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2009年 10月 その2

変更履歴

2011/03/29 記述統一 一週間、二日間、三時間 → 1週間、2日間、3時間

2011/04/22 記述統一 第一、第二、第三 → 第1、第2、第3

2011/05/18 記述統一 一つ、二つ、三つ → 1つ、2つ、3つ

2011/06/11 誤植修正 始め → 初め

2011/07/14 記述統一 一人、二人、三人 → 1人、2人、3人

2011/09/01 誤植修正 位 → くらい

2013/01/31 誤植修正 何種類かの錠剤を取り出しすと → 何種類かの錠剤を取り出すと

2013/01/31 句読点調整

2013/01/31 改行調整

2013/01/31 区切り行追加

2013/01/31 記述統一 友だち → 友達

2013/01/31 記述統一 ひと通り・一通り → ひととおり

2013/01/31 記述統一 一人っ子 → ひとりっ子

2013/01/31 記述修正 心が落ち着く香りです → 気持ちが落ち着く香りです

2013/01/31 記述修正 ちょっと馬鹿っぽく思えてきます → ちょっとバカっぽいかもって感じてしまいます

2013/01/31 記述修正 滲み出てるような気がします → 滲み出てるような気がしますね

2013/01/31 記述修正 箱入り娘なお嬢様 → 『箱入り娘のお嬢様』

2013/01/31 記述修正 相槌をうつところです → 相槌を打つところです

2013/01/31 記述修正 見違えるほどキャラが変って → 見違えるほどキャラがかわって

2013/01/31 記述結合 見放されてしまいました。 → 見放されてしまったようで、

2013/01/31 記述修正 2教科が赤点です…… → 2つが赤点です……

2013/01/31 記述追加 落ち込んでいたわたしを見たらしく、

2013/01/31 記述修正 テスト結果 → テスト結果悪かったの?

2013/01/31 記述修正 そんな事ないよ、と返しておきましたが → すぐにそんなことないよって、返しておきましたが

2013/01/31 記述修正 とっても痛いです。 → これはマズイなぁ……

2013/01/31 記述修正 ベスト10に入る成績でした! → ベスト10に入る成績だったんです!

2013/01/31 記述修正 聞ける機会は、なかなか来そうにありません。 → その機会は、なかなか来そうにありません……

2013/01/31 小題変更 かなの家でお泊り、5回目 → 最後のお泊り会

2013/01/31 記述修正 かなん家の泊まり会の5回目です → 今日は、かなん家の泊まり会の5回目です

2013/01/31 記述修正 今日は、バイトが終わってから → 今回は、バイトが終わったら

2013/01/31 記述修正 事前にかなから連絡があって → 何故かと言うと、事前にかなから連絡があって

2013/01/31 記述修正 夕飯の仕度は出来てるとの事で → 夕飯の仕度は出来てるとのことで

2013/01/31 記述修正 料理は努力はしているけど、まだ何か作れるとも思えないし → かなひとりでは、まだ何か作れるとも思えないから

2013/01/31 記述修正 貰ったのかしたのかなぁ。 → 貰ったのかしたのかも……

2013/01/31 記述修正 すぐにキッチンへと通されました → 家に上がるとすぐにキッチンへと通されました

2013/01/31 記述修正 パンや、野菜や、きのこや、魚介類や、果物が → パン、野菜、きのこ、魚介類、果物なんかが

2013/01/31 記述修正 よく見ると、お餅や、ハンペン → よく見るとそれ以外にも、お餅や、ハンペン

2013/01/31 記述修正 冷蔵庫の野菜とかが → 冷蔵庫の食材が

2013/01/31 記述分割 練習だったのかと、 → 練習だったんだ……

2013/01/31 記述削除 わたしは納得しました。

2013/01/31 記述修正 料理で一番大事なのは味だよ → 料理で一番大事なのは味だよと

2013/01/31 記述修正 と言って、わざともったいぶって、すぐには褒めないで → とわざともったいぶって、すぐには褒めずに

2013/01/31 記述修正 かなはちょっと不満そうでしたが、じゃあ早く食べてと → それを聞いたかなはちょっと不満そうでしたが、「じゃあ早く食べてみて」と急かされて

2013/01/31 記述修正 かなの事なので、味だって悪くは無いだろうな、とは → まぁ、かなのことだから、味だって悪くはないとは

2013/01/31 記述分割 思っていたけど、 → 思っていたけど、やっぱり美味しいです。

2013/01/31 記述修正 お酒も使ってないし、すごくおいしい、と → すごくおいしいって

2013/01/31 記述修正 そんなに難しい料理じゃないんだろうけど → そんなに難しくないんだろうけど

2013/01/31 記述修正 ほんとに良かった! → ほんとよかったよ!

2013/01/31 記述移動 チーズは濃厚で、チョコはビターな味で、

2013/01/31 記述移動 具もちゃんと火が通っていたし、とても美味しかったです。

2013/01/31 記述結合 具もちゃんと火が通っていたし、とても美味しかったです。 → 具もちゃんと火が通っていたし、

2013/01/31 記述修正 わたしを、クローゼットへと連れて来ました → かなはわたしを、クローゼットに連れ込みました

2013/01/31 記述修正 といって、かなはわたしのウェストを唐突に計っています → と言って、かなはわたしのウェストを唐突に測り始めました

2013/01/31 記述修正 空いていたパイプのハンガーに全部かけて → 空いていたパイプのハンガーに全部かけてから

2013/01/31 記述修正 思い切った感じにしてみない? → 思い切った感じにしようよ!

2013/01/31 記述修正 クローゼットに連れてこられた時に → クローゼットに連れて来て

2013/01/31 記述削除 ちょっと、先週の朝の会話も思い出して、

2013/01/31 記述修正 なんか企んでるなぁと思ったら、こういうことでした。 → なにを企んでるのかと思ったら、こういうことか……

2013/01/31 記述修正 わたしは全く逆で → ちなみにわたしは全く逆で

2013/01/31 記述修正 感じつつありました。 → もう諦めていました……

2013/01/31 記述修正 比較として目立たないように、気を配った格好だと → 比較として目立たない格好だったのもあって

2013/01/31 記述結合 その事に、後で気づきました → すっかり舞い上がっってしまい、

2013/01/31 記述修正 わたしは、始める前はあんまり気乗りしなかったけど → 始める前はあんまり気乗りしなかったけど

2013/01/31 記述修正 わたしを見ていた → そんなわたしを見ていた

2013/01/31 記述分割 別におかしくないし、 → うん、やっぱ思ったとおりだ。

2013/01/31 記述修正 ぜんぜん似合わないのに → みなもは脚の形がきれいだから

2013/01/31 記述修正 足とか出してる子とか、いっぱいいるよ → このくらい出した方が、バランスがいいんだよ

2013/01/31 記述修正 みなもは、けっこういけると思うんだけどなぁ → けっこういけると思うんだけどなぁ

2013/01/31 記述修正 なんて、言われたけど、 → なんて褒められてしまい、これはお世辞だって判っているけど、それでも嬉しくて、思わず顔がにやけてしまいます……

2013/01/31 記述修正 スカートとかワンピースとかもすごく短くて → スカートやワンピースも丈がすごく短くて

2013/01/31 記述修正 かなしかいないから着れるけど → かなしかいないからいいけど

2013/01/31 記述修正 お店とか外とかでは、こういうのは恥ずかしくて着れないなぁ → 人前に着ていく勇気はないなぁ

2013/01/31 記述修正 気に入ったのあれば貸してあげるよ → 「気に入ったのあれば貸してあげるよ」

2013/01/31 記述結合 わたしが良く行く場所へ、お弁当作って行く事にしました。 → わたしがよく行く場所へ、お弁当作って行くことにして、

2013/01/31 記述修正 もう一度わたしの家に行きたい、との事なので → もう一度わたしの家に行きたいとのことなので

2013/01/31 記述修正 夜はわたしの家で、夕食を食べる事になりました → 夜はうちで、夕食を食べることになりました

2013/01/31 記述修正 好きなだけ入っていていいよ → 「好きなだけ入っていていいよ」

2013/01/31 記述修正 大体2時間くらい入ってから → 大体2時間くらいで

2013/01/31 記述修正 へろへろになってしまったのを見て → ヘロヘロになってしまったのを見て

2013/01/31 記述修正 やっぱりわたしはちょっと変なんだな、と自覚しました → やっぱりわたしはちょっと変なんだと自覚しました

2013/01/31 記述修正 普通に眠っていました。 → 普通に眠っていましたね……

2013/01/31 記述修正 昼のお弁当のおにぎりをかなが → お昼のお弁当のおにぎりをかなが

2013/01/31 記述修正 缶詰とかキャットフードとかが入ってました → 缶詰やキャットフードが入ってました

2013/01/31 記述結合 ヒョウちゃんのえさ。 → ヒョウちゃんのえさってさ、

2013/01/31 記述修正 餌付けに自信があるようですが → 餌付けに自信があるっぽいけど

2013/01/31 記述分割 そんなに、うまくいくかなぁ、 → うまくいくかなぁ。

2013/01/31 記述修正 10時くらいに着きました。 → 10時くらいに着いて、

2013/01/31 記述修正 大きなひつじ雲が、広がっていました → 大きなひつじ雲が、広がっています

2013/01/31 記述修正 これやろうよ → 「これやらない?」

2013/01/31 記述追加 どうしてそこから出て来るの!?

2013/01/31 記述追加 って少し思ったけど、まぁ、いっか。

2013/01/31 記述修正 すごく昔に、やったことがあったような気がします → それはともかく、これ、すごく昔にやったことがあったような気がする

2013/01/31 記述修正 懐かしいなぁ、とか思いつつ → 懐かしいなぁと思いつつ

2013/01/31 記述移動 走らせてばっかで悪いから、

2013/01/31 記述修正 走らせてばっかで悪いから → このままだと悪いから

2013/01/31 記述修正 自分で拾って練習したりして → 自分で拾って練習すると

2013/01/31 記述修正 投げられるようになりました → 投げられるようになったのでよかったです

2013/01/31 記述修正 爆弾が仕掛けられてて → 罠が仕掛けられてて

2013/01/31 記述修正 すっかりやられてしまいました → すっかりやられてちゃいましたね

2013/01/31 記述修正 なんか仕掛けとけば良かったなと → なんか仕掛けとけばよかったなと

2013/01/31 記述修正 ちょっと思いました → ちょっと思ったり

2013/01/31 記述修正 ヒョウちゃんが姿を現しました。 → ヒョウちゃんが姿を現したんです!

2013/01/31 記述修正 ああ、かなもそう言うって事は → あぁ、かなもそう言うってことは

2013/01/31 記述修正 こっちに近づいてきます → どんどんこっちに近づいてきます

2013/01/31 記述修正 かなは → それに対してかなは、身の危険を感じたらしく

2013/01/31 記述修正 わたしを盾にして → わたしを盾にしつつ

2013/01/31 記述修正 わたしはかなに代わって → 仕方がないので、わたしはかなに代わって

2013/01/31 記述結合 準備しました。 → 準備し始めたんですけど、

2013/01/31 記述修正 かなは、ヒョウちゃんが近づきながら → その途中でヒョウちゃんが

2013/01/31 記述修正 わたしのところから、少しずつ後ろに後ずさり → かなはわたしのところから、少しずつ後ろに後ずさってって

2013/01/31 記述修正 威嚇を止めたので → 威嚇を止めたから

2013/01/31 記述修正 こっちの様子を見ていました → いつでも逃げ出せる体勢でこっちを見てました

2013/01/31 記述追加 あーあ、やっぱりこうなっちゃったかぁ、

2013/01/31 記述追加 ま、想像どおりの展開だったから、

2013/01/31 記述追加 あんまり驚かないけど……

2013/01/31 記述結合 お刺身なんかもありました。 → お刺身なんかもあって、

2013/01/31 記述修正 まだヒョウちゃんは → その間もヒョウちゃんは

2013/01/31 記述追加 興味はこっちに移ったみたいで、

2013/01/31 記述修正 ご飯をじろじろと眺めていました → ご飯をジロジロと眺めていました

2013/01/31 記述修正 遠くから、かなが → 遠くから、かながこっちに

2013/01/31 記述修正 どう? 食べたぁ? → どーおー? 食ーべーたー?

2013/01/31 記述修正 と、こっちに声を掛けると → と声を掛けると

2013/01/31 記述修正 ヒョウちゃんは → そんなヒョウちゃんは

2013/01/31 記述修正 しばらく考えていたのですが → しばらく食べ物を見つめたままでいたのですが

2013/01/31 記述結合 生の牛肉でした。 → 生の牛肉で、

2013/01/31 記述修正 キャットフードには、見向きもしません。

2013/01/31 記述修正 前のわたしの選択は → どうやら前のわたしの選択は

2013/01/31 記述修正 食べ尽くしたヒョウちゃんは → 悠然と食べ尽くしたヒョウちゃんは

2013/01/31 記述結合 歩き始めました。 → 歩き始めたので、

2013/01/31 記述修正 と聞かれたけど → とすごい勢いで聞かれたけど

2013/01/31 記述修正 なんか遭ったら → なにかあったら

2013/01/31 記述修正 全部終わったら2人で旅行に行こうよ → 全部終わったら2人で旅行に行こう

2013/01/31 記述修正 それをする事にさせたのは → それを決心させたのは

2013/01/31 記述修正 空を見ていました。 → 空を眺めていました……

2013/01/31 記述修正 ひつじ雲が空いっぱいに広がって → ひつじ雲が空いっぱいに広がり

2013/01/31 記述結合 帰る事にしました。 → 帰ることにして、

2013/01/31 記述修正 かなが、カードかお財布ケータイが使えるところ → 向かった先は、かなが、「カードかお財布ケータイが使えるところ」

2013/01/31 記述修正 ちょっと遠いスーパーに行きました → ちょっと遠いスーパーです

2013/01/31 記述結合 シーフードカレーです。 → シーフードカレーなんですが、

2013/01/31 記述結合 かなは料理が出来るようになりました。 → かなは料理が出来るようになっていて、

2013/01/31 記述修正 気持ちになってしまい → そんな気持ちになってしまい

2013/01/31 記述修正 夕飯は、シーフードカレーと、海鮮サラダで → 夕飯はシーフードカレーの他に、海鮮サラダと

2013/01/31 記述修正 とても美味しく出来てました → とても美味しく出来てましたね

2013/01/31 記述結合 そうだね。 → そうだね、

2013/01/31 記述修正 と、答えたら → って答えたら

2013/01/31 記述修正 ぼろぼろ泣いてしまい → ボロボロ泣いてしまい

2013/01/31 記述修正 かなもかなり涙目になってました → かなもかなり涙目になってましたね

2013/01/31 記述修正 わたしが直接してあげられる事は → わたしが直接してあげられることは

2013/01/31 記述修正 色々大変な事に着手していく → 色々大変なことに着手していく

2013/01/31 小題変更 なつめちゃんを見ていて思う事 → なつめちゃんを見ていて思うこと

2013/01/31 記述修正 帰りの道中 → それは帰りの道中

2013/01/31 記述修正 腕を組んでいる事が多いんです → 腕を組んでいることが多いんです

2013/01/31 記述修正 大きくなって外見が気になって → 大きくなって外見が気になり

2013/01/31 記述修正 そう言っても気を使われちゃうなぁ、と思って言ってません → そう言ったら、よけい気を使われちゃうと思って言ってません

2013/01/31 記述修正 それと → あと

2013/01/31 記述修正 今の見た目通りの → 見た目通りの

2013/01/31 記述修正 遊んでいたような気がするんです → 遊んでいたような気がします

2013/01/31 記述修正 わたしが覚えている → わたしが思い出してきた

2013/01/31 記述修正 なつめちゃんと比べると → 成長しているなつめちゃんと比べて

2013/01/31 記述修正 全然成長していないような気がしてきます → 全然変わってないような気が……

2013/01/31 記述修正 わたしが進歩していないだけなのでしょうか。 → わたしが進歩していないだけ?

2013/01/31 記述修正 なつめちゃんとの帰りの途中 → 今日、なつめちゃんと帰宅中に

2013/01/31 記述修正 なつめちゃんは → この時のなつめちゃんは

2013/01/31 記述修正 駅員さんを呼んだ方が良いかと思って → 駅員さんを呼んだ方がいいかと思って

2013/01/31 記述修正 それより体調の事を尋ねると → 体調のことを尋ねると

2013/01/31 記述修正 薬があるから大丈夫 → 「薬があるから大丈夫」

2013/01/31 記述修正 ポーチを取り出して → ポーチを取り出したんですけど

2013/01/31 記述修正 そのポーチの大きさは → そのポーチは

2013/01/31 記述修正 その中には、いっぱい色んな薬が入っていました → 色んな薬がぎっしり詰まっていました

2013/01/31 記述修正 その中のいくつかの薬が → 落とした時にいくつかの薬が

2013/01/31 記述修正 お礼を言って → お礼を言ってから

2013/01/31 記述修正 しばらく頭をバッグの上に乗せて → しばらく膝に載せたバッグに顔を伏せて

2013/01/31 記述修正 ぜんぜん大丈夫には見えません → ぜんぜんそうは見えません

2013/01/31 記述修正 まだ顔色も戻って無いし → まだ顔色も戻ってないし

2013/01/31 記述修正 わたしは、迎えの人が来るまでは付き合うから、と伝えて → それならわたしは、迎えの人が来るまでは付き合うと伝えて

2013/01/31 記述修正 その様子を見ていました →待つことにしたんです

2013/01/31 記述修正 こんな感じではなかったような気がする → 雰囲気がそんな感じじゃありません

2013/01/31 記述修正 ひとりっ子だった気がする → ひとりっ子だったはず

2013/01/31 記述修正 わたしが悩んでいると → そうしてわたしがあれこれ悩んでいると

2013/01/31 記述修正 なつめちゃんの手をとって、脈を確認したり → 手をとって脈を確認したり

2013/01/31 記述結合 顔を見たりしています。 → 顔を見たりしていて、

2013/01/31 記述修正 大丈夫だったようで → 大丈夫だったらしく

2013/01/31 記述修正 立ち上がると → その謎の人は立ち上がると

2013/01/31 記述修正 挨拶されました → なつめちゃんとは対照的に、少し早口で挨拶されました

2013/01/31 記述修正 私が自宅へ連れて行きますので → 私が自宅へ連れて帰りますので

2013/01/31 記述修正 付き添いの人に支えられて → その人に支えられて

2013/01/31 記述修正 わたしは、気にしないでいいから → そんなに気にしないでいいから

2013/01/31 記述修正 わたしのいたホームから → 次の電車を待っていると、わたしのいたホームから

2013/01/31 記述結合 歩いて駅を出ていくのが見えました。 → 歩いて駅を出ていくのが見えて、

2013/01/31 記述修正 目の前で動けなくなったような記憶はなかった → 今日みたいに、目の前で動けなくなったような記憶はなかったと思う

2013/01/31 記述修正 よくなる事を → 体調が良くなることを

2013/01/31 記述修正 生まれて初めて見ました。 → 生まれて初めて見たので……

2013/01/31 記述修正 あの家政婦さんの事とか → あの家政婦さんのこと

2013/01/31 記述修正 聞いても大丈夫かなぁ → これって聞いても大丈夫かなぁ

2013/02/07 記述修正 かなちゃんから → かなから

2013/02/07 記述修正 ちなみにかなちゃんは → ちなみにかなは


10月19日 今のなつめちゃん


この頃はだいぶ、今のなつめちゃんを見慣れてきたので、

第一印象以外のところも分かって来ました。


まず、制服は完全に標準で、ワイシャツのボタンも、

第1ボタンまでしっかり留めてて、

リボンもちゃんと付けてます。


今どき、ここまでキッチリしている人は、

ほとんどいません。


たしか、お父さんがお医者さんとかで、

すごく大きい家に住んでいた記憶があるから、

凪高に転入する前は、お嬢様学校とかにいたんじゃないかと、

つい、思ってしまいます。


それと、香水だと思うんだけど、そばにいると、

ほんの微かだけど、とっても良い匂いがします。


ラベンダーとか、カモミールとか、そういう感じの、

気持ちが落ち着く香りです。


話し方も、声は小さくてゆっくりだけど、

丁寧な受け答えをするので、話をしていると、

自分が、ちょっとバカっぽいかもって感じてしまいます。


まぁ、それほど賢いとも思ってはいないけど、

庶民では出ないオーラが、なつめちゃんからは、

滲み出てるような気がしますね。


しぐさとかも、ちょっとおっとりしていて、

今のなつめちゃんは、『箱入り娘のお嬢様』、

というイメージです。


でも、昔と変ってないところも見つけました。


それは、ちょっと笑った時の、はにかんだ表情と、

話を聞く時に、小首を傾げるしぐさと、

わたしが何か言うたびに、ちょっとだけ頷いて、

相槌を打つところです。


これを見ると、なつめちゃんは、

話を真剣に聞いてくれてるなぁ、と思います。


子供の頃と比べると、見違えるほどキャラがかわって、

お淑やかなお嬢様になってた、なつめちゃんだけど、

わたしは昔と同じように、普通に友達として、

これからも付き合っていこうと思ってます。




10月21日 テスト結果が出ました


中間試験の結果が、発表されました。


お賽銭が足らなかったのか、

わたしは神様に、見放されてしまったようで、

5教科中、2つが赤点です……


落ち込んでいたわたしを見たらしく、

発表の後すぐに、かなから、

「テスト結果悪かったの?

 もしかして、あたしのせい?」

ってメールが来ました。


すぐにそんなことないよって、返しておきましたが、

まぁ、原因はともかく、これはマズイなぁ……


ちなみにかなは、

上位50名にも赤点の名簿にも、入っていなかったから、

大丈夫だったようです。


自分の残念な成績にも驚きましたが、

なつめちゃんの成績には、違う意味で驚きました。


テスト中のあの発言は、真実だったことが証明されて、

ベスト10に入る成績だったんです!


今日の帰りも、テスト結果の話になって、

なつめちゃんに、

「家庭教師のテスト対策のおかげで、

 たまたま運が良かっただけ。

 三崎さんなら、期末でちょっと頑張れば大丈夫」

なんて言われて、わたしはなつめちゃんに、

慰められてしまいました。


自分の成績のことも、気にはなりますが、

なつめちゃんから、『三崎さん』って呼ばれるのが、

とても違和感があって、ぜんぜん落ち着きません。


昔みたいに『みな』って呼んで欲しいけど、

なんとなくですが、昔の呼び名では、

呼んでくれない気がしています。


自分のことを、昔の呼び方で呼ばれたくないのって、

本当に、恥ずかしいからなんて理由なのかなぁ。


聞けそうな雰囲気の時に、聞いてみたいと思いますが、

また、それを気にされてしまうような気がしていて、

その機会は、なかなか来そうにありません……




10月24、25日 最後のお泊り会


今日は、かなん家の泊まり会の5回目です。


今回は、バイトが終わったら買い物もせずに、

かなの家に直行します。


何故かと言うと、事前にかなから連絡があって、

夕飯の仕度は出来てるとのことで、

かなの方で何かを用意しているようです。


かなひとりでは、まだ何か作れるとも思えないから、

なんか買ってきたのか、貰ったのかしたのかも……


   ・   ・   ・   


かなの家には、8時過ぎに着きました。


出迎えに出てきたかなは、エプロン姿で、

家に上がるとすぐにキッチンへと通されました。


そこには、チーズとチョコレートの入った深皿が、

ホットプレートの上に乗せられていて、

別のいくつかの大皿には、一口大に切ってある、

パン、野菜、きのこ、魚介類、果物なんかが、

きれいに並べてありました。


よく見るとそれ以外にも、お餅や、ハンペン、

かまぼこや、ハムや、お肉も置いてあって、

全ての食材は茹でてあったり、軽く焼いてあったりして、

ちゃんと、下ごしらえも出来てました。


「今日の夕食は、あたしがみなもをもてなします。

 チーズフォンデュと、チョコフォンデュです。

 これ、あたし1人で準備したんだよ、驚いたでしょ?」

と、かなは、かなり自慢げに胸を張って、わたしに言いました。


冷蔵庫の食材が、ちょっと減っていたりしたのは、

この仕込みをする為の、練習だったんだ……


正直、これにはとってもびっくりしました!


だけどわたしはかなに、料理で一番大事なのは味だよと、

わざともったいぶって、すぐには褒めずに席につきました。


それを聞いたかなはちょっと不満そうでしたが、

「じゃあ早く食べてみて」

と急かされて、早速夕食になりました。


まぁ、かなのことだから、味だって悪くはないとは、

思っていたけど、やっぱり美味しいです。


チーズは濃厚で、チョコはビターな味で、

具もちゃんと火が通っていたし、

チーズフォンデュもチョコフォンデュも、

アルコールでなくて、牛乳で作っているところは、

前回の、ケーキの一件を考慮してくれたんだと思いました。


わたしは、かなに、

下ごしらえもちゃんと出来てるし、

すごくおいしいって褒めてあげました。


かなは、自信満々な雰囲気を出していたけど、

どうやら本当は、わたしになんて言われるかが、

とても気になっていたらしく、褒めてあげた途端、

ちょっと驚きながら、本当に嬉しそうに、

「ほんと!? ほんとに!?

 よかったぁ、これ、料理出来る人には、

 そんなに難しくないんだろうけど、

 初めて1人でやったから、自信がなかったんだよ。

 特に、具の方の調理が、大丈夫か心配だったんだ。

 白ワイン使うところは、牛乳にしときました。

 みなもに喜んでもらえて、ほんとよかったよ!」

と、言っていました。


食事が終わると、今度はかなの部屋へと行き、

かなはわたしを、クローゼットに連れ込みました。


そこで、わたしに、

「みなも、いつも私服がパンツばっかで地味だからさぁ、

 今日はちょっと違う感じになってみない?」

と言って、かなはわたしのウェストを測り始めました。


わたしが呆気にとられていると、

かなは自分の服の中から、すばやく20着くらい選び出して、

空いていたパイプのハンガーに全部かけてから、

「ここに掛けたのは、みなもも着れる服だから、

 好きなの着てみなよ。

 あたししか見てないんだから、

 どうせなら、思い切った感じにしようよ!」

と、まるで服屋の店員さんのようです。


クローゼットに連れて来て、

なにを企んでるのかと思ったら、こういうことか……


かなが選んだ服を見てみると、可愛らしいのしかなくて、

更にパンツもスカートも、膝上の短い物しかありません。


それをかなに尋ねると、

「うん、長いのはドレスとか、

 ちゃんとした時に着てく用の標準の制服と、

 いや、それだけ、かな。

 ほかは全部ミニとか、ショートパンツだよ」

だそうで。


ちなみにわたしは全く逆で、膝下まである、

パンツやスカートしか持ってないし、

それも、ほとんどパンツですし。


だから、こういう女の子っぽい服は、

洋服を買いに行っても、まだ若いはずなのに、

どうせ似合わないし、ちょっと無理かなぁと、

もう諦めていました……


でもせっかくだし、かわいいなぁと思った服を、

ちょっと迷ったけど、着てみました。


うわぁ、やっぱり、かわいいなぁ……


着てみると、なんか、すごく楽しいです!


同じ服をかなが着たら、もっと可愛いんだろうけど、

今のかなの格好は、これも狙いなのか、

地味でシンプルな、Tシャツとハーフパンツで、

比較として目立たない格好だったのもあって、

すっかり舞い上がっってしまい、

始める前はあんまり気乗りしなかったけど、

気がつけば、ひととおりの服を着てしまいました。


そんなわたしを見ていた、かなの感想では、

「うん、やっぱ思ったとおりだ。

 みなもは脚の形がきれいだから、

 このくらい出した方が、バランスがいいんだよ。

 けっこういけると思うんだけどなぁ」

なんて褒められてしまい、これはお世辞だって判っているけど、

それでも嬉しくて、思わず顔がにやけてしまいます……


でもやっぱり、スカートやワンピースも丈がすごく短くて、

ここにはかなしかいないからいいけど、

人前に着ていく勇気はないなぁ、と思いました。


「気に入ったのあれば貸してあげるよ」

と言ってもらったけど、こんな格好して着ていくところもないし、

色々着させてもらえただけで、十分満足したので、

借りたくなった時にお願いするねと、伝えました。


この後、お風呂に入って、そこで、

明日の予定を相談したところ、天気も良さそうなので、

わたしがよく行く場所へ、お弁当作って行くことにして、

それと、もう一度わたしの家に行きたいとのことなので、

夜はうちで、夕食を食べることになりました。


今日はかなから、

「好きなだけ入っていていいよ」

と言われたので、ぬるめのお湯にして、

ずーっとお風呂に入ってました。


大体2時間くらいで、わたしは満足して出たのですが、

その頃かなは、まるで煮出した鶏がらのように、

ぐったりして、ヘロヘロになってしまったのを見て、

やっぱりわたしはちょっと変なんだと自覚しました。


この日はかなも、お風呂で疲れきってしまったからか、

それとも、もう大きくなったからなのか、

大人しく、普通に眠っていましたね……


   ・   ・   ・   


翌日は早く起きて、お昼のお弁当のおにぎりをかなが、

サンドイッチをわたしが作りながら、

少しずつつまみ食いして、それで朝ごはんを済ませてから、

御家河へと向かいました。


かなは小さめのクーラーボックスを用意してきていて、

中身は、肉や魚なんかの色々な食材と、

缶詰やキャットフードが入ってました。


「前に話してくれた、ヒョウちゃんのえさってさ、

 これだけあれば、どれか食べるでしょ?

 みんな結構高いから、絶対食べるよ!」

と、かな。


どうやら、餌付けに自信があるっぽいけど、

うまくいくかなぁ……


それどころか、逆にかなが襲われるんじゃないか、

とても心配です。


御家河は、10時くらいに着いて、

わたしは、いつも絵を描いている場所へと、

かなと話しながら、ゆっくり向かいました。


この日は天気も良くて、空は真っ青で、

大きなひつじ雲が、広がっています。


いつもの場所に着いたら、かなが、

「これやらない?」

と、持っていたクーラーボックスの中から、

フリスビーを取り出しました。


どうしてそこから出て来るの!?


って少し思ったけど、まぁ、いっか。


それはともかく、これ、

すごく昔にやったことがあったような気がする。


懐かしいなぁと思いつつ、河川敷の芝生のところへ降りて、

かなとわたしは離れると、早速始めたのですが……


かなは、最初の数回でコツを掴んだらしく、

ちゃんと、わたしの所に来るんだけど、

わたしが投げると、とんでもない方にしか飛ばなくて、

かなは、フリスビー犬みたいに、

走りっぱなしになってしまいました。


このままだと悪いから、

途中で何回か中断して、かなから投げ方を教わって、

自分で投げて、自分で拾って練習すると、

後半は、まあまあ近くまで、

投げられるようになったのでよかったです。


しばらく遊んでいたら、お昼になったので、

作ってきたお弁当を食べました。


走り回って、疲れたせいもあるけど、

外で食べるお弁当は、とても美味しいです。


ただ、かなの作ったおにぎりの具には、

いくつか罠が仕掛けられてて、

激辛だったり、すごく甘い何かが入ってたりして、

ちょっとひどい目に遭いました。


かなは、1つも外れに当たらなかったのを見ると、

自分だけ判るようにしておいたらしく、

わたしは、すっかりやられちゃいましたね。


サンドイッチは、当然普通に美味しかったけど、

こっちも、なんか仕掛けとけばよかったなと、

ちょっと思ったり。


その時に、いいタイミングで、

ヒョウちゃんが姿を現したんです!


かなも、ヒョウちゃんに気づきましたが、

最初は、はしゃぎ気味に、

「あ、あれがヒョウちゃん?」

と言っていたけど、近づいてくると、

「……ねえ、みなも、

 ヒョウちゃんって、猫、なんだよね?

 なんか、ちょっと大きくない?」

なんて言って、表情がこわばっていました。


あぁ、かなもそう言うってことは、

やっぱりヒョウちゃんは、大きいんだなぁ、

わたしの気のせいじゃなかったんだ。


ヒョウちゃんは、わたしのそばにいるかなに対して、

明らかな、敵意のこもった眼差しで、

かなを睨みつつ、ペースは変えずに、

どんどんこっちに近づいてきます。


それに対してかなは、身の危険を感じたらしく、

わたしの後ろに回って、わたしを盾にしつつ、

様子をみていました。


仕方がないので、わたしはかなに代わって、

持ってきたヒョウちゃんのごはんを、準備し始めたんですけど、

その途中でヒョウちゃんが、すごい唸り声を上げたので、

かなはわたしのところから、少しずつ後ろに後ずさってって、

およそ、10メートルくらい離れたら、

ヒョウちゃんは威嚇を止めたから、かなはその距離を保ったまま、

いつでも逃げ出せる体勢でこっちを見てました。


あーあ、やっぱりこうなっちゃったかぁ、

ま、想像どおりの展開だったから、

あんまり驚かないけど……


かなが持ってきた食べ物は、昨日の夕飯に食べた、

下ごしらえした野菜や肉や、缶詰、キャットフード、

生肉、お刺身なんかもあって、

これを一緒に入っていた、何枚かの紙のお皿に盛り付けて、

それと入っていた硬水も、別の器に注ぎました。


その間もまだヒョウちゃんは、かなの方を気にしていたけど、

興味はこっちに移ったみたいで、

唸るのはやめて、ご飯をジロジロと眺めていました。


遠くから、かながこっちに、

「どーおー? 食ーべーたー?」

と声を掛けると、やっぱりヒョウちゃんは、

黙れと言わんばかりに、短く唸りました。


そんなヒョウちゃんは、まず水を飲みながら、

しばらく食べ物を見つめたままでいたのですが、

まず口にしたのは、生の牛肉で、

これは、普通に食べてました!


初めてヒョウちゃんが、普通にご飯食べるのを見ました!


わたしはちょっと感動してしまい、涙目です。


その次はお刺身で、これも普通に食べてました!


この後は、また水に戻って、値踏みするように、

残った食べ物を眺めていましたが、

野菜とかは、ちょっとはかじったけど、それで終わって、

キャットフードには、見向きもしません。


どうやら前のわたしの選択は、ヒョウちゃんにとっては、

最悪だったようです……


水とお肉とお刺身を、悠然と食べ尽くしたヒョウちゃんは、

来た時と進行方向を変えずに、

かなの方に向かって、歩き始めたので、

かなは、急いで土手の上に上って避難して、

ヒョウちゃんに道を空けました。


その後ヒョウちゃんは、土手の上のかなを一瞥して、

その対応に満足したのか、それ以上は何もしないで、

河原の草むらの中へと、消えていきました。


かなは、それを見届けた後、わたしの所へ戻ってきて、

「すっごく怖いよ、ヒョウちゃんって。

 あれ、普通の猫じゃなくない?

 ほんとに襲われるかと思ったよ!

 なんで、みなもは大丈夫なの?」

とすごい勢いで聞かれたけど、

それはわたしが聞きたいくらいだよ、としか答えられません。


とりあえず、ヒョウちゃんに関しては、

かなも襲わなかったし、ご飯もけっこう食べてくれたし、

ま、終わりよければ、なんたらかんたらです。


   ・   ・   ・   


この後は、土手の真ん中辺りに寝そべって、

空のひつじ雲を眺めながら、

同じように、空を見つめながら話している、

かなの話を聞いていました。


前に言っていた、人間関係の清算を、

そろそろ、本格的に始めていくことや、

しばらくは、色々忙しくなって、

わたしと一緒に過ごせる時間はなくなる、とか。


かなの悪い噂とか、陰口なんかも、

きっと、色んなところで聞くことになるけど、

わたしには、かなのことは気にしないで、

周りに合わせて適当なこと言ってていいから、とか。


かなの味方になるようなことを、

あえて言わなくていいから、それよりも、

わたし自身が、変に追い詰められないように、

立ち回って欲しい、とか。


メールだけは、必ず見るようにしとくから、

なにかあったらメールして、とか。


全部終わったら2人で旅行に行こう、とか。


そんなことを言われました。


同じクラスにいるのに、かなは、

なんだか、戦争にでも行ってしまうような、

まるでお別れの挨拶みたいに、話していました。


でも、それを決心させたのはわたしだし、

わたしがそうなるべきだと、言った姿になる為に、

必要なことだと、かなが決めて実行するのだから、

それを止めるのは、おかしなことだと思って、

わたしは一言だけ、分かったと答えた後、

旅行楽しみにしてるからと、付け加えました。


その後、かなも、わたしの返答に対して、

「ありがと」

と言ったきり、2人ともしばらく黙ったまま、

空を眺めていました……


   ・   ・   ・   


陽もだいぶ傾いてきて、ひつじ雲が空いっぱいに広がり、

肌寒くなってきたので、そろそろ帰ることにして、

帰りの途中で、晩ごはんの材料を買いに、

2人で、スーパーに買い物に行きました。


向かった先は、かなが、

「カードかお財布ケータイが使えるところ」

と言うので、いつもは絶対に行かない、

かなり高くて、ちょっと遠いスーパーです。


そこで、夕食の材料を買って帰ってくると、

まずはお風呂に入って、その後に夕食の仕度をしました。


今日の夕食は、シーフードカレーなんですが、

なんと調理はかながメインで、わたしは手伝い役です。


最初にかなの家で、カレーを作った時とは、

もう別人のように、かなは料理が出来るようになっていて、

それを見てたら、なんだか成長した我が子を見てるような、

そんな気持ちになってしまい、思わず泣きそうになったけど、

なんとか耐えました。


夕飯はシーフードカレーの他に、海鮮サラダと、

デザートに、スーパーで売っていた甘栗を食べました。


カレーは、かなり具沢山になってしまったけど、

とても美味しく出来てましたね。


わたしはかなに、もう1人で料理作れるねと言うと、

「そうだね、多分先生が良かったんじゃないかな?

 これからは、自炊もしてみるよ」

なんて、ニヤニヤしながら言ってました。


食事が終わり後片付けをした後、かなが帰る時間となり、

ついに、このリハビリのお泊り会の、

終わりの時がやって来ました。


タクシーを呼び終えた後に、玄関でかなは、わたしに、

「みなも、今までいっぱい付き合ってくれてありがとね。

 今日であたしは、みなもから卒業するよ。

 これからは、また友達として付き合ってね。

 みなもは今のあたしにとって、一番の親友だから!」

と言って、抱きつかれました。


わたしも、かなをしっかり受け止めて、

わたしもだよって答えたら、急に感動してしまって、

ボロボロ泣いてしまい、それに気づいたかなが、

「また泣いてるの?

 ほんとに、みなもはすぐ泣いちゃうなぁ。

 みなもが泣くと、あたしまでつられちゃうから、

 やめてよね」

と言いながら、かなもかなり涙目になってましたね。


2人とも落ち着いた頃に、ちょうどタクシーが着いて、

わたしは家の前で、かなを見送りました。


   ・   ・   ・   


こうして、かなのリハビリは、無事に完了しました。


わたしが直接してあげられることは、今週で終わるけど、

かなにとっては、色々大変なことに着手していく、

これからこそが、本当の始まりだと思います。


かなの方から、またお願いがあれば、

出来るだけ手伝ってあげたいとは思いますが、

きっとかなは、これから先は自分だけの力で、

切り開いていくんだろうなと、何となく思いました。


後は、かなのやろうとしていることが、

うまくいくようにと、願うだけです……




10月26日 なつめちゃんを見ていて思うこと


なつめちゃんと、一緒に帰るようになって、

2週間が経ちました。


この間に、なつめちゃんを見ていて、

大したことじゃないんだけど、

ちょっと気になったことがあります。


それは帰りの道中、けっこう髪を気にして触っているのと、

腕を組んでいることが多いんです。


これらは、小さい頃のなつめちゃんはしなかった癖で、

大きくなって外見が気になり、つい髪に手がいっていたり、

色々と考えるところがあって、無意識のうちに、

腕を組んでいるのかなぁとは思うんですが、

ちょっと気になります。


それと、今のなつめちゃんは、なんだかいつも、

わたしに気を使っているような気がします。


幼馴染なんだから、そんなに気にしないでもいいのになぁ、

と思うんだけど、多分こういう人は、

気を使わなくてもいいよと言っても、気を使うはずで、

そう言ったら、よけい気を使われちゃうと思って言ってません。


昔みたいに、もっと普通に接して欲しいです。


あと、今のなつめちゃんの性格は、

見た目通りの、大人しい物静かな女の子で、

けっこう色々話したんだけど、

ずっとそのキャラのまんまなんです。


昔は体は弱くて、ひどい時には入院していた時期もあるけど、

それでも、他の子と同じくらい元気にはしゃいだりして、

遊んでいたような気がします。


体の具合とかもあるし、

大きくなって、子供みたいなところは変わって、

落ち着いた性格になっただけなのかなぁ。


わたしが思い出してきた、小さい頃のなつめちゃんと、

今のなつめちゃんとのギャップには、まだちょっと戸惑います。


そんな、成長しているなつめちゃんと比べて、

わたしは小さい時から、全然変わってないような気が……


これは単に、わたしが進歩していないだけ?


それだと、わたしが全く成長してないみたいで、

何だかちょっと悲しいです……




10月30日 なつめちゃんの体調


今日、なつめちゃんと帰宅中に、

電車の中で、なつめちゃんの具合が、

急に悪くなってしまったんです。


わたしは、大丈夫と言うなつめちゃんを、

次の駅で下ろして、ベンチに座らせました。


この時のなつめちゃんは、顔色も真っ青で、

額に冷や汗をかいていて、とても苦しそうでした。


わたしは、駅員さんを呼んだ方がいいかと思って、

ベンチを離れようとしたら、

なつめちゃんに、手を掴まれました。


なつめちゃんは、申し訳なさそうに、

「迷惑かけて、ごめんなさい」

と言ってばかりいたので、わたしは体調のことを尋ねると、

「薬があるから大丈夫」

と言ってバッグから、ポーチを取り出したんですけど、

ポーチの口を開けた時に、落としてしまいました。


そのポーチは、文庫本くらいの大きさで、

色んな薬がぎっしり詰まっていました。


落とした時にいくつかの薬が、ポーチから出てしまい、

わたしはすぐにそれを拾い集めて、なつめちゃんに渡してから、

飲み物買ってくると伝えて、自販機で水を買って来て、

なつめちゃんに渡しました。


なつめちゃんは、お礼を言ってから、

ポーチから、何種類かの錠剤を取り出すと、

水と一緒に薬を飲んだ後、

しばらく膝に載せたバッグに顔を伏せて、

うつむいたまま、じっとしていました。


10分くらいしたら、体調が落ち着いてきたのか、

なつめちゃんは顔を上げて、

「心配かけて、ごめんなさい。

 もう、だいぶ良くなったから、大丈夫。

 お水、ありがとう、あ、お金を」

と、またお礼を言いながら、財布を取り出そうとしていたので、

わたしは、そんなのはいいから、

それよりほんとに大丈夫?、ともう一度聞くと、

頷いたけど、ぜんぜんそうは見えません。


まだ顔色も戻ってないし、冷や汗も引いてないし、

どうしようかとわたしが困っていたら、なつめちゃんは、

「家から迎えに来て貰うから、

 心配しないで、本当に大丈夫だから」

と言うと携帯で電話して、今いる駅を、

電話の相手に伝えていました。


それならわたしは、迎えの人が来るまでは付き合うと伝えて、

なつめちゃんの隣に座って、待つことにしたんです。


しばらくしたら、わたしたちの所に、

眼鏡をかけた、パンツスーツの、

まるで、社長秘書のような感じの女の人が、

近づいてきました。


なつめちゃんのお母さん?


にしては若すぎるし、雰囲気がそんな感じじゃありません。


じゃあ、お姉さん?


でもたしか、なつめちゃんはひとりっ子だったはず。


そうしてわたしがあれこれ悩んでいると、

その人は、なつめちゃんの前にしゃがみこんで、

手をとって脈を確認したり、顔を見たりしていて、

まるでお医者さんの診察のようです。


ひととおり確認して、大丈夫だったらしく、

その謎の人は立ち上がると、今度はわたしの方を見て、

なつめちゃんとは対照的に、少し早口で挨拶されました。


「お嬢様のご友人の方ですか?

 私は家政婦の汐月と言います。

 お嬢様は私が自宅へ連れて帰りますので、

 ご心配なさらずお帰り下さい。

 では急ぎますのでこれで」


その人に支えられて、立ち上がったなつめちゃんは、

だいぶ良くなってきているようでしたが、

わたしに最後まで謝っていたので、

そんなに気にしないでいいからと伝えて、別れました。


次の電車を待っていると、わたしのいたホームから、

なつめちゃんが、今の家政婦の人の介添えで、

歩いて駅を出ていくのが見えて、

2人は、駅前のロータリーに止まっていた、

きれいな青い車に乗って、自宅へと向かって行きました。


なつめちゃん、昔も体は弱かったけど、今日みたいに、

目の前で動けなくなったようなことはなかったと思う。


今の方が、体の具合が良くないのかなぁ。


とても気になるけど、こればっかりは、

わたしが、どうこう出来るものではないだろうから、

体調が良くなることを、祈るばかりです。


……それにしても、驚きました。


『お嬢様』って呼ばれる人を、生まれて初めて見たので……


これで、改めてなつめちゃんが、

本物のお嬢様だと言うことが、よく判りました。


今度、なつめちゃんに会った時に、

あの家政婦さんのこと、聞いてみたいけど、

これって聞いても大丈夫かなぁ。


でも、やっぱり気になるなぁ……





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