2009年 11月
変更履歴
2011/03/20 誤植修正 なつめちやんは、ちょっと嬉しそうにしてました。 → なつめちゃんは、ちょっと嬉しそうにしてました。
2011/03/30 誤植修正 お化け屋敷でそうで、 → お化け屋敷だそうで、
2011/03/31 記述統一 一週間、二日間、三時間 → 1週間、2日間、3時間
2011/04/16 記述変更 (クラス)1組、二組、3組 → A組、B組、C組
2011/04/19 記述統一 (期間)一日、二月、三年 → 1日、2月、3年
2011/04/26 誤記修正 汐月さんは、このマンションに一人で暮らす事になって、 → 汐月さんは、
2011/05/04 記述統一 一回、二回、三回 → 1回、2回、3回
2011/05/19 記述統一 一つ、二つ、三つ → 1つ、2つ、3つ
2011/06/12 誤植修正 始め → 初め
2011/07/15 記述統一 一人、二人、三人 → 1人、2人、3人
2012/05/25 記述統一 エレベータ → エレベーター
2013/02/12 誤植修正 沸いてきません → 浮かんできません
2013/02/12 誤植修正 後部座席のドアを空けてくれて → 後部座席のドアを開けてくれて
2013/02/12 誤植修正 そばに着いているのも → そばについているのも
2013/02/12 誤植修正 それを聞いたなつめちやんは → それを聞いたなつめちゃんは
2013/02/12 誤植修正 なつめちゃんもそれを望んででいる風に見えたので → なつめちゃんもそれを望んでいる風に見えたので
2013/02/12 句読点調整
2013/02/12 改行調整
2013/02/12 区切り行追加
2013/02/12 記述統一 友だち → 友達
2013/02/12 記述統一 ひと通り・一通り → ひととおり
2013/02/12 記述統一 かなちゃん → かな
2013/02/12 記述修正 先週に体調が悪くなって、途中の駅で → 先週、体調が悪くなってしまい
2013/02/12 記述追加 待ち合わせの場所で、なつめちゃんは早速、
2013/02/12 記述修正 水の代金で、千円札を出してきたので → 千円札を出してきたので
2013/02/12 記述修正 受け取る素振りがないなつめちゃんの手をとって → ちょっと無理やりだけど、受け取る素振りがないなつめちゃんの手をとって
2013/02/12 記述修正 おつりを掌に握らせて、ちょっと無理やりだけど → おつりを握らせて
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんに渡しました → なつめちゃんに差し出したんです
2013/02/12 記述追加 そしたらなつめちゃんは、
2013/02/12 記述修正 わたしがおつりを返そうとしたことに → おつりを返されたことに
2013/02/12 記述修正 ちょっと空気がギクシャクしてしまって → 空気がギクシャクしてしまって
2013/02/12 記述修正 体調の事とか、今日の出来事とか → 体調のこととか、今日の出来事みたいな
2013/02/12 記述修正 別れました → そのまんまの感じで別れました
2013/02/12 記述修正 判りませんでした → 判りません
2013/02/12 記述修正 このなつめちゃんの対応は → このなつめちゃんの対応は他人行儀で
2013/02/12 記述修正 とても寂しい感じがしたんです → とても寂しい感じがしました
2013/02/12 記述修正 見てくれてないのかなぁ。 → 見てくれてないのかなぁ……
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんは、悪気があるようには見えないし → でも、なつめちゃんには、悪気はなさそうだったし
2013/02/12 記述修正 やっぱりお嬢様としての教育とかで → やっぱりお嬢様としての教育みたいなので
2013/02/12 記述修正 教わっているのかなぁ → 教わっているだけ……?
2013/02/12 記述修正 そういう理由があったとしても → たとえそういう理由があったとしても
2013/02/12 記述修正 ああいう対応は → やっぱりああいう対応は
2013/02/12 記述修正 そういう所はわたしよりおとなっぽいんだから → わたしより大人っぽいんだから
2013/02/12 記述修正 そういうのは、察して欲しいなと思って、
2013/02/12 記述修正 意地張ってしまいました → 意地を張ってしまいました
2013/02/12 記述追加 やっぱりこれは、わたしが大人げなかったかもなぁ。
2013/02/12 記述修正 謝ろうと思います。 → 謝ろうと思います……
2013/02/12 記述修正 お金の件は → お金の件については
2013/02/12 記述修正 変なことして、ごめんなさい → 「変な事して、ごめんなさい」
2013/02/12 記述修正 と、先に謝られてしまって → と先に謝られてしまい
2013/02/12 記述修正 わたしこそごめんね、と答えて → 謝っておいたので
2013/02/12 記述結合 もうお互いに気にしてませんでした。 → もうお互い気にせずに、
2013/02/12 記述追加 この後話題は、来週に迫っている文化祭のことになりました。
2013/02/12 記述追加 今年の凪高の文化祭は、13日から2日間の開催で、
2013/02/12 記述追加 どちらの日も生徒以外にも開放されます。
2013/02/12 記述追加 クラス単位で行なう模擬店や発表展示などを、
2013/02/12 記述追加 先月から準備していて、今はその作業の真っ最中なんです。
2013/02/12 記述追加 それでわたしは、うちのクラスの話をしたんですけど、
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんから、今週の文化祭は面白そうだね → それに対してなつめちゃんは、「文化祭は面白そうだね」
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんは、何か担当してないの、と聞くと → なつめちゃんの方はどうかと尋ねると
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんの担当は小道具作成で → なつめちゃんの担当は小道具作成らしく
2013/02/12 記述結合 これから作業があるんだ、と答えました。 → これから作業があるって答えた後に、
2013/02/12 記述修正 わたしはその後に待っている → その後に待っている
2013/02/12 記述修正 期末試験が気になって仕方がないよ →期末試験が気になって仕方がない
2013/02/12 記述修正 と、なつめちゃんに愚痴ったら → ってなつめちゃんに愚痴ったら
2013/02/12 記述修正 本気で心配されてしまいました → 真面目に心配されてしまいました
2013/02/12 記述修正 本気で悩んでいると思われちゃうと → 本気で悩んでいると思われちゃうと嫌だし
2013/02/12 記述削除 それもなんだか嫌だなと思い、
2013/02/12 記述修正 ちょっとびっくりしました → ちょっとびっくりです
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんは、自宅が学校から遠いので → なんでもなつめちゃんの実家は、学校から遠いので
2013/02/12 記述修正 近くのマンションから通っていて → 近くのマンションを借りて、そこから通っているらしく
2013/02/12 記述追加 だから家政婦さんがいるのかと、少し納得しました。
2013/02/12 記述修正 週末はいつも → で、週末はいつも
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんのことを → それになつめちゃんのことも
2013/02/12 記述修正 聞けるチャンスも増えそうだと思って → 色々聞けるチャンスも増えそうだと思って
2013/02/12 記述修正 今はバイトが入ってるから、シフトの調整して → 今はバイトしてるから、シフトを調整して
2013/02/12 記述修正 日取りを決めてから → 予定がはっきりしたら
2013/02/12 記述修正 なつめちやんは、ちょっと嬉しそうにしてました → それを聞いたなつめちやんは、ちょっと嬉しそうにしてましたね
2013/02/12 記述修正 愛想笑いではないはず。 → 愛想笑いではないはず……
2013/02/12 記述修正 見ているのかも知れない → 見ているのかも知れないってことです
2013/02/12 記述修正 せっかく上げたのに → せっかくあげたのに
2013/02/12 記述修正 理由が判らなかった、とか。 → その理由が判らなかった、とか?
2013/02/12 記述修正 妹キャラにされているということ? → 妹扱いされているということ?
2013/02/12 記述修正 なんかなぁ…… → なんかなぁ。
2013/02/12 記述修正 自分の態度とか、口調とかを → 自分の態度や口調なんかを
2013/02/12 記述修正 改めた方が良いのでしょうか…… → 改めた方がいいのでしょうか……
2013/02/12 記述修正 明日に迫った文化祭の準備で → 今日は、いよいよ明日に迫った文化祭で
2013/02/12 記述分割 わたしの担当作業の、食材の買出しを、 → わたしの担当としては初仕事をしてきました。
2013/02/12 記述削除 放課後に行ってきました。
2013/02/12 記述削除 今年の文化祭は、明日とあさっての2日間で、
2013/02/12 記述修正 メイド喫茶です。 → メイド喫茶で、
2013/02/12 記述修正 休日も学校に来て作業していたりとかで → 休日も学校に来て作業していたりと
2013/02/12 記述修正 わたしの担当は → それに比べてわたしの担当は
2013/02/12 記述修正 楽に過ごしてました → かなりお気楽に過ごしてましたね
2013/02/12 記述修正 今日も → で、今日の初仕事の買出しはと言うと
2013/02/12 記述修正 飲み物とか、お菓子とか → 飲み物やお菓子
2013/02/12 記述修正 帰ってきました。 → 帰ったんですが、
2013/02/12 記述追加 それなりに大荷物になって、
2013/02/12 記述追加 他の人は、重いとか疲れたとかぼやいていましたが、
2013/02/12 記述追加 わたしからすれば、買物は普段から慣れているので、
2013/02/12 記述追加 全然大した作業じゃなかったですね。
2013/02/12 記述修正 冷凍食品は → 買ってきた食材は
2013/02/12 記述修正 わたしが帰る頃には → その頃には
2013/02/12 記述修正 準備はかなり整ってました → 準備完了してました
2013/02/12 記述修正 文化祭の開始は、10時からですが → いよいよ始まった文化祭は、10時スタートですが
2013/02/12 記述修正 午前10時から午後1時までなので → 午後1時までの担当なので
2013/02/12 記述修正 うちのクラスのは、ただのメイド喫茶ではなく → うちのクラスがやるメイド喫茶はちょっと変わっていて
2013/02/12 記述削除 ちょっとしたネタがあって、
2013/02/12 記述修正 男子はみんなメイド服 → 男子はみんなウィッグ被って
2013/02/12 記述修正 それもかなりのミニスカートのを着て → ミニスカートのメイド服に
2013/02/12 記述修正 みんな裏声で接客するんです。 → 裏声で接客するのに対して、
2013/02/12 記述修正 逆に女子はウェイターみたいな格好で → 逆に女子はウェイター姿で
2013/02/12 記述修正 髪もアップにしたり固めたりして → 髪もまとめて固めたりして
2013/02/12 記述修正 まるで宝塚の人のような男装して → まるで宝塚の人のような男装に
2013/02/12 記述修正 宣伝係の人たちは、屋外、屋内を問わず、男女逆の格好で → 宣伝係の人たちも同じく男女逆の格好で
2013/02/12 記述修正 お客さんはかなり来てくれて、大忙しでした。 → お客さんもかなり来てくれたので、大忙しでした!
2013/02/12 記述修正 席に着く前に → 当初の予定では、お客さんが席に着く前に
2013/02/12 記述修正 選んでもらうのですが、これ → 選んでもらう予定だったんですが
2013/02/12 記述修正 だんだん、人手不足になってきて → お昼が近づくにつれて、だんだん人手不足になってしまい
2013/02/12 記述修正 受付係が確認したのが男なのに、男装の女子が対応とか → 男のお客さんに男装の女子が対応しちゃったり
2013/02/12 記述修正 女装の男子が対応とかさせて → 女装の男子が対応してしまったりと
2013/02/12 記述修正 もうめちゃめちゃになっていましたが → すっかりメチャメチャになっていましたが
2013/02/12 記述修正 メイドの人たちが、そこはノリで押し切っていました → そこはもう勢いとノリで押し切っていましたね
2013/02/12 記述修正 お昼に近づくと → お昼前になったら
2013/02/12 記述修正 かなり大変な事になっていて → かなり大変なことになっていて
2013/02/12 記述修正 午後の人と交代して → 午後の担当の人と入れ替わったら
2013/02/12 記述修正 うちと同じ、メイド喫茶をやってるクラスもありましたが → 他にもメイド喫茶をやってるクラスもありましたが
2013/02/12 記述修正 他には無かったから → 他になかったから
2013/02/12 記述修正 うちの企画の方が勝ってるなぁと、思いながら見てきました → うちのクラスが一番盛り上がってましたね
2013/02/12 記述修正 もらえそうな気がしてきました。 → もらえそうな気がします!
2013/02/12 記述修正 人がいっぱいいるところが苦手で → 人がいっぱいいるところが苦手だし
2013/02/12 記述結合 すぐに入れるところばかり見てました。 → すぐに入れるところばかり見てたんですけど、
2013/02/12 記述修正 いつも通り、バイトへ行く予定です → 見には行かずに、いつも通りバイトです
2013/02/12 記述修正 来週は → それよりも来週は
2013/02/12 記述分割 家なら、なつめちゃんに色々聞いても大丈夫かなぁ、と、 → 家だったら、なつめちゃんに色々聞いても大丈夫かなぁ……
2013/02/12 記述追加 今日は、初めてなつめちゃんの家に行く日です。
2013/02/12 記述修正 学校が終わってから → 授業が終わったら
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんと、待ち合わせ場所で合流してから → いつもの待ち合わせ場所で、なつめちゃんと合流してから
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんのお家まで → なつめちゃんのお家に
2013/02/12 記述結合 16階建ての最上階です。 → 16階建ての最上階で、
2013/02/12 記述分割 その階には、なつめちゃんの住んでる部屋しかなくって、 → その階には、なつめちゃんしか住んでません。
2013/02/12 記述削除 まるで、ビルの上の一戸建てに住んでるみたいです。
2013/02/12 記述修正 こういうのをペントハウスって言うのを → こういうのをペントハウスって言うのも
2013/02/12 記述修正 エレベーターホールから降りて → だから、エレベーターホールから降りて
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんの部屋まで歩いていっても → 周りを見ても
2013/02/12 記述修正 他の部屋の扉はもちろんありません → 同じ様なドアはまったくありません
2013/02/12 記述修正 かなの家もすごかったけど → かなの家もけっこうすごかったけど
2013/02/12 記述修正 庶民のわたしは → 庶民のわたしとしては
2013/02/12 記述修正 スーツ姿の、家政婦さんに見えない、家政婦さんが → どう見ても家政婦さんに見えない、スーツ姿の家政婦さんに
2013/02/12 記述修正 玄関でお出迎えしました → 玄関でお出迎えされました
2013/02/12 記述修正 どう見ても → やっぱりどうしても
2013/02/12 記述修正 『しおつき』さんって言ってた気がする → 汐月さんって言う名前の
2013/02/12 記述統一 しおつきさん → 汐月さん
2013/02/12 記述修正 早口ですらすら言われて → 早口で流暢に言われて
2013/02/12 記述追加 そして、
2013/02/12 記述修正 目を細められました → 目を細められてしまいました
2013/02/12 記述修正 視線もあまり外さなくて → 視線もほとんど外さなくて
2013/02/12 記述結合 2013/02/12 記述修正 と言い残して、汐月さんはリビングを出て行きました。 → そう言い残すと、汐月さんはリビングを出て行ったので、
2013/02/12 記述修正 息が詰まります。 → 息が詰まります……
2013/02/12 記述修正 10分くらい経ったら、なつめちゃんが1人で来ました → 汐月さんが出て行って10分くらい経ったら、今度はなつめちゃんが1人で入ってきました
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんのイメージ通りの格好でした → 今のなつめちゃんのイメージ通りの格好でした
2013/02/12 記述修正 書斎に案内されました → 書斎と言った方が相応しい感じの部屋に案内されました
2013/02/12 記述結合 4人が座れるテーブルと、大きめの勉強机がありました。 → 真ん中に4人が座れるテーブルと、大きめの勉強机があって、
2013/02/12 記述移動 今日はとりあえず、
2013/02/12 記述修正 今日はとりあえず → 今日のところはとりあえず
2013/02/12 記述移動 今後のスケジュールを決めることにしました。
2013/02/12 記述結合 今後のスケジュールを決めることにして、
2013/02/12 記述修正 わたしのバイトのシフトも → わたしのバイトのシフトは、なつめちゃんの都合に合わせて
2013/02/12 記述修正 火曜・木曜と土曜・日曜に割り当てたので → 火曜・木曜と土曜・日曜に割り当てておいたので
2013/02/12 記述修正 勉強会として、スケジュールを決めました → 勉強会をすることに決めました
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんは → この時のなつめちゃんは
2013/02/12 記述修正 やっぱり自分の家では、ちょっと元気な感じでした → やっぱり自分の家だからか、ちょっと元気な感じでしたね
2013/02/12 記述修正 突っ込んだ事を聞けるかも、と思ったけど → 突っ込んだことも訊けるかもってちょっと思ったけど
2013/02/12 記述修正 もうちょっと → やっぱりもうちょっと
2013/02/12 記述修正 こっちは聞いても大丈夫かなと思い → こっちは質問しても大丈夫かと思い
2013/02/12 記述修正 汐月さんのことを、尋ねました → 汐月さんのことを訊いてみました
2013/02/12 記述修正 汐月さんは → なつめちゃんの話では、汐月さんは
2013/02/12 記述修正 看護師の資格を持った人で → 看護師の資格以外にも
2013/02/12 記述修正 なんかすごく、頭のいい人なんだと思って → すごく頭のいい人なのが判って
2013/02/12 記述修正 ますます苦手な人になりました。 → ますます苦手な人になりました……
2013/02/12 記述移動 睨まれて片眉を動かされただけで、動揺してしまいます。
2013/02/12 記述修正 睨まれて片眉を動かされただけで、動揺してしまいます。 → 睨まれて片眉を動かされただけでも、動揺してしまうんだから、
2013/02/12 記述追加 ……もちろんこのことは言ってませんよ。
2013/02/12 記述修正 こんな話をしていたら → その後は、なんとなく雑談していたら
2013/02/12 記述削除 今日のところは、おいとまする事にしました。
2013/02/12 記述修正 色々と驚く事があったけど → 色々と驚くことがあったけど
2013/02/12 記述修正 ちょっとは縮まったかなぁ、と思いました → ちょっとは縮まったかなぁって気がしました
2013/02/12 記述修正 聞きたい事や → 聞きたいことや
2013/02/12 記述結合 知りたい事も残っています。 → 知りたいこともたくさん残っているので、
2013/02/12 記述追加 勉強会と言っても、わたしが一方的に教えてもらってるんですが、
2013/02/12 記述修正 今日は、ちょっと遅くなってしまって → 今日は帰って来た時間も遅かったので、いつもより随分遅くなってしまって
2013/02/12 記述修正 汐月さんが入って来て → 汐月さんが部屋に入って来て
2013/02/12 記述修正 思わぬ提案をされました → 思わぬ提案をされたんです
2013/02/12 記述修正 わたしの顔を見てるように見えました → わたしの顔を見てるように見えます
2013/02/12 記述修正 一駅とはいえ → ひと駅とは言っても
2013/02/12 記述結合 泊まって行くことにしました。 → 泊まることにすると、
2013/02/12 記述修正 汐月さんは、わたしが答えるとすぐに → 汐月さんはすぐに
2013/02/12 記述修正 夕食の準備をします → 「では夕食の準備をします」
2013/02/12 記述修正 夕食は、ダイニングルームで → 夕食はなつめちゃんと2人だけで
2013/02/12 記述結合 なつめちゃんと2人で、食べました。 → ダイニングルームで食べたんですけど、
2013/02/12 記述修正 さすがにあんな格好だけど、家政婦さんだけあって → 出てきた食事は
2013/02/12 記述修正 食材の栄養価も計算されたメニューで → 食材の栄養価も完璧に計算されたメニューで
2013/02/12 記述修正 汐月さんはすごい人なんだなぁ、と思いました → 汐月さんって本当にちゃんとした家政婦さんなんだなぁ、と実感しました
2013/02/12 記述追加 そんな感じでわたしは色々思いながら食べてたんですが、
2013/02/12 記述修正 一言返すくらいの反応で → 一言返すくらいの微妙な反応で
2013/02/12 記述修正 淡々と口に運んでいました → 淡々と口に運んでいましたね
2013/02/12 記述修正 ダメなんですかねぇ…… → やっぱりダメなんでしょうか……
2013/02/12 記述結合 ゲストルームへと案内されました。 → ゲストルームへと案内されたんですが、
2013/02/12 記述移動 結構広いお風呂だけど、ジャグジーでなくて残念です。
2013/02/12 記述修正 結構広いお風呂だけど → お風呂は結構広かったけど
2013/02/12 記述修正 ここで改めて思いました → ここで改めて思いましたね
2013/02/12 記述削除 この時にわたしは、なつめちゃんに、
2013/02/12 記述移動 まずは、呼び方を変えるのを、お願いしてみようと思い、
2013/02/12 記述修正 呼び方を、この勉強会の時だけでもいいから → この勉強会の時だけでもいいから
2013/02/12 記述修正 昔みたいに、『みな』と『なつめちゃん』で → お互いを昔みたいに、『みな』と『なつめちゃん』って
2013/02/12 記述修正 呼んじゃダメかな、とお願いしました → 呼んじゃダメかなってお願いしてみたんです
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんは、ちょっと暗い表情になってしまい → それを聞いたなつめちゃんは、すぐに暗い表情になってしまい
2013/02/12 記述修正 しばらく考えた後に → しばらく考えた後
2013/02/12 記述結合 元に戻してくれました。 → 元に戻してくれたんだけど、
2013/02/12 記述修正 2人しかいないのになぁ…… → 2人しかいないのに……
2013/02/12 記述結合 そろそろ就寝時間です、と告げました。 → 「そろそろ就寝時間です」と告げられたので時計を見ると、
2013/02/12 記述修正 まだ11時くらいだけど → まだ11時くらいでしたが
2013/02/12 記述移動 なつめちゃんと汐月さんとは、リビングで別れました。
2013/02/12 記述結合 なつめちゃんと汐月さんとは、リビングで別れました。 → 2人とはリビングで別れて、
2013/02/12 記述分割 わたしはゲストルームに向かい、 → わたしもゲストルームに戻ったらすぐに、ベッドに入って眠ってしまいました
2013/02/12 記述結合 汐月さんが食器を並べているところでした。 → 汐月さんが食器を並べているところだったんですが、
2013/02/12 記述修正 2人とも、ちゃんと着替えてました → 2人とも、ちゃんと着替えてましたね……
2013/02/12 記述追加 しまった! いつも朝はパジャマのままで過ごしてたから、その癖でそのまま来ちゃったよ……
2013/02/12 記述修正 わたしは思わず、動揺してしまい → わたしは動揺してしまい
2013/02/12 記述修正 パシャマのまま来ちゃって、すいません → パシャマのままで着替えてないことを
2013/02/12 記述修正 と、謝ってしまいました → 2人に謝りました
2013/02/12 記述追加 汐月さんは相変わらずの無表情で無言でしたが、
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんは → それに対してなつめちゃんからは
2013/02/12 記述分割 それに、→ それに、みさ、あ、あの……
2013/02/12 記述修正 みな、の服は → ……み、みな、の服は
2013/02/12 記述修正 と → と、フォローしてくれたし、それになにより、
2013/02/12 記述修正 言った後のなつめちゃんは → わたしを呼んだ後のなつめちゃんは
2013/02/12 記述修正 ちょっと照れているように見えました → ちょっと照れているっぽかったなぁ……
2013/02/12 記述結合 家まで送ってもらいました。 → 家まで送ってもらえることになり、
2013/02/12 記述修正 ゲストルームに戻ると → 帰る支度をしにゲストルームに戻ると
2013/02/12 記述修正 部屋に置いてありました → ベッドの上に置いてありました
2013/02/12 記述修正 大柄の、ダークスーツを着た男の人が → ダークスーツを着た大柄の男の人が
2013/02/12 記述修正 運転手さんは → その運転手さんは
2013/02/12 記述修正 続いてわたしも乗りました。 → 続いてわたしも乗ったんですけど、
2013/02/12 記述修正 運転手の人は、身長は190cmくらいあって → その人、身長は2mくらいあって
2013/02/12 記述修正 ものすごく怖そうな人でした → ものすごく怖いです
2013/02/12 記述修正 汐月さんは、助手席に座って、最後に運転手さんが座って → わたし達が乗った後に汐月さんが助手席に座って、最後に運転手さんが乗ると
2013/02/12 記述修正 ぜんぜん狭くないんだけどなぁ…… 別に全然狭くないんだけどなぁ……
2013/02/12 記述修正 わたしは → 広さよりも
2013/02/12 記述修正 シンボルマークだよ → シンボルマーク
2013/02/12 記述修正 海の神の、ポセイドンが持ってる三叉の矛 → 海神ポセイドンが持ってる三叉の矛
2013/02/12 記述修正 母も私も、このメーカーの車なの」
2013/02/12 記述修正 だそうで → だそうで、全然判らないけど
2013/02/12 記述修正 運転手さんは、一言も話さなくて → うちに向かっている間、運転手さんは一言も喋らず
2013/02/12 記述修正 汐月さんからは → その代わりに汐月さんから
2013/02/12 記述修正 それを答えた後は → うちの住所を教えた後は
2013/02/12 記述修正 すぐに家のそばに着いて → 意外とすぐに家のそばに着いて
2013/02/12 記述修正 生まれて初めて → わたし、生まれて初めて
2013/02/12 記述修正 ちょっと → これはちょっと
2013/02/12 記述修正 わたしは逆側に回って → わたしは降りたらすぐに逆側に回って
2013/02/12 記述修正 窓を開けたなつめちゃんに挨拶して → 窓を開けたなつめちゃんに挨拶した後に
2013/02/12 記述修正 縮めていけたらと思いました。 → 縮めていけたらいいなぁ……
2013/02/12 記述修正 良くない噂を聞く機会が増えてきました → 良くない噂を聞く機会が増えています
2013/02/12 記述修正 言う事を聞いてくれなくなったとか…… → 言うことを聞いてくれなくなったとか……
2013/02/12 記述修正 そういう変りつつあるかなを → そんな変わりつつあるかなを
2013/02/12 記述修正 相変わらず → 今でも相変わらず
2013/02/12 記述修正 前の時とはかなり雰囲気も変っていました → その様子は前の時とはかなり変わってきています
2013/02/12 記述修正 かな目当てに、周りの人が → 最近は周りの人が、かな目当てに
2013/02/12 記述修正 あまり良い雰囲気ではない会話をしているのが → あまり穏やかな雰囲気ではない会話をしているのが
2013/02/12 記述修正 期末試験の補習もしっかり出来て → 期末試験の補習もしっかり出来てきたらしく
2013/02/12 記述修正 今日も、勉強していると → 今日も一緒に勉強していると
2013/02/12 記述修正 不意になつめちゃんが、わたしに → 不意になつめちゃんが
2013/02/12 記述修正 ポーチを見なかったかを、尋ねてきました → ポーチを見なかったかと、わたしに尋ねてきました。
2013/02/12 記述修正 ポーチとは → それは
2013/02/12 記述修正 薬を飲む時間なんだけど、見当たらなくて、とのことで → 薬を飲む時間なんだけど、見当たらないとのことで
2013/02/12 記述修正 わたしも探すのを手伝いました → わたしもすぐに探し始めたんです
2013/02/12 記述修正 他の部屋を見に行くと言って → 他の部屋を確認しに行ったので
2013/02/12 記述修正 部屋を出て行き、わたしは、部屋をひととおり見回したけど → わたしもこの部屋をひととおり探してみたけど
2013/02/12 記述修正 落ちてはいませんでした → 見当たりませんでした
2013/02/12 記述修正 この中に実は入ってて、見過ごしたんじゃないかと思い → 実はこの中に入ってて、見落としてるだけかもと思い
2013/02/12 記述修正 口が開いていたので、失礼して中をちょっと覗くと → バッグの口が開いていたので、ちょっと中を覗くと
2013/02/12 記述修正 何種類もある落ちた薬を拾っていると → 何種類もある落ちた薬を拾っていると、その中に
2013/02/12 記述修正 見ないようにして → 見ないようにしつつ
2013/02/12 記述修正 どこかで見たことある薬だと → どこかで見たことのある
2013/02/12 記述修正 思い出した錠剤を見つけたんです → 錠剤を見つけたんです
2013/02/12 記述修正 その錠剤だけは、普段薬なんて飲まないわたしでも → 普段薬なんて飲まないわたしでも
2013/02/12 記述修正 覚えていたものでした → その錠剤だけは、覚えていたものでした
2013/02/12 記述修正 それは、亡くなった父が → 何故ならそれは、亡くなった父が
2013/02/12 記述修正 良く飲んでいた薬だったからです → 飲んでいた薬だったからです
2013/02/12 記述修正 ちょうど戻って来た、なつめちゃんに会い → ちょうどなつめちゃんが戻って来たので
2013/02/12 記述修正 ポーチが見つかった事を知らせて → ポーチが見つかったことを知らせて
2013/02/12 記述修正 なつめちゃんは、部屋に戻りながら、お礼を言いつつ → なつめちゃんはお礼を言うと、部屋に入ってから
2013/02/12 記述修正 いくつかの薬を飲んでいました → すぐにいくつかの薬を飲んでいました
2013/02/12 記述修正 その中にあの薬も入っていて → その中にはあの薬も入っているのに気づいて
2013/02/12 記述修正 わたしは気になってしまって、思わず → わたしは気になってしまい思わず
2013/02/12 記述修正 その薬は、いつも飲んでるの? → その薬のことを尋ねると
2013/02/12 記述修正 と聞くと、なつめちゃんは → なつめちゃんは
2013/02/12 記述分割 うん、これは毎日きまった時間に、飲む薬だから、 → ええ、これは毎日決まった時間に、飲む薬だから。
2013/02/12 記述修正 色々とたくさんあって、大変なんだ → 色々とたくさんあって大変
2013/02/12 記述修正 わたしもそれ以上は聞けなくて → わたしもそれ以上は聞けず
2013/02/12 記述修正 もしかすると、わたしが思っていた → もしかすると
2013/02/12 記述修正 小学校の頃のなつめちゃんの時とは違う → 小学校の頃とは違う
2013/02/12 記述修正 単にお金持ちだからかと → お金持ちだからかと
2013/02/12 記述修正 良くない状態なんじゃないだろうか → 悪い状態なんじゃないだろうか。
2013/02/12 記述修正 わたしの興味本位で → もしかしたら、わたしの興味本位で
2013/02/12 記述修正 良く判らなくなりました…… → 判らなくなりそうです……
11月2日 お詫び? 謝礼?
先週、体調が悪くなってしまい、
謎の家政婦さんに連れられて帰っていった、
なつめちゃんですが、もうすっかり良くなったみたいで、
今日はいつも通り、2人で帰ってきました。
待ち合わせの場所で、なつめちゃんは早速、
「金曜日は迷惑かけて、ごめんなさい」
と言いながら、千円札を出してきたので、
わたしは、ちょうど通りかかった所にあった、
自販機でジュースを買って、そのおつりを、
なつめちゃんに差し出したんです。
そしたらなつめちゃんは、
おつりを返されたことにびっくりしてたけど、
わたしは友達から、150円の水をあげて、
千円返してもらうなんて、考えられないので、
ちょっと無理やりだけど、
受け取る素振りがないなつめちゃんの手をとって、
おつりを握らせて渡したんです。
このせいで、空気がギクシャクしてしまって、
その後は、体調のこととか、今日の出来事みたいな、
なんか、当たり障りのないことを話しているうちに、
わたしの降りる駅に着いてしまい、
そのまんまの感じで別れました。
なつめちゃんも、空気の違いに気づいたみたいだけど、
わたしと別れる直前まで、それには触れてこなくて、
最後の別れ際に、何か言いかけてたけど、
ドアがすぐ閉まったから、何を言おうとしていたのかは、
判りません。
・ ・ ・
わたしとしては、このなつめちゃんの対応は他人行儀で、
幼馴染の友達としては、とても寂しい感じがしました。
なつめちゃんは、わたしのこと、
そういう風には、見てくれてないのかなぁ……
でも、なつめちゃんには、悪気はなさそうだったし、
やっぱりお嬢様としての教育みたいなので、
人から何かしてもらったら、そのお礼をするように、
教わっているだけ……?
たとえそういう理由があったとしても、
わたしはなつめちゃんに、友達として付き合って欲しいから、
やっぱりああいう対応は、絶対して欲しくなかったんです。
それを判ってくれなかったから、
わたしもつい、子供みたくすねてしまったけど、
わたしより大人っぽいんだから、
そういうのは、察して欲しいなと思って、
ちょっと、意地を張ってしまいました。
やっぱりこれは、わたしが大人げなかったかもなぁ。
次に、一緒に帰る時に、
わたしから、謝ろうと思います……
11月6日 なつめちゃんはお姉さん?
今日も、なつめちゃんと一緒に下校です。
お金の件については、あの日の夜に、
なつめちゃんからメールが来て、
「変な事して、ごめんなさい」
と、先に謝られてしまい、わたしも返信で謝っておいたので、
おととい一緒に帰った時には、もうお互い気にせずに、
この後話題は、来週に迫っている文化祭のことになりました。
今年の凪高の文化祭は、13日から2日間の開催で、
どちらの日も生徒以外にも開放されます。
クラス単位で行なう模擬店や発表展示などを、
先月から準備していて、今はその作業の真っ最中なんです。
それでわたしは、うちのクラスの話をしたんですけど、
それに対してなつめちゃんは、
「文化祭は面白そうだね」
と、何だか他人事みたいに言っていたので、
なつめちゃんの方はどうかと尋ねると、
A組の出し物はお化け屋敷だそうで、
なつめちゃんの担当は小道具作成らしく、
その作業はもう終わってるとのこと。
わたしの方は、これから作業があるって答えた後に、
文化祭も気になるけど、その後に待っている、
期末試験が気になって仕方がないって、
なつめちゃんに愚痴ったら、なつめちゃんは、
「私に何か手伝える事、ある?」
と、真面目に心配されてしまいました。
わたしとしては、本気で悩んでいると思われちゃうと嫌だし、
この話題は冗談っぽく聞き流して欲しかったから、
今度なつめちゃんに、勉強教えてもらおうかなぁ、
と半分冗談で言ったら、なつめちゃんは、
「本当? なら一緒に勉強しない?
もちろん、三崎さんが良ければ、だけど……」
と、珍しくテンション高めで、食いついてきたので、
ちょっとびっくりです。
なんでもなつめちゃんの実家は、学校から遠いので、
近くのマンションを借りて、そこから通っているらしく、
だから家政婦さんがいるのかと、少し納得しました。
で、週末はいつも両親の住む実家に帰っているので、
土日は無理だけど、平日の通院する日以外なら、
大丈夫とのことです。
これは勉強も教えてもらえるし、それになつめちゃんのことも、
色々聞けるチャンスも増えそうだと思って、
今はバイトしてるから、シフトを調整して、
予定がはっきりしたら改めてお願いするよと、
なつめちゃんに伝えました。
それを聞いたなつめちゃんは、
ちょっと嬉しそうにしてましたね。
あれは、愛想笑いではないはず……
・ ・ ・
この後、なつめちゃんと別れて、
1人になった時に、ふと思ったのは、
なつめちゃんは、わたしが子供っぽいから、
年下みたいに見ているのかも知れないってことです。
だから、水の一件はお駄賃を上げたみたいな感じで、
せっかくあげたのに、わたしがむくれたから、
その理由が判らなかったとか?
つまりわたしは、妹扱いされているということ?
忍さん相手なら、全然気にならないけど、
同級生なのに、なんかなぁ。
もう少し、自分の態度や口調なんかを、
改めた方がいいのでしょうか……
11月12日 文化祭の準備
今日は、いよいよ明日に迫った文化祭で、
わたしの担当としては初仕事をしてきました。
うちのクラスの出し物は、メイド喫茶で、
わたしの担当は、前日の食材の買出しと、
1日目の調理係です。
メイドに選ばれた人たちは、
ファミレスでバイトしている人から、
接客についての特訓を、毎日のようにしていたり、
装飾係の人たちは、教室内の内装作成で、
休日も学校に来て作業していたりと、
とても大変そうでした。
それに比べてわたしの担当は、
前日と当日にやる作業しかなくて、
今までは、かなりお気楽に過ごしてましたね。
で、今日の初仕事の買出しはと言うと、
何人かの人と一緒に近くのスーパーに行って、
メニューとして出すのに必要な、飲み物やお菓子、
冷凍食品を買い込んで、学校へと帰ってきました。
それなりに大荷物になって、
他の人は、重いとか疲れたとかぼやいていましたが、
わたしからすれば、買物は普段から慣れているので、
全然大した作業じゃなかったですね。
買ってきた食材は、田中先生が用意してきた、
大きな冷凍庫に入れて、
その後、調理係の人たちで最終確認をして、
帰ったんですが、その頃には教室はすっかり、
お店風になっていて、準備完了してました。
後は、うちのクラスの企画が、どれだけ当たるかです!
わたしも裏方として、頑張ります!
11月13日 文化祭 1日目
いよいよ始まった文化祭は、10時スタートですが、
わたしの担当時間は、午後1時までの担当なので、
朝から教室の調理ゾーンにこもって、調理係をしてました。
うちのクラスがやるメイド喫茶はちょっと変わっていて、
男子と女子の格好が、逆なんです。
男子はみんなウィッグ被って、ミニスカートのメイド服に、
裏声で接客するのに対して、逆に女子はウェイター姿で、
髪もまとめて固めたりして、まるで宝塚の人のような男装に、
低い声で接客するんです。
宣伝係の人たちも同じく、男女逆の格好で、
看板を持って、校内を駆け回ってたおかげか、
お客さんもかなり来てくれたので、大忙しでした!
当初の予定では、お客さんが席に着く前に、
男か女か、どっちのメイドがいいかを、
選んでもらう予定だったんですが、接客係に余裕がある間は、
ちゃんと選んでもらった性別の人を、出してたんだけど、
お昼が近づくにつれて、だんだん人手不足になってしまい、
男のお客さんに男装の女子が対応しちゃったり、
女を指名されているのに、女装の男子が対応してしまったりと、
お昼頃には、すっかりメチャメチャになっていましたが、
そこはもう勢いとノリで押し切っていましたね。
わたしたち裏方も、お昼前になったら注文が殺到して、
かなり大変なことになっていて、
特に焦ったのは、田中先生が用意してきた、
古い電子レンジが、一度動かなくなってしまったけど、
うちのと同じ型のレンジだったから、
とりあえず同じ要領で、思いっきり叩いたら、
すぐに直ったので、良かったです。
かなりの混乱の中、交代の時間が来たので、
午後の担当の人と入れ替わったら、
その後はなつめちゃんと合流して、
お昼を屋外の模擬店の食べ物を買って、一緒に食べた後、
他のクラスを色々見て回りました。
他にもメイド喫茶をやってるクラスもありましたが、
うちのクラスが一番盛り上がってましたね。
ここまで仕込んでいたクラスは、他になかったから、
なんか賞とか、もらえそうな気がします!
午後3時過ぎたくらいで、
なつめちゃんが、ちょっと疲れた様子だったので、
休憩所に行ってしばらく休憩していたら、
もう終了時間の4時まで、30分を切っていたので、
そのまま2人で帰ってきました。
色々なお店や展示なんかもあって、楽しかったのですが、
基本的にわたしは、人がいっぱいいるところが苦手だし、
なつめちゃんも、長い時間立ち歩くのが、
体力的に無理なので、大人気のクラスとかは行かずに、
すぐに入れるところばかり見てたんですけど、
それでもやっぱり、かなり疲れました。
明日は、今日よりもっと込みそうなので、
見には行かずに、いつも通りバイトです。
それよりも来週は、初のなつめちゃんのお家です。
家だったら、なつめちゃんに色々聞いても大丈夫かなぁ……
ちょっと期待しています!
11月18日 なつめちゃんのマンションと家政婦の人
今日は、初めてなつめちゃんの家に行く日です。
授業が終わったら、いつもの待ち合わせ場所で、
なつめちゃんと合流してから、
そのまま、なつめちゃんのお家に一緒に行きました。
なつめちゃんの住んでるマンションは、
駅から近いとは、聞いていたのですが、
改札から出て2分の、まさに駅前でした。
それも、そのマンションは、
賃貸ではなくて分譲マンションなんです。
それも部屋は、16階建ての最上階で、
その階には、なつめちゃんしか住んでません。
こういうのをペントハウスって言うのも、初めて知りました。
エレベーターホールから降りて、周りを見ても、
当たり前なんですが、同じ様なドアはまったくありません。
かなの家もけっこうすごかったけど、
なつめちゃんもすごいところに住んでるなぁ、と、
庶民のわたしとしては、ただただ驚くばかりです。
・ ・ ・
なつめちゃんが、ドアを開けて入ると、
あの時、ホームになつめちゃんを迎えに来た、
どう見ても家政婦さんに見えない、スーツ姿の家政婦さんに、
玄関でお出迎えされました。
やっぱりどうしてもわたしには、
社長秘書っていうイメージしか、浮かんできません。
「お帰りなさいませ、お嬢様。
お連れの方も、どうぞお上がり下さい。
お嬢様は、ご自分のお部屋でお待ち下さい、
すぐに伺いますので。
ご友人の方は、こちらへどうぞ」
たしか、汐月さんって言う名前のこの人に、
あっという間に仕切られて、
わたしはリビングへと通されました。
リビングは、かなの家のと変わらない広さで、
そこにある大きなテーブルを囲んでいるソファーに、
座るように言われて、大人しく座って待っていると、
汐月さんが、お茶を持って戻ってきました。
汐月さんは、わたしの前にお茶を置くと正面に座って、
名刺を取り出してテーブルに置きました。
そして、
「改めてご挨拶を。
私は棗お嬢様の家政婦をさせて頂いている汐月と申します。
先日は色々とご迷惑をお掛けしてしまい、
申し訳ありませんでした」
と、早口で流暢に言われて、頭を下げられました。
わたしも慌てて自分の名前を伝えて、とんでもないです、
と付け加えて、頭を下げました。
汐月さんは、わたしの名前を聞くと、
細い眉を片方だけちょっと上げて、
目を細められてしまいました。
別に、変なことは言ってないと思うんだけど、
この人、どうも苦手なタイプです……
汐月さんは、黒い髪をキッチリまとめてて、
細い眉に、切れ長の目に、金縁メガネで、
鼻が高くて、唇が薄くて、あごが細くて、
細身で、スレンダーな感じで、
カラーシャツに、黒のパンツスーツ着ていて、
話してても、視線もほとんど外さなくて、
とても、隙がない感じです……
「三崎、水面さん、ですか。
いいお名前ですね。
今後とも棗お嬢様を宜しくお願いします。
少々ここでお待ち下さい」
そう言い残すと、汐月さんはリビングを出て行ったので、
わたしは、ドアが閉まるの確認してから、
深く息を吐いて、深呼吸しました。
あの人と、面と向かって話していると、
なんだか緊張してしまって、息が詰まります……
汐月さんが出て行って10分くらい経ったら、
今度はなつめちゃんが1人で入ってきました。
制服から、私服に着替えていて、
その服装は、今のなつめちゃんのイメージ通りの格好でした。
多分ブランド物だと思う、淡い色合いの、
シフォンのワンピースに、ストールを羽織っていて、
まるでフランス人形みたいです。
「遅くなって、ごめんなさい。
支度が出来たから、行きましょう」
なつめちゃんに案内されて、勉強部屋というよりも、
書斎と言った方が相応しい感じの部屋に案内されました。
その部屋には、大きな本棚が壁一面に並んでいて、
真ん中に4人が座れるテーブルと、大きめの勉強机があって、
本棚や机やテーブルも、アンティークみたいな質感で、
どれも高級そうです。
今日のところはとりあえず、
今後のスケジュールを決めることにして、
わたしは恐る恐る、テーブルの椅子に座ると、
なつめちゃんは、わたしの隣に座りました。
そして話し合った結果、わたしのバイトのシフトは、
なつめちゃんの都合に合わせて、
火曜・木曜と土曜・日曜に日曜に割り当てておいたので、
月曜・水曜・金曜は、なつめちゃんの都合が悪い日以外を、
勉強会をすることに決めました。
この時のなつめちゃんは、いつもよりも口数も多くて、
やっぱり自分の家だからか、ちょっと元気な感じでしたね。
突っ込んだことも訊けるかもってちょっと思ったけど、
やっぱりもうちょっと、なつめちゃんが、
打ち解けてくれてからにしようと思い直しました。
予定を決めた後は、こっちは質問しても大丈夫かなと思い、
汐月さんのことを訊いてみました。
なつめちゃんの話では、汐月さんは、
なつめちゃんの体調管理と、家事を担当している看護師さんで、
このマンションに、一緒に住んでいるんだそうです。
もちろん、看護師の資格以外にも、
他にもいくつも資格を持っているとのことで、
すごく頭のいい人なのが判って、
ますます苦手な人になりました……
なつめちゃんは、特になんとも思ってないみたいだけど、
わたしは、睨まれて片眉を動かされただけでも、
動揺してしまうんだから、あの人と一緒に住むなんて、
考えただけで息が詰まりそうです。
……もちろんこのことは言ってませんよ。
その後は、なんとなく雑談していたら8時を過ぎていたので、
なつめちゃんに、エレベーターの前まで見送ってもらって、
帰ってきました。
・ ・ ・
今日は、色々と驚くことがあったけど、
なつめちゃんとの距離は、
ちょっとは縮まったかなぁって気がしました。
でもまだまだ、なつめちゃんには、聞きたいことや、
知りたいこともたくさん残っているので、
これからゆっくりと、昔の距離に近づいていこうと思います。
11月20、21日 なつめちゃんの車と運転手の人
今日も、なつめちゃんの家で勉強会です。
勉強会と言っても、わたしが一方的に教えてもらってるんですが、
なつめちゃんの勉強の教え方は、丁寧で判りやすいです。
本人は、家庭教師の先生の受け売りと言って、
謙遜してたけど、わたしにはまさに天の助けです!
今日は帰って来た時間も遅かったので、
いつもより随分遅くなってしまって、
気づくと9時を過ぎていました。
急いで帰り支度をしていると、
ノックの後に、汐月さんが部屋に入って来て、
「今電車が人身事故で止まっていて、
復旧の見込みが立っていないそうです。
もし三崎さんがご都合宜しければ、
今日は時間も遅いですし、
泊まっていかれたら如何でしょうか」
と、無表情のままで、思わぬ提案をされたんです。
これにはわたしよりも、なつめちゃんが驚いていて、
何かの期待を込めて、わたしの顔を見てるように見えます。
ひと駅とは言っても、電車が止まっていると、
更に遅くなりそうだし、今日は母もいない日で、
なつめちゃんもそれを望んでいる風に見えたので、
お言葉に甘えて泊まることにすると、汐月さんはすぐに、
「では夕食の準備をします」
と言い残して出て行き、わたしとなつめちゃんは、
呼ばれるまで勉強してました。
夕食はなつめちゃんと2人だけで、
ダイニングルームで食べたんですけど、出てきた食事は、
無駄に豪華でもなく、味、彩りだけでなくて、
食材の栄養価も完璧に計算されたメニューで、
汐月さんって本当にちゃんとした家政婦さんなんだなぁ、
と実感しました。
そんな感じで、わたしは色々思いながら食べてたんですが、
なつめちゃんは出された料理を、上品ではあったけど、
淡々と口に運んでいましたね。
わたしがちょっと感想を言っても、
軽く微笑むか、一言返すくらいの微妙な反応で、
かなの時みたいに、楽しくお話しながらの食事、
という感じではなかったです。
食事中におしゃべりは、行儀が悪いから、
やっぱりダメなんでしょうか……
・ ・ ・
遅めの食事が終わると、なつめちゃんに、
ゲストルームへと案内されたんですが、
その部屋は、普通のベッドと机がある部屋で、
まるでホテルみたいです。
勉強していた部屋から、荷物を持ってきた後、
なつめちゃんに進められて、先にお風呂を頂きました。
やっぱり、普通は一緒に入らないよねぇ、と、
ここで改めて思いましたね。
お風呂は結構広かったけど、ジャグジーでなくて残念です。
わたしが出た後、なつめちゃんが入れ替わりに入って、
わたしは、汐月さんが用意してくれた、
ゲスト用のパジャマを着て、リビングで待っていました。
しばらくして、お風呂から出てきたなつめちゃんに、
まずは呼び方を変えるのを、お願いしてみようと思い、
この勉強会の時だけでもいいから、お互いを昔みたいに、
『みな』と『なつめちゃん』って、
呼んじゃダメかなってとお願いしてみたんです。
それを聞いたなつめちゃんは、
すぐに暗い表情になってしまい、しばらく考えた後、
「ごめんなさい、私の方は今まで通りにして欲しい。
その代わり、『みな』って呼ぶようにするから。
それじゃ、駄目?」
と、わたしの呼ばれ方だけは、元に戻してくれたんだけど、
でも、『なつめちゃん』は、やっぱりダメでした。
ここには、汐月さんは置いといて、
2人しかいないのに……
でも、『三崎さん』と他人行儀な呼ばれ方だけでも、
改善できたから、良かったです。
この後すぐに、汐月さんがリビングにやってきて、
「そろそろ就寝時間です」
と告げられたので時計を見ると、まだ11時くらいでしたが、
なつめちゃんはもう寝る時間らしく、2人とはリビングで別れて、
わたしもゲストルームに戻ったらすぐに、
ベッドに入って眠ってしまいました。
・ ・ ・
翌日は、朝7時に習慣で目を覚ますと、
ちょうどベッドの頭の上にある電話が鳴って、
汐月さんから、モーニングコールがかかって来ました。
ゲストルームのそばにある、洗面台で顔を洗って、
ダイニングルームへ向かうと、
ちょうど、朝食の準備が出来たところで、
なつめちゃんは、席についていて、
汐月さんが食器を並べているところだったんですが、
2人とも、ちゃんと着替えてましたね……
しまった! いつも朝はパジャマのままで過ごしてたから、
その癖でそのまま来ちゃったよ……
わたしは思わず、動揺してしまい、
パシャマのままで着替えてないことを、
2人に謝りました。
汐月さんは相変わらずの無表情で無言でしたが、
それに対してなつめちゃんからは、
「気にしないで、そんなこと。
私は起きたらすぐ着替えるのが癖だから。
それに、みさ、あ、あの……
……み、みな、の服は、
昨日洗濯させてもらったから、
今朝着替える服は、手元になかったでしょ?」
と、フォローしてくれたし、それになにより、
ちょっと意識して、ぎこちなくではあったけど、
わたしのことを、『みな』って呼んでくれました!
わたしを呼んだ後のなつめちゃんは、
ちょっと照れているっぽかったなぁ……
これで、少しだけだけど、前進した気がします!
・ ・ ・
朝食を食べた後、なつめちゃんは車で病院へ行くとのことで、
わたしは一緒に乗せてもらって、
家まで送ってもらえることになり、
帰る支度をしにゲストルームに戻ると、
洗濯済みの着てきた服一式が、
きれいにたたんでベッドの上に置いてありました。
わたしは、着替えを済ませてから、
玄関でなつめちゃんたちと合流して、
エレベーターで最上階から、1階のエントランスに行くと、
入り口の前に、あのロータリーで見た、
大きな青い車が止まっていて、運転手さんらしい、
ダークスーツを着た大柄の男の人が、
車の前に立って待っていました。
その運転手さんは、わたしたちが来たのを見ると、
後部座席のドアを開けてくれて、なつめちゃんが乗った後、
続いてわたしも乗ったんですけど、
その人、身長は2mくらいあって、
髪は黒の短髪で、目つきも鋭くて、ものすごく怖いです。
わたし達が乗った後に汐月さんが助手席に座って、
最後に運転手さんが乗ると、出発しました。
車内はタクシーくらいの広さで、
わたしが周りを見ていると、なつめちゃんが、
「この車、デザイン優先だから、
大きい割に、中は狭いでしょ?」
と、申し訳なさそうに言ってましたが、
わたしにはその意味が、いまひとつ判りませんでした。
別に全然狭くないんだけどなぁ……
広さよりも、シートの頭のところにある、
三本槍みたいなマークが、ちょっと気になって、
なつめちゃんに、それを聞くと、
「この車のメーカーの、シンボルマーク。
海神ポセイドンが持ってる三叉の矛。
父がこのメーカーの車が好きで、
母も私も、このメーカーの車なの」
だそうで、全然判らないけど、
きっと高級な外車なんだろうなぁ、と思いました。
うちに向かっている間、運転手さんは一言も喋らず、
その代わりに汐月さんから、わたしの家の場所を聞かれて、
うちの住所を教えた後は、ずっとなつめちゃんと、
話をしていました。
・ ・ ・
意外とすぐに家のそばに着いて、車が止まると、
まず運転手さんが降りて、
わたしの席のドアを、開けてもらいました。
わたし、生まれて初めて、車のドアを開けてもらいました!
これはちょっと、気分が良かったです。
わたしは降りたらすぐに逆側に回って、
窓を開けたなつめちゃんに挨拶した後に、
汐月さんと運転手さんにも挨拶して、車を見送りました。
今回は、ちょっとだけだけど、
進展があって良かったです。
この調子で、少しずつでもいいから、
なつめちゃんとの距離を、縮めていけたらいいなぁ……
11月25日 かなの噂
最近、かなについて、
良くない噂を聞く機会が増えています。
付き合いが悪くなったとか、わがままになったとか、
酷いのになると、言うことを聞いてくれなくなったとか……
取り巻きだった人たちも、今までの半分くらいに減っていて、
本格的に清算を始めたんだと、感じています。
今はまだ、悪いうわさばっかり伝わってくるだけで、
そんな変わりつつあるかなを、良く見ている声は聞きません。
今でも相変わらず、かなは忙しそうに、
色んな人と話をしていますが、
その様子は前の時とはかなり変わってきています。
最近は周りの人が、かな目当てに集まっているのではなくて、
かながその人たちとの間で、口論とまでは行きませんが、
あまり穏やかな雰囲気ではない会話をしているのが、
目立つようになりました。
でも、わたしもかなも、こうやって変えていった後には、
今の方が良いと思ってくれる人たちが、
きっと出てくるはずだと、信じています。
今のところ、わたしには何の連絡もして来ないので、
まだ1人で頑張れるんだと信じて、
本当に影ながらですけど、かなを見守っています……
11月30日 なつめちゃんの薬
週3回の、なつめちゃんの家での勉強会のおかげで、
苦手な教科の中間試験までの復習と、
期末試験の補習もしっかり出来てきたらしく、
なんだか、普段の授業も苦行ではなくなってきました。
今日も一緒に勉強していると、不意になつめちゃんが、
ポーチを見なかったかと、わたしに尋ねてきました。
それは、前に駅で見た薬のポーチのことで、
薬を飲む時間なんだけど、見当たらないとのことで、
わたしもすぐに探し始めたんです。
なつめちゃんは、他の部屋を確認しに行ったので、
わたしもこの部屋をひととおり探してみたけど、
見当たりませんでした。
ふと、なつめちゃんの学校のバッグが目に止まって、
実はこの中に入ってて、見落としてるだけかもと思い、
バッグの口が開いていたので、ちょっと中を覗くと、
それっぽい柄が、奥の方に見えました。
わたしは、早く渡した方が良いかと思って、
あんまり他のものは、見ないようにつつ、
そのポーチを引っ張り出したら、
チャックが、バッグの口に引っかかってしまい、
バッグから出すと同時に、ポーチの口が開いて、
中の薬が、こぼれてしまいました。
何種類もある落ちた薬を拾っていると、その中に、
どこかで見たことのある錠剤を見つけたんです。
普段薬なんて飲まないわたしでも、
その錠剤だけは、覚えていたものでした。
何故ならそれは、亡くなった父が、
飲んでいた薬だったからです。
父と一緒に過ごした時期は、父がホスピスへ入るのを拒否して、
自宅で余生を過ごしていた時期に服用していた薬の1つで、
その時期の父は、もう治療の為の薬ではなく、
痛み止めや精神安定剤などの、穏やかに生活する為の薬を、
飲んでいたはずなんです。
この薬はたしか、あんまりはっきりは覚えていないんですが、
痛み止めではなかったような気が……
とりあえず、わたしは散らばった薬をポーチに戻して、
なつめちゃんに渡しに行こうと、部屋を出たところで、
ちょうどなつめちゃんが戻って来たので、
ポーチが見つかったことを知らせて、
なつめちゃんに渡しました。
なつめちゃんはお礼を言うと、部屋に入ってから、
すぐにいくつかの薬を飲んでいました。
その中にはあの薬も入っているのに気づいて、
わたしは気になってしまい思わず、
その薬のことを尋ねると、なつめちゃんは、
「ええ、これは毎日決まった時間に、飲む薬だから。
他にも食後のとか、寝る前とか、
色々とたくさんあって大変」
と、苦笑しながら言ってました。
その後は、わたしもそれ以上は聞けず、
普通に勉強して、帰って来ました。
・ ・ ・
なつめちゃんの体調が良くないって言うのは、
もしかすると、小学校の頃とは違う、
別の病気なんじゃないだろうか。
運転手さんや看護師さんが、そばについているのも、
お金持ちだからかと、単純に考えていたけど、
本当の理由は、付き添いが必要なほど、
悪い状態なんじゃないだろうか。
もしかしたら、わたしの興味本位で聞いてはいけないような、
なにか、もっと深刻な病気なのかも知れない。
これから先、なつめちゃんとどう接していくのが良いのか、
判らなくなりそうです……