正 この地域の新聞でも記事になっていたりして → この地域の新聞でも一面記事になっていましたが

2013/10/22 記述修正 そんな事件は、今でもずっと続いていたけど → その手の事件はずっと続いていたのに

2013/10/22 記述修正 特集なんかは、いつの間にか全然なくなっていました → こういった特集は、いつの間にか全然なくなっていましたね

2013/10/22 記述修正 もうネタとして新鮮味がなくなったから → もうネタとして新鮮味がなくて

2013/10/22 記述修正 相変わらず、事件は続いていたけど、話題性が弱いから → 話題性が弱いから

2013/10/22 記述修正 疑問に思って見て見ると → 疑問に思って見ると

2013/10/22 記述結合 新しい動きがあったとかで、特集されていました。 → どうやら新展開があったらしく

2013/10/22 記述修正 それは、今までは → これまでは

2013/10/22 記述修正 らしいです → とのこと

2013/10/22 記述修正 そういうことかなぁ…… → ってことかなぁ……

2013/10/22 記述移動 何でも、争っているのはカラーギャングで、

2013/10/22 記述移動 白をチームカラーにしたグループだと、

2013/10/22 記述分割 白をチームカラーにしたグループだと、 → 白をチームカラーにしたグループらしいです。

2013/10/22 記述削除 ニュースでは言っていました。

2013/10/22 記述修正 白といえば、門埜さんのイメージカラーだけど → でも、白といえば門埜さんのイメージカラーなんだけど

2013/10/22 記述修正 多分、関係ないよなぁ…… → どうなんだろう……

2013/10/22 記述修正 せっかくなので → せっかく早起きしたから

2013/10/22 記述修正 その一覧には → その一覧に

2013/10/22 記述修正 リストの一番下 → リストの一番下の

2013/10/22 記述修正 『間宮 命』の文字が書いてありました → 『間宮 命』の文字が書いてあります

2013/10/22 記述修正 床に座り込んでしまったのを → 座り込んでしまったのを

2013/10/22 記述結合 間宮さんとは、一度だけ目が合いました。 → 間宮さんと一度だけ目が合ったんですけど、

2013/10/22 記述修正 全く頭に入りませんでした → 全く頭に入りませんでしたね

2013/10/22 記述修正 全然確認しようともしないで、席に戻って → 全然確認しようともせずに席に戻ると

2013/10/22 記述修正 ちらっと → 一度だけ

2013/10/22 記述修正 こっちが決めることになっているから → 条件を伝えた時以降は反論は認めないって言ったから

2013/10/22 記述修正 あえて反論してこないのかなぁ。 → 何も言ってこないのかなぁ……

2013/10/22 記述修正 何もせずに → 何も仕掛けてこなかったので

2013/10/22 記述修正 他には何事もなくHRも終わって → 何事もなく無事にHRも終わって

2013/10/22 記述修正 取り巻きの人をつれて、帰っていました → 取り巻きの人を引き連れて、帰っていましたね

2013/10/22 記述修正 別に → 特に

2013/10/22 記述修正 前に見たニュースを思い出しました → 前に見たニュースの特集を思い出します

2013/10/22 記述修正 考えすぎかな → 考えすぎかも

2013/10/22 記述修正 間宮さんだ → 間宮さんだ、どうしよう

2013/10/22 記述修正 わたしは帰りの道中も → 帰りの道中も

2013/10/22 記述結合 ずっと、どう切り抜けるかを考えていました。 → どう切り抜けるかをずっと考えていて、

2013/10/22 記述修正 そして約束した場所についても → 約束した場所についても

2013/10/22 記述結合 やって来るのが見えていました。 → やって来るのが見えて、

2013/10/22 記述修正 そして → 5分もかからずに

2013/10/22 記述修正 と言って → そう言いながら

2013/10/22 記述結合 わたしに全部の答案を差し出しました。 → わたしに全部の答案を差し出したので、

2013/10/22 記述修正 合計点はそんなに差がありません → 合計ではそんなに差がない……

2013/10/22 記述修正 わたしは51位だったのかな → わたしは51位だったんだ

2013/10/22 記述修正 致命的な1点だ…… → 致命的な1点だよ……

2013/10/22 記述削除 まだだよ!

2013/10/22 記述修正 わたしは間宮さんの言葉を遮って → その瞬間、間宮さんの言葉を遮るように

2013/10/22 記述修正 2013/10/22 記述修正 と、叫びました。 → 叫びました!

2013/10/22 記述修正 怪訝な顔をしている間宮さんへと言ったんです → そしてすぐさま、怪訝な顔をしている間宮さんへと言ったんです

2013/10/22 記述削除 「どう言う意味だ、それは」

2013/10/22 記述修正 と、怪訝な顔をしながら言う間宮さんに → 怪訝な顔をしている間宮さんへと言ったんです

2013/10/22 記述修正 わたしは、誰が1回勝負って言ったの? → 「誰が1回勝負って言った?」

2013/10/22 記述修正 と、切り替えしました。 → って……

2013/10/22 記述修正 もう → だって、もう

2013/10/22 記述削除 1勝しただけで、勝った気にならないでよ、

2013/10/22 記述修正 と、余裕ぶって言ったつもりでしたが → 余裕ぶって言い放ったつもりでしたが

2013/10/22 記述修正 途中で声が裏返ってしまいました → 途中で声が裏返ってしまいましたね

2013/10/22 記述修正 何だろ → 何だろう

2013/10/22 記述修正 間宮さんは我に返ったみたいに → 間宮さんは我に返ったらしく

2013/10/22 記述修正 そのタイミングで、わたしも我に返ってから → わたしも視線を逸らしながら

2013/10/22 記述修正 メールで後日知らせると → メールで後日知らせるって

2013/10/22 記述修正 もういつも通りでしたが → この時にはもういつも通りでしたが

2013/10/22 記述修正 と言って、なんとあっさりと了承しました! → の一言で、なんとあっさりと了承です!

2013/10/22 記述修正 この後間宮さんは一言だけ → この後間宮さんは

2013/10/22 記述修正 わたしが驚いているうちに去っていきました → わたしが驚いているうちに、自転車に乗って走り去りました

2013/10/22 記述修正 どうして、そんなに簡単に認めたの!? → 間宮さん、どうして、そんな簡単に認めたの!?

2013/10/22 記述修正 それがまったく理解出来ません…… → それが全然理解出来ません……

2013/10/22 記述修正 でも → でもまぁ

2013/10/22 記述修正 問題は → 新たな問題は

2013/10/22 記述移動 忍さんの言っていた通りで、

2013/10/22 記述修正 まだ負けたばっかりのせいもあって → まだ負けたばっかりなのもあって

2013/10/22 記述修正 何を持ち出しても → もう何で挑もうが

2013/10/22 記述修正 何にするにしても、この冬休みの間 → この冬休みの間に

2013/10/22 記述修正 選んだ競技を出来るだけ練習したいから → 選んだ競技を出来るだけ練習する為にも

2013/10/22 記述修正 少しでも早く決めないといけないんですが → 少しでも早く決めた方がいいのも判っているんだけど

2013/10/22 記述修正 クリスマスですけども → クリスマスですけど

2013/10/22 記述修正 航海堂でバイトでした → 航海堂でバイトしてました

2013/10/22 記述修正 そんで忍さんに、からかわれていた気がする。 → それで忍さんに、からかわれていた気が……

2013/10/22 記述修正 夕方に顔を出した忍さんは忙しそうだったから → 夕方に顔を出した忍さんは忙しそうだったので

2013/10/22 記述修正 勝負の結果だけ → とりあえず勝負の結果だけ

2013/10/22 記述修正 クリスマスなんだからせめてケーキくらいは食べたいなと思って → せめてケーキくらい食べようと思って

2013/10/22 記述追加 母もいないから、1人で食べるんですけどね……

2013/10/22 記述修正 ポストの中に → ポストに

2013/10/22 記述修正 夕食とケーキを1人で食べた後に → 夕食とケーキを食べた後に

2013/10/22 記述修正 中には手紙と → 中には

2013/10/22 記述修正 わたしの顔写真とか → わたしの顔写真と

2013/10/22 記述修正 プチプチに包まれた携帯と充電器でした → プチプチに包まれた携帯と充電器と、1通の手紙が入っていました

2013/10/22 記述修正 みなも → みなも!

2013/10/22 記述修正 各メンバーに居場所が伝わるようになってる → 各メンバーに居場所が伝わるようになってるからね

2013/10/22 記述修正 指示に従ってくれるようになってる → 協力してくれるはずだから

2013/10/22 記述修正 必ず、すぐに助けが来る保証もないし → すぐに助けが来る保証もないし

2013/10/22 記述修正 こっちからは手を出さないようにしてる → こっちからは手を出さないようにしといた

2013/10/22 記述修正 テレビのニュースで言っていたのは → ニュースで言っていたのは

2013/10/22 記述修正 意外と適当なことを言っているんだなぁ → けっこう適当なことを言っているんだなぁ

2013/10/22 記述修正 白刃のことだ → この白刃のことだ

2013/10/22 記述削除 それとも、かなたちギルドがうまいこと、

2013/10/22 記述削除 暗黒女王を混乱させるような、噂とかを仕込んでいるのかな。

2013/10/22 記述修正 十分ありうると思える…… → 時間の問題な気がする……

2013/10/22 記述修正 攻撃するだろうな、きっと → 攻撃するだろうなぁ

2013/10/22 記述修正 間宮さんの状況が変らない限りは → 間宮さんの状況が変わらない限り

2013/10/22 記述分割 それを解決させたいと思います。 → 解決出来ればいいんだけど……

2013/10/22 記述削除 まだ、どうしたらそんなことが出来るのか、

2013/10/22 記述削除 全然判らないけれど……

2013/10/22 記述修正 今日はあんまり時間もなかったから → 今日も忙しそうだったので

2013/10/22 記述修正 絵を見せるだけにしました → そっちはまた今度です

2013/10/22 記述修正 料理が来ても気がつかない様子で → 料理が来てもまだ気づかないし

2013/10/22 記述削除 わたしの絵をずっと見ていました。

2013/10/22 記述修正 何回呼んでも反応しないので → 何回か呼んでも反応しないので

2013/10/22 記述結合 あ、あれっ、もう料理来てたんだ。 → あ、もう料理来てたんだ、

2013/10/22 記述修正 気がつかなかったよ → 全然気がつかなかったよ

2013/10/22 記述修正 10分前くらいです、と答えると → 10分前くらいだってウソを言っても

2013/10/22 記述修正 笑っていました → ウソだと気づかずに笑ってましたね

2013/10/22 記述修正 と忍さんから言われて、わたしは、どうぞと答えると → とのことなので、わたしが頷いて答えると

2013/10/22 記述修正 時計を見た途端に、驚いた顔をして → 時計を見た途端に

2013/10/22 記述修正 戻ってくる時が楽しみです! → 今度は評価が上がっているといいな……

2013/10/22 記述修正 今年も早いもので、もう年の瀬で → 1年なんて早いもので、今日はもう大晦日

2013/10/22 記述修正 明日は2011年です → そして明日から2011年です

2013/10/22 記述修正 後は母が準備をして、わたしは特に何もせずにいました → 後は母が準備をしていました

2013/10/22 記述修正 何もしないのもあれなので → 自分だけ何もしないのもあれなので

2013/10/22 記述修正 わたしは何回か → 何もしないのもあれなので、何回か

2013/10/22 記述修正 今年はゆっくりしてていいと言われて → 今年はゆっくりしてていいと言われてしまったので

2013/10/22 記述修正 土手の坂のところを → 土手の斜面のところを

2013/10/22 記述修正 一応、ヒョウちゃんには通じるとは思えないけど → ヒョウちゃんに通じるとは思えないけど

2013/10/22 記述修正 ゴメンと謝っておきました → 一応一言謝っておきました

2013/10/22 記述修正 色々と最近の出来事を思い返していました → 最近の出来事を思い返していました

2013/10/22 記述修正 同じ回の講習を何回も受けていて、なかなか終わりません → 同じ回の講習を何度繰り返しても、なかなか先に進めません

2013/10/22 記述修正 前は足に力も入らず → 前までなら足に力も入らずに

2013/10/22 記述修正 立っていられなくなってしまったけど → しゃがみ込んでしまっていたのが

2013/10/22 記述修正 家族旅行とかは、してないみたいです → 家族旅行には行ってないみたいです

2013/10/22 記述修正 やっぱり一番の問題は、間宮さんとの対決です → でもやっぱり一番の問題は、間宮さんとの勝負です

2013/10/22 記述修正 ああ、間宮さんとの決闘の次の種目 → あぁ、次の種目

2013/10/22 記述修正 成績の勝負の時に見た → それにしても、成績の勝負の時に見た

2013/10/22 記述分割 間宮さんの本当の顔なんじゃないか、 → 間宮さんの本来の顔なんじゃないかな。

2013/10/22 記述修正 クラスにいる時のような作った顔じゃなくって → 人を寄せ付けない強さを見せる為に作った顔じゃなくって

2013/10/22 記述修正 素顔が出ていたんだって思います → 素の感情が出ていたんだと思います

2013/10/22 記述削除 そう思っています。

2013/10/22 記述結合 ずっと我慢して生きてきた。 → ずっと我慢して生きてきた、

2013/10/22 記述修正 間宮さんは → 多分間宮さんは

2013/10/22 記述修正 自分が認められる相手に負けたいんだと思うんです → 自分が認められる相手に負けたいんじゃないかな

2013/10/22 記述修正 その相手を頼りたい → その相手に頼りたい

2013/10/22 記述修正 そう考えているんじゃないかって思います → そう思っているんじゃないかって思うんです

2013/10/22 記述修正 慕っている立場の葵ちゃんでは出来ないし → 慕っている立場の葵ちゃんでは違うし

2013/10/22 記述修正 絶対の自信はないけど、今一番条件の近い相手になっているはず → さすがに絶対の自信はないけど、それでも今は一番条件に近い相手になっているはず


12月15日 榊さんへの電話


今日は午前中から丸1日、航海堂でバイトでした。


お昼休みに榊さんに連絡してみたんですが、

呼び出し音はなっていたけど、

近くにいないのか、出てもらえませんでした。


仕方ないから、夜8時までのバイトが終わって、

家に帰ってからもう一度かけ直してみようと思っていたら、

電車を降りたところで、榊さんからかかってきたんです。


早速電話に出ると、榊さんは記憶しているよりも、

かなり低いトーンの不機嫌そうな声をしていました。


「……なあ、お前、時差って学校で習ってないのか。

 日本とドイツでは、8時間の時差がある。

 朝の4時に掛けて来るな」


あぁ、それで不機嫌なのか、

時差なんて、完全に忘れてた……


わたしはすぐさま榊さんに謝っておきました。


「……今後は気をつけろ、

 それで、俺に何の様だ」


相変わらず、面倒くさそうでそっけない口調だなぁ、

榊さん、ちっとも変わってないです。


わたしはまず、なつめからの小包の品物について、

お礼を伝えたんですけど、そしたら榊さん、

「……そうか」

の一言だけでした。


やっぱり、あっさりだなぁなんて思ったら、

「……そうだ、手紙に書き忘れていたが、

 もしあの道具、特にスタングレネードを使用した場合、

 恐らく、周囲の人間や近隣住民から、

 通報される可能性が高い。

 その対策を講じるので、使用後には出来るだけ早く、

 今から伝える番号に連絡しろ」

とのことで、緊急連絡先みたいな番号を、

教えてもらったけど、これ一体何処に繋がるんだろう。


多分、詳細は教えてもらえないようなところっぽいので、

あえて聞きませんでしたけどね。


だったらこっちの話なら、

多少は反応があるんじゃないかと思って、

わたしは次に、神谷さんのところへ行ったことを話すと、

それに対する榊さんの返事は、

「……まだあいつは、無事にやっているみたいだな、

 それだけ判れば十分だ」

で、こっちもあまり興味を惹かなかったらしく、

一言二言で会話は終わってしまいました。


それでも構わずにかなり気になっていた、

神谷さんとの関係を尋ねると、榊さんは鬱陶しそうな声で、

「……神谷とは、今の会社の同僚だ。

 これ以上は神谷に聞け」

なんて言われてしまい、詳しいことは教えてもらえませんでした。


でも、聞いてもいいって許可はもらえたから、

わたしは榊さんにお礼を言うと、

「……そんな事をどうして知りたがるんだ?

 相変わらず、お前は変わっているな」

と言われた後に、

「その代わりと言っては何だが、お前に頼みがある。

 棗の事だが、お前の方から俺に何かをするのを止める様に、

 上手い事伝えてくれ。

 あれの玩具にされるのは、かなり面倒だ」


この時の榊さんの声は、

いつになく参っている感じに聞こえたのは、

気のせいじゃないと思います。


今回色々とお世話になったし、

わたしもあれはどうかと思っていたから、

努力してみると伝えて電話を切りました。


   ・   ・   ・   


電話ではあえて言わなかったけど、

その面倒くさいのは多分、

なつめからの愛情表現なんだと思うから、

そう簡単には止めさせられない気がする。


だから、榊さんが慣れるしかないだろうなぁ。


きっとこれから先も、ずっとそんなのが続くんじゃないかな。


わたしはそう思うんだけど……




12月20日 至心館での講習


至心館へと通い始めてから、1週間が経ちました。


早く講習を受け終えたいから、こっちのスケジュールに合わせて、

航海堂のバイトの日程をずらしたりして、

今は講習最優先で過ごしています。


護身術の教室の座学は、特に問題なくこなしているのですが、

実技の方が問題で、受身までは良かったんだけど、

講師の人を相手にしての反撃の練習では、

全然思ったようには行きません。


やっぱりそれは、わたしに運動神経がないのが原因みたいです。


護身術の教室では、ストレッチとか準備運動はするけど、

格闘技の技を教えるのではないから、

筋トレみたいなものは全くないのですが、

わたしが不器用で無駄に力が入っていて、

すごく疲れる割には、教えられたことが上手く出来ません。


後から入った人でも、わたしより上手いくらいです。


なんだかなぁ……


特別講習の方は、榊さんと能都さんが選任の講師になって、

普通の講習の後に、わたしだけが受けているんですけど、

この時に相手役をやる能都さんは、本当に怖いんです。


前からこの人はどうも気配がしないって、不思議に思っていたら、

この模擬演習をする時にその謎が解けました。


能都さんは、元々は暴走族で、

神谷さんが組にいた頃の舎弟だったそうなんです。


で、神谷さんが組を抜ける時に一緒についてきたんだそうで、

当時の能都さんは、いつも殺気でギラギラしているような、

とても堅気じゃやっていけない雰囲気だったので、

神谷さんに言われて、殺気を消すようにしていたら、

普通の気配も薄れてしまった、とのことだそうで。


わたしなんかは逆に、普段から存在感なかったりしますけど、

そうじゃない人がそんな簡単に、気配を消せるものなのか、

疑問に思っていたんですけど、いざ模擬訓練になったら、

本性を露にした能都さんは豹変してしまいます。


その気迫は、ヒョウちゃんや間宮さんが本気の時と同じくらい、

恐ろしくて怖いんです……


わたしは、その殺気を向けられただけで、

以前に襲われた時のことを思い出してしまい、

体がすくんで動けなくなるし、泣きそうになるんです、

って言うか、最後はいつも泣いてます。


だから、全然進まないんだけど、

慣れるのには、いい特訓になっているかなって思います。


もうこればっかりは、わたし自身が、

恐怖を乗り越えるしかないと思うし、

この、怖くて動けなくなってしまうのを克服しないと、

対抗なんて話にならないと思うから……


神谷さんには、榊さんとのことを尋ねてみたけど、

神谷さんの話では、この仕事を始めるまで、

榊さんと同じ警備会社にいたんだそうで、

そこまでは教えてもらったところではぐらかされてしまい、

これ以上詮索するのも失礼かと思って、聞いていません。


ちょっと気になるけど、そのうち聞ける時が来れば、

聞いてみようと思います。


それよりも、今はとにかく、

せっかく通わせてもらっているんだから、どうにか頑張って、

習ったことをちゃんと出来るようになりたいです……




12月22日 最近のニュース


昨日、テレビを見ていると、

高校生や未成年の障害事件や暴力事件の番組特集を、

久しぶりにやっていました。


秋ごろは、テレビのローカルニュースや、

この地域の新聞でも一面記事になっていましたが、

その手の事件はずっと続いていたのに、

こういった特集は、いつの間にか全然なくなっていましたね。


多分、もうネタとして新鮮味がなくて話題性が弱いから、

使われなくなったんだと思います。


それが、またなんでテレビでやってんだろうと、

疑問に思って見ると、どうやら新展開があったらしく、

これまでは暴走族とかの大勢のグループが、

一部の高校の生徒をターゲットにしていたのが、

今は、グループ対グループの抗争になっているとのこと。


何でも、争っているのはカラーギャングで、

白をチームカラーにしたグループらしいです。


コメンテーターの、良く判らない専門家らしい人は、

内部分裂による抗争ではないかと言っていました。


暗黒女王のグループ内で、内部抗争?


少なくても、門埜さんを見ている限り、

そんな揉め事が起きているようには見えないけど、

仮に、あの内部抗争の話が事実だったとしても、

門埜さんには影響していないってことかなぁ……


でも、白といえば門埜さんのイメージカラーなんだけど、

どうなんだろう……




12月24日 成績対決!


ついにやって来ました、クリスマスイヴ、

だけどそっちはどうでも良くって、終業式です。


今日は、期末試験の答案が返されて、

決闘の結果が判ります!


今朝は結果が楽しみで、いつもよりも早く目が覚めて、

目覚ましが鳴る前に止めました。


せっかく早起きしたから、いつもよりも早めに登校して、

すぐに掲示板のところへと向かいました。


   ・   ・   ・   


掲示板には、もう2つのリストは貼り出されていて、

最初に見たのはもちろん、上位50位までの一覧です。


その一覧に名前が載っていました。


……間宮さんの名前が。


見間違いかと期待して、何度も見直しましたが、

何回見ても、リストの一番下の50位のところに、

『間宮 命』の文字が書いてあります。


そしてわたしの名前は、ありません。


今日は、早く来て良かった。


掲示板の前で、ショックで力が抜けてしまい、

座り込んでしまったのを誰にも見られずに済んだので……


わたしは誰かに見られる前に、立ち上がって、

急いでトイレに入りました。


決闘のルールは、全教科の総合得点だから、

もうこの時点でわたしの負けが決定です。


まさかこんなに早く、わたしの負けが決まるなんて、

考えてなかった……


間宮さんに、何て言おう。


ここで、待ったなんて言えないし、

でも負けを認めたら、これで勝負は終わっちゃう。


何とかしないと……


   ・   ・   ・   


わたしは予鈴が鳴るまで、

ずっとトイレの中で、作戦を考えてから、

とりあえず、結果を確認する場所を、

御家河の土手の、グラウンド前に3時だと、

間宮さんへとメールで伝えてから、教室へと戻りました。


教室では、もう終業式へとみんな向かい始めていて、

間宮さんと一度だけ目が合ったんですけど、

だけどその顔はいつも通りで、

勝利を誇示するでもなく、無表情のままでした。


終業式の間、わたしはこの後の展開をどう持っていこうかと、

考えるのに必死で、先生たちの話は全く頭に入りませんでしたね。


   ・   ・   ・   


教室に帰って来て、出席番号の順番に、

通知表と一緒に、全部の教科の答案も返されました。


点数は、どの教科もとても良くて、

今までのベストを更新していましたが、

今はそんなことは、ちっとも嬉しくなくて、

この後の展開のことだけが、気になって仕方ありません。


間宮さんは、自分の通知表と答案を受け取っても、

もう掲示板を見て、勝ちが判っているせいなのか、

全然確認しようともせずに席に戻ると、

無造作にバッグにしまっていました。


この時に携帯を見た、間宮さんは、

わたしからのメールを確認したみたいで、

一度だけわたしの方を見ました。


内心、こっちが時間稼ぎをしているのは、

もうばれているとは思うけど、決闘のルールでは、

条件を伝えた時以降は反論は認めないって言ったから、

何も言ってこないのかなぁ……


間宮さんは、その場で返信をしたらしく、

すぐに、わたしの携帯が震えているのが判って見てみたら、

やっぱりそれは間宮さんからの返事で、内容は一言、

「判った」

だけでした。


   ・   ・   ・   


今日は門埜さんたちも、何も仕掛けてこなかったので、

何事もなく無事にHRも終わって、下校となりました。


今日はちょっと寒かったからなのか、

門埜さんはコートを着てきたみたいで、

真っ白のファー付のロングコートを羽織ながら、

取り巻きの人を引き連れて帰っていましたね。


特に今までと変らない感じです。


白いロングコートに、白いロングマフラー。


その姿を見ると、前に見たニュースの特集を思い出します。


門埜さんが、自分のグループを作ったって言う、

可能性はあるのかな……


色としては合うけど、どうなんだろう、考えすぎかも。


今はそれよりも、間宮さんだ、どうしよう。


   ・   ・   ・   


帰りの道中も、家に帰ってお昼ご飯を食べている時も、

約束の場所へと向かっている最中も、

どう切り抜けるかをずっと考えていて、

約束した場所についても、まだ迷っていました。


でも、もう時計を見ると3時で、下流の方から、

自転車に乗った間宮さんがやって来るのが見えて、

5分もかからずにわたしのところまで来ると、

間宮さんは自転車を降りて、わたしの真横へとやって来ました。


「三崎、決着をつけよう」


そう言いながら間宮さんは、

わたしに全部の答案を差し出したので、

わたしも覚悟を決めると、バッグから自分の答案を取り出して、

1枚ずつ点数を比べていきました。


あれ? 意外と接戦だなぁ。


点数は教科によって勝ったり負けたりだったけど、

合計ではそんなに差がない……


最後の教科を残した合計点は、

わたしの方が1点だけどリードしていて、

これはもしかしてもしかすると、

あのリストが間違っていたんじゃないかと、

少しだけ期待しながら、最後の答案を比べました。


結果は、1点差で、わたしの負けでした……


つまり、わたしは51位だったんだ、

たった1点だけど、致命的な1点だよ……


わたしが、淡い期待を打ち砕かれて、

打ちひしがれていると、間宮さんが勝利を確信して、

話し始めました。


「私の勝ちだな、これで――」


その瞬間、間宮さんの言葉を遮るように叫びました!


そしてすぐさま、怪訝な顔をしている間宮さんへと言ったんです、

「誰が1回勝負って言った?」

って……


だって、もうこんなのしか、浮かばなかったんです。


わたしは、さも当然のような顔で、

余裕ぶって言い放ったつもりでしたが、

途中で声が裏返ってしまいましたね。


間宮さんからは、白い目で睨まれていて、

明らかに不服そうでしたが、

でも何も反論はなくて、何かを見透かすように、

ただじっと、わたしの顔を見ていました。


あれ、怒ってるのかと思ったら、そうじゃないみたい……


なんだか、なんて言うか、間宮さんの顔、

そういう意味で、不満なんじゃなくて、

もっと違う、何だろう、この表情……


わたしが見つめ返すその視線に、間宮さんは我に返ったらしく、

不意に視線を外したので、

そのタイミングでわたしも視線を逸らしながら、

第2戦の詳細は、メールで後日知らせるって、

間宮さんへ伝えました。


間宮さんの様子は、この時にはもういつも通りでしたが、

わたしへの返事は意外にも、

「そうか、判った」

の一言で、なんとあっさりと了承です!


そして、この後間宮さんは、

「じゃあな」

と言い残して、わたしが驚いているうちに、

自転車に乗って走り去りました。


   ・   ・   ・   


間宮さん、どうしてそんな簡単に認めたの!?


こっちから言い出しておきながら、

それが全然理解出来ません……


これってある意味、間宮さんからのクリスマスプレゼント?


でもまぁ、とりあえず次の勝負に応じたから、

当面の危機は去りました。


新たな問題は、次の勝負を何にするかです。


今日はバイトもないので、

家に帰ってからも、色々と考えてみましたが、

忍さんの言っていた通りで、運動でも勉強でも負けてしまったら、

まだ負けたばっかりなのもあって、

もう何で挑もうが勝てないような気がしてしまいます。


この冬休みの間に、選んだ競技を出来るだけ練習する為にも、

少しでも早く決めた方がいいのも判っているんだけど、

何にも良いのが浮かびません。


それと、間宮さんの何ともいえないあの表情、

とても気になります……




12月25日 かなからの予期せぬプレゼント


今日はクリスマスですけど、わたしにはあんまり関係がなくて、

朝から丸1日、航海堂でバイトしてました。


たしか去年もこんなだったような気がする、

それで忍さんに、からかわれていた気が……


でもそういう意味だと、まだ去年の方が、

少しは良かったかも知れません。


今年は何にも予定がないことに加えて、

間宮さんとの勝負に負けて、落ち込んでいるのもありますから。


夕方に顔を出した忍さんは忙しそうだったので、

とりあえず勝負の結果だけ伝えておきました。


バイトも終わって、スーパーに寄って買い物をした時、

せめてケーキくらい食べようと思って、

ショートケーキも買いました。


母もいないから、1人で食べるんですけどね……


   ・   ・   ・   


家に帰ると、ポストにかなからの封筒が入っていました。


去年は小包が来たけど、今年はなんだろう?


わたしは家に入って、夕食とケーキを食べた後に、

かなからの封筒を開けてみました。


中には見慣れないクレジットカードみたいな、

わたしの顔写真と名前が入ってるカードが1枚と、

プチプチに包まれた携帯と充電器と、

1通の手紙が入っていました。


   ・   ・   ・   


「 メリークリスマス、みなも!


 今年のプレゼントは、あたしが1年以上かけて、

 作り上げたギルドのメンバー証と、

 緊急連絡用のケータイを送るね。


 今月からギルドでも、かなり出遅れちゃったけど、

 暗黒女王に繋がるグループの凪高狩りに対抗して、

 こっちも女王狩りをするグループが、活動を始めたんだ。


 もうどっかで、聞いてるかも知れないけど、

 うちのチームは『白刃はくじん』って言って、

 表向きは、カラーギャングみたいに、

 白をチームカラーにしてるんだ。

 これは誰かさんに対する皮肉なんだよ。


 同封したケータイは、街に出ている白刃のメンバーに、

 場所を知らせることが出来るから、

 いつも、持っているようにしてね。

 で、襲われた時には、ボタン1つで、

 登録されているメアドにメールが送信されて、

 各メンバーに居場所が伝わるようになってるからね。


 同封しているメンバー証は、仮のものだけど、

 それを見せれば、白刃のメンバーなら、

 あんまりおかしなのじゃない限り、協力してくれるはずだから。

 みなもが、何かをしようとする時、

 どうしても助けが欲しければ、これを使って。


 でも注意して欲しいのは、

 白刃のメンバーはそんなに数が多くないから、

 すぐに助けが来る保証もないし、

 来るのが間に合っても、相手に勝てる保証もない。

 そこだけは忘れないで。


 それから、間宮って子の件だけど、

 みなもの言う通りに、引き続き、

 こっちからは手を出さないようにしといた。

 スカルヘッドとして、足がつかない限り、

 この子のことは、あたし預かりにしてるから、

 後はみなもに任せるよ。


 みなも、何をするにしても、色々と気をつけてね。


             かなサンタより 」


   ・   ・   ・   


かなはギルドを使って、暗黒女王と戦うつもりみたいです。


ニュースで言っていたのは、多分この白刃のことだ。


テレビって、けっこう適当なことを言っているんだなぁ。


わたしはかなへ、お礼のメールを返してから、

手紙の内容を、改めて考えていました。


かなのおかげで、間宮さんへの追求は止められるけど、

凪高狩りをしている、スカルヘッドとしては、

ターゲットとして狙われると言うことか。


今でもリーダーとして、常に呼び出されているなら、

白刃とスカルヘッドがぶつかるのも、時間の問題な気がする……


その時スカルヘッドの目的が、白刃を倒せと命令されていれば、

きっと間宮さんは攻撃するだろうなぁ。


門埜さんたちからの脅迫は、時間が経てば、

なくなるようなものではないだろうから、

間宮さんの状況が変わらない限り、命令には逆らわないと思う。


後はもう、かなたちには悪いけど、

間宮さんが捕まらないことを祈るだけです。


でも出来れば、白刃とスカルヘッドがぶつかる前に、

わたしが間宮さんとの勝負に勝って、

間宮さんの秘密を全て知った上で、

解決出来ればいいんだけど……




12月29日 目標達成しました!


バイトと護身術の特訓の合間に、コツコツと描いていた、

2枚目の絵が、やっと昨日完成しました!


前に忍さんから、指摘されたところを反映しつつ、

わたしの考えとは合わないところはそのままで、

我ながら、思った通りの雰囲気が出せたと思います。


   ・   ・   ・   


忍さんは夕方までお店にいたので、

お昼休みに、前に行ったイタリアンのレストランで、

一緒にお昼を食べながら、見てもらいました。


間宮さんのことも相談したかったけど、

今日も忙しそうだったので、そっちはまた今度です。


忍さんは、大盛りのパスタを注文した後、

熱心にわたしの絵を見ていて、料理が来てもまだ気づかないし、

何回か呼んでも反応しないので、手を伸ばして目の前に出したら、

やっと我に返ってくれました。


「あ、もう料理来てたんだ、いつの間に?」

なんて、寝惚けたことを言っていたから、

10分前くらいだってウソを言っても、

「本当に!? 全然気がつかなかったよ、ははははは」

って、ウソだと気づかずに笑ってましたね。


忍さんは、絵のことになったら、

こんなに周りが見えなくなっちゃうのか。


すごい集中力だ……


「かなり、指示したところを吸収してくれたみたいだね、

 ゆっくり見たいからさ、これ、また預かっていい?」

とのことなので、わたしが頷いて答えると、

「じゃあ、預かるね。

 多分、来年の上旬には返せると思う」

と忍さんは言いながら、クロッキー帳を脇に置いて、

時計を見た途端に、ちょっと冷めかけてるパスタを、

すごい勢いで食べていました。


   ・   ・   ・   


こうして今日は、忍さんに新しい絵を見せることが出来ました。


この絵を、目標通りに忍さんへと見せられて、

とても良かったです。


それに、また添削してもらえるなんて、

これ以上に、嬉しいことはありません。


今度は評価が上がっているといいな……




12月31日 大晦日


1年なんて早いもので、今日はもう大晦日、

そして明日から2011年です。


今年は母の仕事は昨日までで、今日から家にいて、

おせちはなつめからお歳暮で贈られてきたから、

後は母が準備をしていました。


自分だけ何もしないのもあれなので、

何回か母に手伝うと言ったけど、去年は全部やってもらったから、

今年はゆっくりしてていいと言われてしまったので、

お言葉に甘えて御家河へと散歩に行きました。


   ・   ・   ・   


土手の道を特に目的もなく、河を眺めながら歩いていると、

いつの間にかヒョウちゃんが、土手の斜面のところを、

わたしについて来ていました。


あ、ごはん、持ってくれば良かったな……


忘れたものは仕方ないので、

ヒョウちゃんに通じるとは思えないけど、

一応一言謝っておきました。


いかにも雲って感じの形をした、雲が漂う空を見ながら、

わたしは最近の出来事を思い返していました。


なんか、色々やり残している気がする。


護身術の方は、座学は完了したけど、

実技の方が運動神経がなくて大変で、

同じ回の講習を何度繰り返しても、なかなか先に進めません。


特別講習は、能都さんは相変わらず怖いです。


だけど、前までなら足に力も入らずに、

しゃがみ込んでしまっていたのが、

今では立ってはいられるようになってきたから、

ちょっとずつは、慣れてきている気がします。


かなやなつめには、ずっとお世話になりっぱなしで、

結局、お返しする方法も浮かばないまま、

どんどん借りが増えてる気がするなぁ。


これは、何か来年返さなくちゃいけないな。


そういえばかなは今年、家族旅行には行ってないみたいです。


ギルドの関係で、忙しいのかも知れない。


でもやっぱり一番の問題は、間宮さんとの勝負です。


あぁ、次の種目、どうしよう。


これは遅くても、冬休み中には決めないと……


早くしないといけないって、気がするんだけど、

未だに勝てるものが浮かびません。


それにしても、成績の勝負の時に見た間宮さんの表情、

あれは今まで見たことない顔だった。


多分あれが、間宮さんの本来の顔なんじゃないかな。


あの時、間宮さんがどう思っていたのか、

それははっきりとは判らないけど、少なくともあの時の表情は、

人を寄せ付けない強さを見せる為に作った顔じゃなくって、

素の感情が出ていたんだと思います。


やっぱり、どんなに強くったって、

人は1人だと心細かったり、弱気になったり、

寂しかったりすると思うんです。


間宮さんはそれを、ずっと我慢して生きてきた、

周りには誰も頼れる人もいなかったから。


わたしの直感ですけど、多分間宮さんは、

自分が認められる相手に負けたいんじゃないかな。


そして出来ることなら、その相手に頼りたい、

そう思っているんじゃないかって思うんです。


でもそれは、間宮さんが全力で挑んで、

それでも負けて、なおかつその負けた相手は、

間宮さんに信頼されてないといけない。


だからこの役は、門埜さんみたいに弱みを握って、

脅してくるような相手じゃ、信頼出来ないし、

慕っている立場の葵ちゃんでは違うし、

陸上部には、間宮さんを超える人は、

いなかったんじゃないかと思う。


わたしは、間宮さんに信頼されているのかという点では、

さすがに絶対の自信はないけど、

それでも今は一番条件に近い相手になっているはず。


今のわたしに決定的に足りないのは、

間宮さんを負かす力だと思う。


だからどうにかして、勝てる勝負をしないといけないんです。


明日、神社にお参りに行ったら、

名案が浮かぶようにお願いすることにします。


まだまだ色々ありそうだけど、

来年には、みんな解決させたいです……


それでは、良いお年を!




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