2009年 9月 その3
変更履歴
2011/01/03 誤植修正 以外 → 意外
2011/01/03 誤植修正 生卵イ以外の → 生卵以外の
2011/03/29 記述統一 一週間、二日間、三時間 → 1週間、2日間、3時間
2011/04/10 記述統一 1年生、(中学)2年、高校3年 → 一年生、二年、高校三年
2011/04/19 記述統一 (期間)一日、二月、三年 → 1日、2月、3年
2011/05/07 記述統一 一階、二階、三階 → 1階、2階、3階
2011/07/12 記述統一 一人、二人、三人 → 1人、2人、3人
2011/08/30 誤植修正 位 → くらい
2013/01/19 誤植修正 お風呂には言っている間も → お風呂に入っている間も
2013/01/19 誤植修正 おいで、声をかけて → おいでと声をかけて
2013/01/19 誤植修正 わたし食器を洗おうとすると → わたしが食器を洗おうとすると
2013/01/19 誤植修正 出来るたげ食べるんだよと → 出来るだけ食べるんだよと
2013/01/19 句読点調整
2013/01/19 改行調整
2013/01/19 区切り行追加
2013/01/19 記述統一 居る・居た・居ない → いる・いた・いない
2013/01/19 小題変更 かなの家に泊まりました → お泊り!
2013/01/19 記述修正 特に変わりは無い様に見えました → 特に変わりはない様に見えます
2013/01/19 記述修正 メールにあった通りに、26日を待ってみる事にしました → メールにあったとおりに、26日を待つことにして数日が経ち、今日が約束の日です
2013/01/19 記述修正 そして今日、バイトはちょっと早めに6時で上がって → バイトはちょっと早めに6時で上がって
2013/01/19 記述修正 家に着いたら、着替えと多分貸した服も返してもらえるから → 貸した服を返してもらえるから
2013/01/19 記述修正 それも入るくらいのバッグを持って → それを入れるバッグと、着替えを持って
2013/01/19 記述修正 多分かなちゃんしかいないんだろうなと思いつつ → 今日も多分、かなちゃんしかいないんだろうなと思いつつ
2013/01/19 記述修正 ドアホンから → そしたらすぐにドアホンから
2013/01/19 記述結合 わたしは遠慮無く中へ入りました。 → わたしは遠慮なく中へ入ると、
2013/01/19 記述修正 かなちゃんは、ちょうど玄関奥の廊下に出てきた所で → ちょうどかなちゃんが、玄関奥の廊下に出てきた所で
2013/01/19 記述修正 玄関へと走ってきました → こちらへと走ってきました
2013/01/19 記述結合 上は短い丈のパーカーで、あったかそうなルームウェアでした。 → 上は短い丈のパーカー、あったかそうなルームウェアで、
2013/01/19 記述修正 もこもこしてて → モコモコしてて
2013/01/19 記述修正 髪やメイクは何もしていなくて → 髪やメイクは何もしていない
2013/01/19 記述修正 そのままの勢いで → そのまま止まらずに
2013/01/19 記述修正 わたしはその勢いで → その勢いで
2013/01/19 記述修正 わたしに抱きつきました → わたしに抱きつきました!
2013/01/19 記述修正 そんな事よりも → それよりも
2013/01/19 記述修正 いっぱいいっぱいでした → いっぱいいっぱいです
2013/01/19 記述修正 かなちゃんは → だけどかなちゃんは
2013/01/19 記述修正 わたしをキッチンへと連れて行き → 腕を引っ張ってキッチンへと連れて来た途端に
2013/01/19 記述追加 ご、ごはん!?
2013/01/19 記述追加 って言われてもなぁ、そんなの聞いてなかったから、
2013/01/19 記述追加 材料何も買ってこなかったし……
2013/01/19 記述修正 わたしは、何も買って来てないから材料がない、と言うと → わたしがそのことを伝えると
2013/01/19 記述修正 どこかの料理番組かと思うような → どこの料理番組かと思うような
2013/01/19 記述結合 色々な食材が入っていました。 → 色々な食材が入っていて、
2013/01/19 記述修正 好きなだけ使っていいから → 好きなだけ使っていいからさ
2013/01/19 記述修正 あたしも手伝うから → あたしも手伝うから、ね?
2013/01/19 記述修正 今日のここまでのかなちゃんの態度と → ここまでのかなちゃんの態度と
2013/01/19 記述修正 合わせて考えてみました → 合わせて考えてみたんです
2013/01/19 記述修正 幼児化しているような、そんな感じです。 → 幼児化しているような……?
2013/01/19 記述修正 わたしの言葉に二言はありませんから → わたしの言葉に二言はないですから
2013/01/19 記述修正 そういうシチュエーションだと、理解したからには → そういうシチュエーションと言うことであれば
2013/01/19 記述修正 わたしもそれに応じる事にします → わたしもそれに応じることにします
2013/01/19 記述修正 かなに、いいよ、じゃあ一緒に作ろう、と言って → わたしはかなに、いいよと返事してから
2013/01/19 記述修正 笑顔で → とても無邪気な笑顔で
2013/01/19 記述修正 ハンバーグとカレーライスがいいな → ハンバーグとカレーライスがいい!
2013/01/19 記述修正 ……太りそうだけど → ……そのオーダー、太りそうだけど
2013/01/19 記述修正 それを言っても意味が無いなと思い直して → それを言っても意味がないなと思い直して
2013/01/19 記述修正 料理に入りました → 調理に入りました
2013/01/19 記述修正 普段からしているので問題なく → 普段からしているので特に問題なく
2013/01/19 記述修正 手伝う様子も小さい子のようで → 手伝う様子はまるで小さい子のようで
2013/01/19 記述修正 目が離せませんでした → 目が離せません
2013/01/19 記述追加 いろんなカレールーや、市販のソースもありましたが、
2013/01/19 記述結合 カレーは、もちろん甘口です。 → もちろんカレーは甘口だし、
2013/01/19 記述修正 後片付けが終わってから → 後片付けを終わらせた頃
2013/01/19 記述修正 かなが → かなが今度は
2013/01/19 記述結合 こっちへ来いと意思表示していました。 → 来て欲しいと意思表示しているので、
2013/01/19 記述修正 今度は食べさせて欲しいのかぁ → これを食べさせて欲しいのかぁ
2013/01/19 記述修正 食べ終わると今度は → 食べ終わるとすぐに
2013/01/19 記述修正 それは切ってないよ、と言うと → ちょっとイジワルして、本当はあるけどそれは切ってないと答えたら
2013/01/19 記述修正 うそ、ちゃんと見てたもん → ウソ、ちゃんと見てたもん
2013/01/19 記述追加 でも、このソファーの位置からは、
2013/01/19 記述追加 台所の中は見えないはずなんだけどなぁ。
2013/01/19 記述修正 それとも、わたしが高そうなのは → もしかして、高そうな果物は
2013/01/19 記述修正 心を読まれたのかも? → 心を読まれただけ?
2013/01/19 記述修正 口を開けて、まるでツバメの雛のようでした → 口を開けていて、その仕草はツバメの雛そっくりです
2013/01/19 記述追加 これが何羽もいるんだから、親ツバメって、すごく大変なんだなぁ……
2013/01/19 記述修正 わたしの手を引っ張って、お風呂へ向かいました → わたしの手を引っ張っていくので、どうやらお風呂へ向かうようです
2013/01/19 記述修正 どうやらお風呂へ向かうようです → どうやらお風呂場へ向かうようです
2013/01/19 記述修正 一緒に入るんだなと理解しました → 一緒に入るんだと理解しました
2013/01/19 記述修正 『かな』には → 今の『かな』には
2013/01/19 記述修正 せかすだけでした → せかすだけです
2013/01/19 記述修正 否応なく見ました。 → 否応なくまじまじと見させられたんですけど、
2013/01/19 記述修正 脱げないじゃないか…… → 脱げないよ……
2013/01/19 記述修正 早く! → 早く早く!
2013/01/19 記述修正 を、連呼しつづけています → と、かなは連呼しつづけています
2013/01/19 記述修正 その広さに驚きました → まずその広さに驚きました
2013/01/19 記述修正 出てくるお湯の色が、随分白いなぁと思って見ていたんです → 何より不思議なのが出てくるお湯の色で、随分白く見えるんです
2013/01/19 記述追加 匂いもしないから、温泉っぽくもないし、何なんだろう……
2013/01/19 記述修正 それを見ていた、かなに → すると、かなから
2013/01/19 記述修正 との事なので → とのことなので
2013/01/19 記述修正 体を流す時に、シャワーを浴びると → シャワーを浴びてみると
2013/01/19 記述結合 手触りが違うと感じました。 → 手触りが違うと感じて、
2013/01/19 記述修正 あっという間にお湯は真っ白になって → あっという間にお湯は真っ白になり
2013/01/19 記述修正 とても気持ちが良いです…… → とても気持ちがいいです……
2013/01/19 記述修正 溺れるかと思いました → この時は本当に溺れるかと思いました
2013/01/19 記述修正 ちょっと、しゅんとなって → 少ししゅんとなって
2013/01/19 記述修正 と素直に謝ったのがちょっと可愛くて → と意外と素直に謝ったのがちょっと可愛くて
2013/01/19 記述修正 もう許した証に → 許した証に
2013/01/19 記述修正 お風呂に入っている間も → お風呂に入っている間
2013/01/19 記述結合 わたしにくっついていました。 → わたしにくっついていたはずだけど、
2013/01/19 記述修正 お風呂の中では → その記憶が曖昧なほど
2013/01/19 記述修正 11時になっていました → もう11時過ぎでした
2013/01/19 記述修正 今度はソファーに、2人とも普通に座り → 2人並んでソファーに座って
2013/01/19 記述修正 何となくテレビを眺めつつ、髪を拭いて乾かしてました。 → 何となくテレビを眺めつつ、
2013/01/19 記述修正 それをあげてました → それをあげていました
2013/01/19 記述修正 髪も乾いて、そろそろ12時になり → 髪も乾いたし
2013/01/19 記述修正 わたしは眠くなったので → わたしは眠くなってきたので
2013/01/19 記述修正 かなに、そろそろ寝ようと言うと → そろそろ寝ようとかなに言うと
2013/01/19 記述修正 ちょっと、嫌そうにしていました → ほっぺたを膨らませて、かなり不満げです
2013/01/19 記述追加 ほんとに小さい子みたいだなぁ……
2013/01/19 記述修正 ベッドでお話しようよと言って → ベッドでお話しようと
2013/01/19 記述修正 ベッドへと行きました → かなの部屋へと移動させるのに成功しました
2013/01/19 記述修正 うちの時と同じで → あの夜の時と同じで
2013/01/19 記述移動 でも、うちのせんべい布団とは大違いで、
2013/01/19 記述修正 でも、うちのせんべい布団とは大違いで → うちのせんべい布団とは大違いで
2013/01/19 記述移動 このベッドはふかふかで、素晴らしい寝心地でした。
2013/01/19 記述修正 3人くらい眠れそうな広さだと思ったけど → 2人でものびのびと眠れそうな広さだと思ったのに
2013/01/19 記述修正 予想通り、かなはわたしに抱きついてきて → かなはわたしに抱きついてきて
2013/01/19 記述修正 ベッドの大きさはほとんど関係なかったです → 残念ながら、ベッドの大きさはほとんど関係なかったです
2013/01/19 記述削除 かなは、ベッドに入ってからずっと、
2013/01/19 記述削除 わたしを逃がさないかの様に、両腕でわたしにしがみついて、
2013/01/19 記述削除 離れない様にしていました。
2013/01/19 記述修正 今日わたしが見たかなが → 今日わたしが見たのが
2013/01/19 記述修正 今みたいに装う事なんて → 今みたいに装うことなんて
2013/01/19 記述修正 その代わりに、わたしに → その無防備な
2013/01/19 記述修正 その本当のかなを → 本当のかなとしての自分を
2013/01/19 記述修正 かなの行動を考えた後に → かなの行動を考え始めた時から
2013/01/19 記述修正 ふと思い出していたのは、亡き父の事です → 思い出していたのは、亡き父のことです
2013/01/19 記述修正 特に褒められたりした記憶は無くて → 特に褒められたりした記憶はなくて
2013/01/19 記述修正 やってみたんです → やってみました
2013/01/19 記述修正 周りを見ると → 窓の方を見ると
2013/01/19 記述修正 外は良い天気で、窓から差す光で部屋が明るいので、雨戸とか → 外から差す光で部屋が明るいから
2013/01/19 記述修正 カーテンとか開けたのかなと → いつの間にカーテンを開けたのかなと
2013/01/19 記述修正 かなに、おはようと言うと → 目を覚ましたかなに、おはようと言うと
2013/01/19 記述分割 …おはよう、みなも、…おやすみ → ……みなも。……おやすみ
2013/01/19 記述修正 と言って、また寝てしまいました → と言ってからわたしに抱きついて、また眠ってしまいました
2013/01/19 記述修正 仕方なくそのまま部屋を見回しながら、ぼーっとしていました → 起きられないから、仕方なくそのままでいました
2013/01/19 記述結合 それにしても、この家は大きいです。 → それにしても、ベッドもそうだけど、この家自体も大きくて、
2013/01/19 記述修正 比較にならないくらいの大きさです → 比較にならないくらいの広さです
2013/01/19 記述分割 …みなも、おはよう → ……んー、……みなも、……おはよう
2013/01/19 記述修正 やっと布団から顔を出して → やっと布団から顔を出すと
2013/01/19 記述修正 独り言の様に、上を見たまま → 独り言のように、天井を見たまま
2013/01/19 記述修正 昨日の事は → 昨日のことは
2013/01/19 記述修正 しばらくゆっくりしてから、ベッドから出て → しばらくゆっくりしてから、朝食を食べに
2013/01/19 記述結合 朝食を食べる事にしました。 → キッチンへと向かう途中、
2013/01/19 記述修正 キッチンへ行く途中で、窓の事を聞いてみると → ちょっと気になった、窓のことを聞いてみると
2013/01/19 記述結合 雨戸が全自動で開閉するのだそうです。 → 雨戸が全自動で開閉するのだそうで、
2013/01/19 記述修正 この家に地下シェルターがあるって言われても → この家には地下シェルターもあるって言われても
2013/01/19 記述修正 時計を見ると → キッチンに着いて時計を見ると
2013/01/19 記述修正 かなにオーダーを聞くと → かなにオーダーを尋ねると
2013/01/19 記述修正 旅館の朝ごはんのようなの?と聞くと → 旅館の朝ごはんのようなの?と聞き返したら
2013/01/19 記述修正 わたしはご飯を炊いて → まずご飯を炊いて
2013/01/19 記述修正 キッチンから、おかずになりそうなものを探して → それから、おかずになりそうなものを探し出して
2013/01/19 記述移動 ちなみに、うちの場合は、
2013/01/19 記述修正 ちなみに、うちの場合は → うちの場合は
2013/01/19 記述移動 ご飯とお味噌汁と、この中のうちどれか一品だけが、
2013/01/19 記述修正 この中のうちどれか一品だけが → もう一品くらいが
2013/01/19 記述移動 朝食のメニューです。
2013/01/19 記述修正 朝食のメニューです → いつもの朝食のメニューなんです
2013/01/19 記述修正 まぁいいや、気に入らなければ何か追加して作ればいいし。 → あ、そうか、別に限定しなければいいんだ!
2013/01/19 記述修正 かなは、予想外と言わんばかりの顔で、テーブルを見てから → かなはテーブルを見ると、予想外と言わんばかりの顔で
2013/01/19 記述修正 かなは、生卵以外のおかずを、ちょうど半分ずつ食べました。 → かなは、生卵以外のおかずをちょうど半分ずつ食べたので、
2013/01/19 記述修正 わたしも同じ様に、生卵以外の残りを全部食べて → わたしもそれに合わせて、残りを全部食べて
2013/01/19 記述修正 朝食の後片付けが終わって → 10時を過ぎた頃、朝食の後片付けが終わって
2013/01/19 記述修正 無邪気にニコニコしていたかなは → 今まで笑顔だったかなは
2013/01/19 記述修正 と半分懇願する様に、軽く涙目になって答えました → と、少し涙目になって答えました
2013/01/19 記述修正 とられてしまいました。 → 思ったみたいです……
2013/01/19 記述修正 今日の予定も無いので → 今日の予定もないので
2013/01/19 記述修正 わたしは余計な事は言わずに → わたしは余計なことは言わずに
2013/01/19 記述修正 これから何をするのか尋ねて、話題を変えました → 今日はこれからどうするかを、かなに尋ねました
2013/01/19 記述修正 かなはそれを聞いて安心したようで → かなはそれを聞いて安心したらしく
2013/01/19 記述修正 あのお風呂は、是非とももう一度入ってきたかったんです…… → だって、あのお風呂、是非とももう一度入っておきたかったんです……
2013/01/19 記述修正 この家には → なんとこの家には
2013/01/19 記述修正 ジェットバスのマイクロ何とかのジャグジーで → マイクロ何とかのジャグジーで
2013/01/19 記述修正 直接そこに出れます! → 直接そこに出られます!
2013/01/19 記述修正 思いつきません。 → 浮かんできません……
2013/01/19 記述追加 あぁ、極楽、極楽……
2013/01/19 記述修正 そんな、すっかり呆けているわたしに → すっかり呆けているわたしに
2013/01/19 記述修正 そんな事は無いよ → そんなことはないよと
2013/01/19 記述修正 ジャグジーから出た後 → 1時を過ぎるとお腹も減ってきたので、ジャグジーを出て
2013/01/19 記述修正 バーベキューをやる事にしました → バーベキューです
2013/01/19 記述修正 今までバーベキューなんてした事無かったけど → 今までバーベキューなんてしたことなかったけど
2013/01/19 記述修正 みんなで外で焼いて食べるのは、楽しいんだなと思いました → 外で焼いて食べるのは、予想以上に楽しかったです
2013/01/19 記述修正 それと、やはり食材がかなり高級なので → それに、食材がかなり高級なので
2013/01/19 記述修正 美味しかったです。 → 美味しかったのも大きいかも……
2013/01/19 記述修正 お腹もいっぱいになって → すっかりお腹もいっぱいになって
2013/01/19 記述修正 まったりしていました → ひたすらまったりしていました
2013/01/19 記述修正 ここでは、特に話するでもなく → ここでは、特に話すでもなく
2013/01/19 記述修正 わたしの手を両手で握って → かなはわたしの手を両手で握って
2013/01/19 記述修正 すやすや眠っていました → すやすや眠っています
2013/01/19 記述修正 かなが何の説明もしないことを → 今のかな自身の行動について、何の説明もしないことを
2013/01/19 記述修正 その事は、全く話題に出さないようにしてました → そのことは、話題に出さないようにしていたんです
2013/01/19 記述修正 かなが自分から教えてくれるまで → かなが自分から教えてくれるまで、この後もずっと
2013/01/19 記述修正 と決めました。 → と決めました……
2013/01/19 記述結合 やがて陽も傾いて、夕方になりました。 → やがて陽も傾いて、夕方になり、
2013/01/19 記述修正 目を覚ましたかなに → ちょうど目を覚ましたかなに
2013/01/19 記述修正 食べられれば何でも良いたちで → 基本的に食べられれば何でもいいので
2013/01/19 記述結合 好きも嫌いもあまり無いんです。 → 好きも嫌いもあまりなくて、
2013/01/19 記述追加 お刺身って言うのは、手間があんまりかからないから、いいかなと思って言っただけです。
2013/01/19 記述修正 かなはそれを聞いて → かなはそれを聞くと
2013/01/19 記述修正 昨日は出さなかったんだけど、実はケーキがあるから → 別の冷蔵庫にケーキがあるから
2013/01/19 記述修正 ウニとか、イクラとか、大きなカニとか、大きなエビとか → ウニや、イクラや、大きなカニや、大きなエビや
2013/01/19 記述修正 また、果物も切ろうとした時に → その後、果物も切ろうとした時
2013/01/19 記述修正 デザートは用意せずに → 果物は用意せずに
2013/01/19 記述修正 やっぱり、2人とも無言になってしまいました → やっぱり、無言になってしまいますね
2013/01/19 記述修正 冷蔵庫の奥に入っていた → 隣の冷蔵庫の奥に入っていた
2013/01/19 記述修正 1ホールの、随分豪華な箱に入ったケーキを出しました → 随分豪華な箱に入った、1ホールのケーキを出しました
2013/01/19 記述移動 例の、チーズケーキ同好会から送られてきた物だそうで、
2013/01/19 記述分割 例の、チーズケーキ同好会から送られてきた物だそうで、 → これもチーズケーキ同好会から送られてきた物でした。
2013/01/19 記述修正 一口サイズのお菓子の → ひと口サイズのお菓子の
2013/01/19 記述結合 レアチーズケーキになっているケーキです。 → レアチーズケーキになっているケーキで、
2013/01/19 記述修正 あの豪華な包装紙からして、かなり高そうだなぁ、と思いました。 → これ、豪華な包装紙からして、かなり高そうです
2013/01/19 記述移動 これ、豪華な包装紙からして、かなり高そうです。
2013/01/19 記述修正 お風呂入っていくよと伝えました → もう1回お風呂に入っていくよと伝えました
2013/01/19 記述修正 わたし達は、お風呂に入り → この後わたし達はお風呂に入り
2013/01/19 記述修正 マイクロ何とかの虜になっていました → マイクロ何とかの虜になってしまいました
2013/01/19 記述修正 かなは → この時のかなは
2013/01/19 記述修正 ちょっと違う表情で見ていました → 今までとは、ちょっと違う表情で見ていたような気がしたけど、気の所為だったのかな……
2013/01/19 記述修正 気の所為だったのかな…… → 気のせいだったのかな……
2013/01/19 記述修正 お風呂を出て、昨日とは違い → お風呂を出た後は、昨日と違って借りたパジャマではなく
2013/01/19 記述修正 わたしは来た時の服を着て → ここに来た時の自分の服を着て
2013/01/19 記述修正 かなはわたしに、居間で待っててと言うと → かなはわたしに、「居間で待ってて」と言うと
2013/01/19 記述結合 バッグを持って待っていました。 → バッグを持って待っていると、
2013/01/19 記述修正 かなが居間に戻って来て → かなが戻って来て
2013/01/19 記述修正 と、かなは言いました → と、かな
2013/01/19 記述修正 かなはわたしをキッチンへと連れられて行くと → 今度はキッチンへと連れられて行くと
2013/01/19 記述追加 そう言うことなら、せっかくだし、遠慮なくもらっていきます!
2013/01/19 記述修正 その後に → 入れ終わってから
2013/01/19 記述修正 持ち上がらず → ひとりでは持ち上がらず
2013/01/19 記述修正 ちょっと恥ずかしかったです…… → これはちょっと、恥ずかしかったです……
2013/01/19 記述修正 玄関で → 玄関で待っている間
2013/01/19 記述修正 寂しそうに尋ねてきました → 寂しそうに尋ねてきたんです
2013/01/19 記述修正 小さく見えました。 → 普段よりもとても小さく見えて、
2013/01/19 記述修正 わたしには、何となくですが、この時のかなは → 何となくですが
2013/01/19 記述修正 同じ感情だったのでは、と → 同じ気持ちだったのではと
2013/01/19 記述修正 かなは、一言 → そしたら、かなは一言
2013/01/19 記述修正 どちらからとも無く → どちらからともなく
2013/01/19 記述結合 クーラーボックスは、運転手さんに運んでもらいました。 → 重たいクーラーボックスは、運転手さんに運んでもらって、
2013/01/19 記述移動 かなは家の門のところで、わたしを見送ってくれました。
2013/01/19 記述修正 かなに家の門のところで、わたしを見送ってくれました → かなに見送られながら、かなの家を後にしました
2013/01/19 記述削除 20分くらいで、わたしの家の前に着くと、
2013/01/19 記述削除 クーラーボックスを、また運転手さんに、
2013/01/19 記述削除 家まで運んでもらいました。
2013/01/19 記述修正 1泊2日のイベントは終わりました → 1泊2日のお泊りは終わりました
2013/01/19 記述修正 思うところもあったけど → 思うところも色々あったけど
2013/01/19 記述修正 これから、もうちょっと付き合って欲しい → もうちょっと付き合って欲しい
2013/01/19 記述修正 戻っていたんだと思います → 戻っていたのは間違いありません
2013/01/19 記述修正 きっと、かなからすると → これはきっと多分
2013/01/19 記述修正 小学校低学年から、高校一年になるまでの7年分 → 小学校低学年から
2013/01/19 記述修正 これからそれが → これからそれが、高校一年になるまでの7年分
2013/01/19 記述修正 どうなっていくか → 今後どうなっていくか
2013/01/19 記述修正 最後まで、かなが納得するところまで → かなが納得するまで
2013/01/19 記述修正 付き合っていこうと思います! → 付き合うつもりです!
2013/01/19 小題変更 あれからのかなちゃん → あれからのかな
2013/01/19 記述修正 色々な事があった → 色々なことがあった
2013/01/19 記述修正 普段の学校生活に戻りました → 月曜日になりました
2013/01/19 記述修正 学校でのかなちゃんは → 学校でのかなは
2013/01/19 記述修正 かなちゃんなりの考えがあって → かななりの考えがあって
2013/01/19 記述修正 帰って来ていた母が → ちょうど、久し振りに帰って来ていた母が
2013/01/19 記述修正 ふと思いついて → 思いついたので
2013/01/19 記述修正 かなちゃんからのメールで → それと、かなからのメールで
2013/01/19 記述修正 次のイベントは → 次は
2013/01/19 記述修正 来月は、もしかすると週末は → もしかすると来月の週末は全部
2013/01/19 記述修正 全部かなちゃんの家にお泊りかも知れないな…… → かなの家にお泊りかも知れないな……
2013/01/19 記述修正 試験の事もかなの事も → かなのことも試験も
9月26、27日 お泊り!
シルバーウィークも終わり、
あの日から、4日が経ちました。
学校が始まると、かなちゃんは今まで通りで、
特に変わりはない様に見えます。
わたしから、何かを言い出すのもあれなので、
メールにあったとおりに、26日を待つことにして数日が経ち、
今日が約束の日です。
バイトはちょっと早めに6時で上がって、
貸した服を返してもらえるから、
それを入れるバッグと、着替えを持って、
かなちゃんの家に向かいました。
・ ・ ・
かなちゃんの家には、7時に着きました。
家は前と変わらず、駐車場には車はなくて、
今日も多分、かなちゃんしかいないんだろうなと思いつつ、
呼び鈴を押しました。
そしたらすぐにドアホンから、かなちゃんの声で、
「開いてるから、上がって来て」
との返事があり、わたしは遠慮なく中へ入ると、
ちょうどかなちゃんが、玄関奥の廊下に出てきた所で、
わたしの姿を見て、こちらへと走ってきました。
今日のかなちゃんの格好は、
上は短い丈のパーカー、下はショートパンツの、
モコモコしてて、あったかそうなルームウェアで、
髪やメイクは何もしていない、完全なすっぴんです。
走って来たかなちゃんは、そのまま止まらずに、
「みなも!」
と叫んで、わたしに抱きつきました!
その勢いで、閉めた玄関のドアに、
頭をぶつけてしまいましたが、
それよりも、このかなちゃんのキャラを、
どう理解すればいいのかを考えるので、
わたしの頭は、いっぱいいっぱいです。
学校では普通だったのに、
かなちゃん、一体どうしたの!?
だけどかなちゃんは、そんなわたしにはお構いなしで、
腕を引っ張ってキッチンへと連れて来た途端に、
「みなも、ごはんを作って欲しい!」
と言い出しました。
ご、ごはん!?
って言われてもなぁ、そんなの聞いてなかったから、
材料何も買ってこなかったし……
わたしがそのことを伝えると、かなちゃんは、
うちの4倍以上ある大きな冷蔵庫を開けて、
中を見せました。
そこには、どこの料理番組かと思うような、
色々な食材が入っていて、
「材料なら、用意してあるから大丈夫。
好きなだけ使っていいからさ、
晩ごはんを作って欲しいんだよ、
あたしも手伝うから、ね?」
と、かなちゃんに、手を合わせてお願いされました。
ここでわたしは、ここまでのかなちゃんの態度と、
シルバーウィークの時の、最後のかなちゃんの行動を、
合わせて考えてみたんです。
何となく、幼児化しているような……?
多分かなちゃんは、あの日の夜から、
かつて家政婦さんがいた頃の年に戻っていて、
前の時の続きが、この家に入った時から始まったのかな、と。
そして、わたしは家政婦さんの代わりなのでは、
と理解しました。
あの夜に、かなちゃんに対して約束した、
わたしの言葉に二言はないですから、
そういうシチュエーションと言うことであれば、
わたしもそれに応じることにします。
ここでわたしは、自分も思考を切り替える意味で、
この家でのかなちゃんの呼び方を、『かな』に変えました。
わたしはかなに、いいよと返事してから、
何が食べたいかを尋ねると、とても無邪気な笑顔で、
「ハンバーグとカレーライスがいい!」
とのこと。
……そのオーダー、太りそうだけど大丈夫だろうかと、
気になりましたが、今のかなに、
それを言っても意味がないなと思い直して、
早速、調理に入りました。
料理はわたしの得意、と言うか、
普段からしているので特に問題なく、
かなの手伝いも、性格こそ幼児化してますが、
そういう腕は変わらないよね、と思っていたら、
どうやらかなは、料理出来ないみたいで、
わたしから見ると、手伝う様子はまるで小さい子のようで、
危なっかしくて、目が離せません。
もしかすると、ここも含めてのかなの演技だったのかも。
とにかく、ちょっと時間はかかっちゃったけど、
注文の品の、ハンバーグとカレーライスが出来ました。
いろんなカレールーや、市販のソースもありましたが、
もちろんカレーは甘口だし、ハンバーグソースは、
ソースとケチャップを混ぜただけです。
作った料理を、テーブルへと運び、
2人で向かい合ってではなく、並んで席に着いて、
夕飯を食べました。
やはり食材の違いか、いつも家で作って食べるのとは、
味が違っていて、とても美味しいです。
でもそれだけじゃなくて、
美味しそうに食べている、かなの姿を見て、
やっぱり、誰かと一緒にご飯を食べるのが、
一番の理由だなぁと、しみじみ感じました。
かなも、夕飯には満足してくれた様で、
残さず食べてくれました。
食器を洗って、後片付けを終わらせた頃、
かなが今度は、デザートが食べたいと言うので、
冷蔵庫にあった、高そうなフルーツを、
適当に片っ端から、皮をむいて一口サイズに切って、
大きなお皿に、山盛りにして出しました。
その後、飲み物を持っていくと、
居間のソファーで横になって、こっちを見ていたかなが、
手招きして、来て欲しいと意思表示しているので、
わたしが、寝ているかなを避けて頭の隣に座ると、
かなは、わたしの膝の上に頭を乗せてきて、
「リンゴ」
と言って、口を開けています。
あぁ、これを食べさせて欲しいのかぁ、
ほんとに甘えん坊だなぁ、
とか思いつつ、切った果物の中からリンゴをフォークに刺して、
かなに食べさせてあげます。
食べ終わるとすぐに、
「マンゴー」
と次を要求してきたので、ちょっとイジワルして、
本当はあるけどそれは切ってないと答えたら、
「ウソ、ちゃんと見てたもん」
と見抜かれました。
どうやら、何を切ったのかを、
しっかりチェックしていた様です。
でも、このソファーの位置からは、
台所の中は見えないはずなんだけどなぁ。
もしかして、高そうな果物は、
出してくると、心を読まれただけ?
ま、なんにせよ、それもかなの口に放り込みました。
「パイナップル」
「キウイ」
「メロン」
「バナナ」
「なし」
この後も、しばらくかなは果物の名前を次々と言っては、
口を開けていて、その仕草はツバメの雛そっくりです。
これが何羽もいるんだから、
親ツバメって、すごく大変なんだなぁ……
・ ・ ・
わたしも適当に果物をつまみながら、ふと時計を見ると、
もう10時になっていました。
かなも時計を見ると、起き上がって、
「みなも、お風呂入ろう!」
と、わたしの手を引っ張っていくので、
どうやらお風呂場へ向かうようです。
途中で、わたしのバッグを拾い、
そのまま洗面所まで連行されたので、
言うまでもなく、一緒に入るんだと理解しました。
プールとかの着替えで、見られているとはいえ、
同じ女同士だけど、2人だけの状態で、
裸を見られるのには抵抗があったんですが、
今の『かな』には、そんなわたしの気持ちは関係なく、
さっさと全部脱ぐと、わたしを見て、
「早くしなよ!」
と、ふくれっ面で、せかすだけです。
ここでかなの裸を、
否応なくまじまじと見させられたんですけど、
やっぱり、予想通りのスタイルで、
そんなのを見せつけられたら、
余計自分が惨めで、脱げないよ……
と、へこむわたしに、全くかまわず横でずっと、
「早く早く!」
と、かなは連呼しつづけています。
もう、いいや! とわたしも開き直り、
隠すべきところは、それとなく隠しつつ、
さっさと服を脱いで、かなに引っ張られながら、
お風呂へと入りました。
前に来た時は、洗面所もここも見なかったので、
まずその広さに驚きました。
バスタブも大きくて、ジェットバス付きです!
シャワーもなんか変わった形をしていて、
好きな高さで、止められるようになっていたり、
何より不思議なのが出てくるお湯の色で、
随分白く見えるんです。
匂いもしないから、温泉っぽくもないし、
何なんだろう……
すると、かなから、
「これ、マイクロバブルなんだよ」
と言われましたが、それは一体何でしょう?
っていう顔していたら、
「ま、普通のお湯と思ってていいから」
とのことなので、あまり気にしないでおきました。
体と髪を洗った後、シャワーを浴びてみると、
お湯が何だか、柔らかいと言うか、
なんかちょっと、手触りが違うと感じて、
これが、マイクロ何とかの効果かぁ、
なんかいいなぁ、と思いました。
そして、バスタブに入ると、
早速かなはスイッチを入れて、
あっという間にお湯は真っ白になり、
あちこちから水流が。
ジェットバスは、とても気持ちがいいです……
わたしが思わずまどろんでいると、
その隙をついて、かなが横から抱きついて来て、
その勢いでわたしは水没してしまい、
この時は本当に溺れるかと思いました。
顔を上げて、かなっ!と言って叱ると、
少ししゅんとなって、
「ごめんなさい」
と意外と素直に謝ったのが、ちょっと可愛くて、
許した証に、頭を撫でておきました。
お風呂に入っている間、かなはずっと、
わたしにくっついていたはずだけど、
その記憶が曖昧なほど、わたしの意識は半分くらい、
どこか遠くへ行ってしまっていて、
何度かかなに呼ばれて、現実へと戻されました。
このお風呂は、とっても気持ちが良かったです……
わたしは長風呂なので、1時間以上普通に入っていられますが、
かながそろそろ出よう、と言うので、
ちょっと名残惜しいけど、お風呂を出ました。
・ ・ ・
お風呂から上がって、わたしもかなもパジャマを着て、
居間に戻ると、もう11時過ぎでした。
2人並んでソファーに座って、
さっき切った、フルーツの残りを食べながら、
何となくテレビを眺めつつ、
かなが、わたしの髪をバスタオルで拭いていて、
ときどき果物の名前を言うので、
わたしが、それをあげていました。
髪も乾いたし、わたしは眠くなってきたので、
そろそろ寝ようとかなに言うと、
ほっぺたを膨らませて、かなり不満げです。
ほんとに小さい子みたいだなぁ……
そこで、わたしは言い方を変えて、
ベッドでお話しようとかなをなだめて、
かなの部屋へと移動させるのに成功しました。
もちろん寝る場所は、かなの部屋にある、
あの大きな正方形のベッドです。
うちのせんべい布団とは大違いで、
このベッドはふかふかで、素晴らしい寝心地でした。
これなら、2人でものびのびと眠れそうな広さだと思ったのに、
かなはわたしに抱きついてきて、あの夜の時と同じで、
わたしの心臓の音を聞くように、くっつかれてしまったので、
残念ながら、ベッドの大きさはほとんど関係なかったです。
わたしは、かなの頭と背中を撫でてやりながら、
今日この家での出来事を、思い返していました。
きっと、今日わたしが見たのが、昔家政婦さんがいて、
今みたいに装うことなんて、知らなかった頃のかなで、
それをわたしに見せてくれたんだろう、と思いました。
その無防備な、本当のかなとしての自分を、
受け止めて欲しかったのかなぁ、と。
家に上がってから、かなの行動を考え始めた時から、
思い出していたのは、亡き父のことです。
父はわたしに、何をしてくれていたっけと、
思い返してみると、特に褒められたりした記憶はなくて、
いつも父は、わたしが抱きついたり、
しがみついたりするのを受け止めてくれて、
何かにつけて、頭を撫でてくれました。
どんな言葉よりも、受け止めてくれるスキンシップが、
わたしには一番嬉しかったんです。
だから、今のかなにも、それをしてあげるのが、
良いんじゃないかと思って、やってみました。
わたしとしては、精一杯やったつもりだけど、
どうだったのかなぁ……
幼いかなが、納得するだけの愛情と言うと、
なんか恥ずかしいし、おこがましいけど、
かけてあげられたのかなぁ、と考えていたら、
いつの間にか、眠ってしまいました。
・ ・ ・
翌朝、わたしが目を覚ますと、
かなは、わたしにしがみついてはいなかったけど、
布団の中でくっついて、まだ眠っていました。
とても、幸せそうに眠っているので、
そのまま動かずに窓の方を見ると、
外から差す光で部屋が明るいから、
いつの間にカーテンを開けたのかなと、疑問に思っていたら、
かなが目を覚まして、もぞもぞ動きました。
目を覚ましたかなに、おはようと言うと、
「……みなも。
……おやすみ」
と言ってからわたしに抱きついて、
また眠ってしまいました。
わたしは目覚めが良くて、一度目が覚めると、
もう眠れないけど、かなにくっつかれて身動きも出来ず、
起きられないから、仕方なくそのままでいました。
それにしても、ベッドもそうだけど、この家自体も大きくて、
うちとは、比較にならないくらいの広さです。
こんなに広い家に、いつも1人きりでいたら、
どれだけお金があっても、やっぱり、
どこか変になってしまうんじゃないだろうか。
その結果が、かなの場合は、
人集めに繋がったんじゃないかなぁと、
今までの経緯を思い起こして、考えていると、
かなは、また目を覚ましました。
「……んー、
……みなも、
……おはよう」
今度は、起きる気があるようですが、
低血圧なのか、朝は弱いようで、
なかなか布団の中から出てきません。
眠気と戦っていたかなは、
5分くらいかかって、やっと布団から顔を出すと、
わたしに並んで、枕の上に頭を乗せました。
かなは、独り言のように、天井を見たまま、
「昨日のことは、夢じゃなかったんだ」
とつぶやきました。
わたしは、かなの頭に手を乗せて、
何も言わずに撫でてあげました。
しばらくゆっくりしてから、
朝食を食べに、キッチンへと向かう途中、
ちょっと気になった、、窓のことを聞いてみると、
この家は、雨戸が全自動で開閉するのだそうで、
そんな仕組みがあるのを、
生まれて初めて、わたしは知りました。
もうここまで来ると、
この家には地下シェルターもあるって言われても、
多分、信じられます。
・ ・ ・
キッチンに着いて時計を見ると、時間は9時前で、
意外に早いなと思いました。
さて、朝ごはんです。
かなにオーダーを尋ねると、
「和食が食べたいな」
との仰せなので、旅館の朝ごはんのようなの?と聞き返したら、
「みなもの家の朝ごはんがいい」
と言われて、わたしは自分の家の朝食を考えました。
うちの場合は、ご飯とお味噌汁ともう一品くらいが、
いつもの朝食のメニューなんです。
なんか貧相だけど、大丈夫かなぁ……
あ、そうか、別に限定しなければいいんだ!
まずご飯を炊いて、
お味噌汁と、目玉焼きと、ほうれん草のお浸しを作って、
それから、おかずになりそうなものを探し出して、
お漬物と、味付け海苔と、生卵と、納豆と、
キムチを用意しました。
これだけ出せば、好き嫌いがあっても、食べられるでしょう。
かなはテーブルを見ると、予想外と言わんばかりの顔で、
「いつもこんなに食べてるの?」
と尋ねてきたので、
おかずになりそうなものを全部出したんだよと伝えて、
好きなおかずだけ食べてくれればいいよと、答えました。
かなが手をつけないおかずを、わたしが食べれば、
ちょうどいい量のはずです。
かなは、生卵以外のおかずをちょうど半分ずつ食べたので、
わたしもそれに合わせて、残りを全部食べて、
卵は冷蔵庫に戻しました。
・ ・ ・
10時を過ぎた頃、朝食の後片付けが終わって、
居間でソファーに寝転がっているかなに、
今日の予定を尋ねました。
今まで笑顔だったかなは、この質問を聞いて、
ちょっと寂しげな顔になり、
「出来れば、今日の夜までいて欲しい。
家にはちゃんと送るから。
それとも、なんか用事とかあるの?」
と、少し涙目になって答えました。
わたしは、かなの方に、
何か予定があるんじゃないかと思って聞いたのに、
質問の意味を、わたしがいつ帰っていいかを、
確認したいのだと、思ったみたいです……
そんなつもりで聞いたんじゃないんだけど、
元々、今日の予定もないので、
わたしは余計なことは言わずに、
ただ、分かった、いいよ、とだけ答えて、
今日はこれからどうするかを、かなに尋ねました。
かなはそれを聞いて安心したらしく、元の調子に戻って、
「みなもは何かしたい事ある?」
と聞かれて、わたしはつい、即座に、
「お風呂入らない?」
と、口走ってしまいました。
だって、あのお風呂、
是非とももう一度入っておきたかったんです……
「そんなにみなも、あのジャグジー気に入ったの?」
かなは、少し意外そうにしていましたが、
何か思いついたようで、ニヤニヤしながら、
わたしを連れて、3階へと上がりました。
かなが案内した先は、別のお風呂でした!
なんとこの家には、お風呂が各階にあるそうです!
1階のは、ゲスト用の普通のサイズのお風呂で、
2階が昨日入った、マイクロ何とかのジャグジーで、
3階は、2階のよりは狭いけど、
2人で入ってもちょうど良いくらいの大きさで、
こっちもジェットバスで、天井がガラス張りでした!
更に3階は、家の真ん中が、
部屋に囲まれた、ウッドデッキになっていて、
お風呂から、直接そこに出られます!
更に更に、ウッドデッキの真ん中には、
何と、大きな木が生えてました!
このウッドデッキから、屋上の4階に繋がる階段もあって、
もう、すごいの一言しか、浮かんできません……
「今日は天気がいいから、こっちのジャグジーに入って、
そこでお昼食べようよ」
かなの申し出に、わたしは即座に頷きました。
こっちのジャグジーも、昨日のと同じマイクロ何とかの、
白いお湯で、とても良い感じです。
空を見上げると青空が見えて、とっても快適なお風呂です。
あぁ、極楽、極楽……
すっかり呆けているわたしに、
かなは満足そうな笑顔で、隣でこっちを見ながら、
「お風呂で誘っていたら、
みなもも、なびかせる事が出来たのになぁ」
と、この時だけは普段のいたずらっぽい目つきで、
耳元で囁いていました。
わたしはかなに、そんなことはないよと、
言っておきましたけど、
内心、確かにこの誘惑があったら、危なかったかも……
・ ・ ・
1時を過ぎるとお腹も減ってきたので、
ジャグジーを出て、お昼の準備に入りました。
お昼は、ウッドデッキに設置してある、
ガス式のバーベキューコンロでバーベキューです。
2階の冷蔵庫から、肉や野菜を適当なサイズに切ってから、
ウッドデッキへと運んで、適当に焼いて、
好きなように食べました。
今までバーベキューなんてしたことなかったけど、
やっぱり、家の中で調理するのとは違って、
外で焼いて食べるのは、予想以上に楽しかったです。
それに、食材がかなり高級なので、
下手な味付けをしなくても、美味しかったのも大きいかも……
すっかりお腹もいっぱいになって、
使ったバーベキューコンロを見ながら、
これも洗わないとなぁ、と考えているとかなが、
「みなも、これは洗わなくていいよ。
家事代行の人にやってもらうから」
とのことなので、適当に片付けておきました。
その後は、ウッドデッキに置いてある、
デッキチェアに寝そべって、ひたすらまったりしていました。
今日はきれいな絹雲が点々と漂う晴天で、
日差しがあったかくて、風はちょっと涼しくて、
絶好の昼寝日和です。
四方を壁に塞がれているせいか、
雲は、かなりの速さで流れていたけど、
強い風が吹き込むこともなくて、
ここは快適でした。
かなはここでも離れたくないのか、
並んでいたデッキチェアを、隣にくっつけて並べて、
わたしの手に、手を重ねてきたので、
わたしは、かなの手を握っていてあげました。
ここでは、特に話すでもなく、
半分うたた寝しながら、過ごしました。
わたしは時々、かなの方を向いてその様子を確認すると、
かなはわたしの手を両手で握って、
こちらに体を向けて、すやすや眠っています。
わたしはこの時に、昨日から一度も、
今のかな自身の行動について、何の説明もしないことを、
考えていました。
あえて説明しようとしていないのだから、
わたしからは、かなに尋ねないでおこうと思い、
そのことは、話題に出さないようにしていたんです。
きっと、話さないのにも何かの理由があるんだろうから、
かなが自分から教えてくれるまで、この後もずっと、
わたしからは聞かずにいようと、決めました……
・ ・ ・
やがて陽も傾いて、夕方になり、
ちょうど目を覚ましたかなに、そろそろ部屋に戻ろうと伝えて、
2階の居間へと戻ってきました。
わたしは、約束の時間が近づいていることには触れずに、
晩ごはんはどうしようかと、尋ねました。
すると、かなは、
「みなもの好きな料理って何?」
と逆に聞かれて、わたしはちょっと考えて、
料理じゃないけど、お刺身かなぁ、と答えました。
わたしは、基本的に食べられれば何でもいいので、
普通の食事には、好きも嫌いもあまりなくて、
お刺身って言うのは、手間があんまりかからないから、
いいかなと思って言っただけです。
かなはそれを聞くと、
「じゃあお刺身にしようよ」
と言って、晩ごはんが決まりました。
冷蔵庫にあった食材から、魚類のパックを開けまくって、
大きなお皿に、大根のつまを敷いた上に、
切った切り身を並べていき、居酒屋さんの、
刺身盛り合わせみたいに、してみました。
ウニや、イクラや、大きなカニや、大きなエビや、
高そうなのもみんな、構わず載せました。
それと、ごはんを炊いて、
適当に野菜を使って、海草のサラダも作り、
アサリの味噌汁も作りました。
その後、果物も切ろうとした時、
「別の冷蔵庫にケーキがあるから、
今日はデザートそれ食べようよ」
と言うことなので、果物は用意せずに、
作ったものをテーブルへ並べて、2人で食べました。
カニは食べてる間、殻から身を出すのに夢中になって、
やっぱり、無言になってしまいますね。
晩ごはんも食べ終えて、わたしが食器を洗おうとすると、
「それはサービスの人に任せればいいから、
それより早く、ケーキ食べよう」
と、わたしを引っ張るので、使った食器は流しに出しておいて、
隣の冷蔵庫の奥に入っていた、
随分豪華な箱に入った、1ホールのケーキを出しました。
これ、豪華な包装紙からして、かなり高そうです。
かなの話では、そのケーキは以前に学校でわたしにくれた、
ひと口サイズのお菓子の、元になったケーキだそうで、
これもチーズケーキ同好会から送られてきた物でした。
外見はベイクドチーズケーキで、切ってみると中身は、
レアチーズケーキになっているケーキで、
まさに、外はサクサク、中はとろけるチーズケーキです。
貰ったお菓子も、結構美味しかったけど、
こっちは、もっと美味しかったです。
・ ・ ・
ケーキを食べながら、ちらりと時計を見ると、
ちょうど8時でした。
もうちょっとだけ、様子をみてみるかな、と思っていると、
かなの方から、
「そろそろ、約束の時間だね。
帰りはタクシーで送るよ。
だから、そんなに急がなくても大丈夫だけど、
もう、帰る?」
と、ちょっと寂しそうな顔で、わたしに告げました。
わたしは、ケーキを最後のひとかけらを食べてから、
かなの為が半分、残りは自分の欲が半分の気持ちで、
かなに、もう1回お風呂に入っていくよと伝えました。
この後わたし達はお風呂に入り、またしてもわたしは、
ジェットバスと、マイクロ何とかの虜になってしまいました。
この時のかなは、そんなわたしを、
今までとは、ちょっと違う表情で見ていたような気がしたけど、
気のせいだったのかな……
・ ・ ・
お風呂を出た後は、昨日と違って借りたパジャマではなく、
ここに来た時の自分の服を着て、居間に戻ってくると、
9時を回ったところでした。
かなはわたしに、
「居間で待ってて」
と言うと別の部屋へと向かい、わたしは言われた通りに、
居間でバッグを持って待っていると、
しばらくして、かなが戻って来て、
まず、貸していた服を返してもらいました。
ただの地味な部屋着なのに、
クリーニング屋さんの袋に入っていたのには、
ちょっと驚きました。
その次に、今度はキッチンへと連れられて行くと、
そこにはかなが用意したらしい、大きなクーラーボックスが、
テーブルの上に置いてありました。
「借りた服のお礼って訳じゃないけど、
冷蔵庫の中のもの、好きなの持って行って欲しいんだ。
うちじゃ、誰も料理する人もいなくて、
捨てるだけになっちゃうから」
と、かな。
そう言うことなら、せっかくだし、
遠慮なくもらっていきます!
わたしは、用意してもらったクーラーボックスに、
高くて賞味期限が早そうで、
そのままでは、食べられない食材を中心に、
クーラーボックスに入りきる程度、ありがたく頂きつつ、
残っている食べ物も、食べられそうなものは、
出来るだけ食べるんだよと、かなに言うと、
「うん」
と、素直に頷きました。
入れ終わってから、クーラーボックスを運ぼうとしたら、
入れ過ぎで、かなりの重さになってしまい、
ひとりでは持ち上がらず、かなにも手伝ってもらって、
2人で持って玄関まで運びました。
これはちょっと、恥ずかしかったです……
わたしが自分のバッグを玄関へと運んでいる間に、
かながタクシーを呼んでくれて、
後は、タクシーの到着待ちになりました。
玄関で待っている間、かなはわたしに
「みなも、昨日からずっとあたしに付き合ってくれて、
ほんとに、ほんとにありがとね。
みなもの、あの時の言葉は、
嘘じゃなかったって、良く分かったよ。
また、お願いになっちゃうんだけど、
もうちょっとだけ、付き合ってもらいたいんだ。
もう、ダメ、かな?」
と、とても自信なさげで、寂しそうに尋ねてきたんです。
この時のかなは、本当に幼い子のように、
普段よりもとても小さく見えて、
わたしは、何となくですが、
家政婦の佐藤さんが、もう来なくなると知った時と、
同じ気持ちだったのではと、何となく思いました。
そんなかなをわたしは、おいでと声をかけて、
そばに来たかなを、強く抱きしめてあげて、
いいよと伝えました。
そしたら、かなは一言、
「ありがと」
とだけ答えて、わたしの力に負けないくらい、
強い力で、わたしに抱きついてきました。
これで、幼い頃のかなの悲しい記憶を、
塗り替えてあげられたかな、と思い、
かなの負った心の傷が癒されることを、
わたしは心から願いました。
しばらくしてから、わたし達はお互いの腕を解いて、
離れると照れてしまって、どちらからともなく、
2人して笑ってしまいました。
そうしていたら、タクシーが到着して、
わたし達は、家の前のタクシーへと向かい、
わたしはタクシーに乗り込んで、
重たいクーラーボックスは、運転手さんに運んでもらった後、
かなに見送られながら、かなの家を後にしました。
・ ・ ・
こうして、長かったような、あっという間だったような、
ある意味、夢のような豪華な暮らしだった、
かなの家での、1泊2日のお泊りは終わりました。
後から思えば、もっと上手くやれたんじゃないかと、
思うところも色々あったけど、かなの最後の言葉で、
かなの期待に応えられたんじゃないかな、と思えて、
改めて本当に良かったと思いました。
もうちょっと付き合って欲しい、と言った、
かなの言葉を考えてみると、この2日間のかなは、
家政婦さんがいなくなった頃のかなに、
戻っていたのは間違いありません。
これはきっと多分、小学校低学年から、
今までもらえなかった、愛情を取り返す為の、
言ってみれば、『リハビリ』の始まりで、
これからそれが、、高校一年になるまでの7年分、
進んでいくのではないかと思います。
後何日必要なのか、分からないし、
今後どうなっていくか、想像も出来ませんが、
わたしは、かなの考えたそのプランに、
かなが納得するまで、付き合うつもりです!
9月30日 あれからのかな
色々なことがあった、週末も終わって、
月曜日になりました。
学校でのかなは、まだ前と変わらない様子だけど、
でもきっと、かななりの考えがあって、
これから、だんだんと変わっていくのだと思います。
貰った食材は、うちの冷蔵庫に入りきれなくて、
あの日から、とても豪華な夕食になって、
ちょうど、久し振りに帰って来ていた母が、
何かのお祝いだっけ?と、驚いていました。
この中のものなら、ヒョウちゃんも食べるかもと、
思いついたので、今度試してみようと思っています。
それと、かなからのメールで、
次は今週末にお願いされました。
もしかすると、来月の週末は全部、
かなの家にお泊りかも知れないな……
それ以外にも、10月中旬には中間試験もあって、
なかなか、忙しい月になりそうだけど、かなのことも試験も、
上手くいくようにがんばっていきたいと思います!