1 世界創成神話
此はいと古き、古の物語
かくて未だ知れぬ原始の話
古の世
天下はいみじく淀み、闇に覆われたりし中
幽々たる灯火と暗き歪みばかりありき
されど、いつしか灯火と歪みが出合い
天下に煌煌と燃ゆる火と、燦燦と輝く光もたらされき
火の中よりは原始の熱うちいでき
熱は形なく意思なくたゆたへり
光の中よりは原始の色うちいでき
数多を抱ふる揺籠 朽つることなき一対の双大樹
火より生まれし幾つかの熱は色に惹かれ
各々が揺籠や双大樹を囲ひき
されど「揺籠」を囲えどそこには何もなく
際なくして熱は力を失い眠りにつきき
朽ぬ双大樹に惹かれし幾つかの熱は、それぞれが大樹に実るその実を食しき
生命の実・智恵の実なり
生命の実を食せし熱は人の形を成しし姿に
智恵の実を食せし熱は龍の形を成しし姿になりき
実より生まれし種子 それはやがて数多を照らす太陽となり
ふとした拍子 ある熱が種を揺籠に投げ入れた
みるみるうちに揺籠に生命が芽吹き天下構築されき
それを見し熱は我も我もと
各々の揺籠に種を投げ入れき
それより我が神は身を削り
天に地に海にあらゆる生命創り
果てにそれらを平定せよと我ら人を
熱に似せて創りたもうた
著者不明 成立年不明
世界創成神話物語
初めまして神錆京香です。
この度は私の初投稿作品である『VaX』をお読みいただき誠にありがとうございます。
まず初めにこの物語のコンセプトは「魔法のある世界の戦争」です。
皆様は考えませんでしたか?もし、剣と魔法のなろう系の世界で戦争が起こったらどうなるんだろう?と。戦術は作戦はどのように変化するのだろうか?と。
拙い知識ではあり、皆様をご不快にさせるかもしれません。その時はびしっと言ってください。
なろう歴は読者歴しかありませんし、最近では小説を読むこともめっきり減ってしまい、キレイな小説の書き方も知らない状態であります。温かい目で見てくださると幸いです。