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 人の通りが見えるようになったところでハッとなり、フェニクスに地面へと降ろして貰う。かなり長時間抱かれていたはずだが、疲れた様子も見せず次の目的地へエスコートするあたり、フェニクスは相当鍛えてるのかなとまだ見ぬ腹部へと思いをはせてしまった。なんだかんだ露出が少ないフェニクスの服により、その筋肉量を目で知ることは出来ない。だが、けして軽くはない私を楽に持ち上げられるので、きっと六つに割れてるのだろうなと安易な想像をしてしまう。

「…ここだ。」

 妄想を繰り広げていたら、あっという間に目的地へと到着した。様々な仕事を斡旋してくれるところと聞いていたので、ついつい日本の職業斡旋所が頭に浮かんでいた。だからこそ武骨な建物か、小綺麗なオフィスか、はたまた異世界のそういう場所らしくギルドとか、場末の酒場なパターンもあるなと想像していたが、ついた場所は豪華なお屋敷だった。

「…えっ?」

 先頭をフェニクス、続いて内心大混乱の私、最後に焔の順番で歩き、蔦のような精緻な模様の門を勝手に開けて敷地内へ入っていく。若干気後れしている私をよそに、フェニクスはよく手入れされた草木を横目にスタスタと歩いていく。彼に遅れまいと一生懸命足を動かしながら暫く石畳を歩き、身長の何倍もある豪華な正面扉の前でやっと足を止めた。元の世界と同じく、コンコンコンと三回扉をノックすれば、扉が内側から開く。

「いらっしゃいませ。ご用件をお聞かせください。」

 詰められた襟に、手首までをピッタリと覆う袖、裾は足首を隠す程度に長く、装飾が極端に少ない黒地のワンピースに身を包んだ女性が、ピシリと背を伸ばし、そこに立っていた。額に紋があるものの、ホテルで見かけている雑用をこなすメイドとは異なり、使用人ながらもどこか気品が漂う。

「仕事を受けに来た。」

 約束通り、ここでもフェニクスが代わりに受け答えをしてくれる。そのフェニクスの発言を聞きながら私と二人を順番に視界に捉えた女性は、一礼したのち扉の内側へと招き入れる。

「かしこまりました。では、こちらへ。」

 扉の内側は白い柱がいくつも立ち並び、地球にいた際に社会の資料集で見た外国の神殿を彷彿とさせた。開放感のある場所で、見上げた先にある天井は、絶対に手を伸ばしても届かないほど遠くにあった。柱の間を使役されているであろう鳥が、何かを咥えてせっせと飛び回っている。

「主、行くぞ。」

 腕を引かれるようにして一歩を踏み出す。部屋の中には様々な格好をした人間と、案内をしてくれている女性と同じ格好をした人が話をしたり、歩いていたりした。フェニクスが狙った通り、人がそこまでいない時間らしく、直立不動で待機している使用人もいた。部屋の奥にある階段を上がり、向かって右手にある通路へと入っていく。そこからは両脇に無数の扉が並び、手前から順番に番号が割り振ってあるようだった。誰かの趣味か、こちらへの思いやりなのか、所々に絵画が掛けてあったりや花が生けられていたりと、ちょっとした置物もあったので、会社のオフィスのような堅苦しい空気を感じることはなかった。

「こちらのお部屋でお待ちください。」

 彼女に案内されたのは、通路に入って比較的すぐの場所にある一室。異世界トリップをネタにした小説を参考にした知識で、カウンターでちょっとした用事を貰って小遣い稼ぎなんて軽いレベルを考えていたのだが、こんな部屋に通されてしまい正直動揺が止まらない。

 こじんまりとした部屋の中には膝丈のローテーブルが一つ。それを真ん中にして向い合わせに置かれた茶色のソファが二つ。フェニクスと焔は従者らしく座ることを固辞してソファの後ろに立ったので、私は二人が立つ前にあるソファに腰を下ろした。

 間も無くして先程の女性と、同じデザインの服であるものの胸に高価そうなバッジをつけた上官らしき男性が部屋へと入ってくる。それを見て、日本に居た頃の感覚で椅子から腰をあげてしまったが、この行動は果たしてよかったのだろうか。だが腰をあげてしまったものはしょうがない。余裕の表情を保つことを心がけつつ、男性の顔を見る。

 中年を少し過ぎたくらいの、優しそうなおじ様、ロマンスグレーとでも言うべきだろうか。白髪混じりの髪を綺麗に撫で付け、まさにできる上官という風貌である。その額には印がないので、どうやら純人間である可能性が高い。

 男性に座るようすすめられたので、再度椅子に腰かける。女性は彼が使役しているのか、彼の後ろで従者のように立っていた。

「ようこそおいでくださいました。こちらのご利用は初めてですか?」

 優しく話しかけてくるロマンスグレーにポッとしてしまったのを隠すように後ろを振り返り、フェニクスに視線を送る。すると心得ているとばかりに微笑まれ、彼が代わりに受け答えをしてくれる。

「…主は今、喉を痛めておられます。ですので、代わりに私が答えさせていただきます。主は初めての利用で間違いございません。」

 完全に外用の口調で話すフェニクスをどこか面白いなと思いつつ男性を見れば、痛ましい限りですと顔面から主張できるほど、難しい顔をしていた。

「それはお気の毒に…。では、何か書くものをご用意いたしましょうか?」

 男性の提案は、筆記で会話をしようということだろう。確かに私が自信のある性格で全て自分で決めなければ気がすまない人間だったらお願いしたかもしれないが、そんな気持ちは今のところ皆無なのでただ首を横に振る。

「主の意図は私が全て汲み取れますので、お気になさらず。お心遣い感謝致します。」

 私の動作に合わせて、フェニクスがうまく話をしてくれる。だから私は堂々と微笑み、問題ありませんと顔が語るように表情を作った。

「左様でございますか。…なるほど、貴女様は良い従者をお持ちですな。」

 男性はニコニコと笑いつつ、後ろの女性から書類を渡してもらうと、こちら向きになるよう机の上に置いた。その書面に目を落とすと、慣れ親しんだ日本語が並んでいる。

「共通文字は読めますか?」

 男性の背後に控える女性が、ファイルから数パターンの文字らしきものが並んでいる用紙を用意しているのを視界にとらえてしまったので、この書類は読める、別の文字が書かれているであろう書類は出さなくて大丈夫だ、と伝えるために何度も縦に首を振る。女性が出そうとしていた紙をファイルの中へ戻すのを見てほっとしつつ、書類の内容に集中する。

 書類の題名はご案内。つまり、この機関のサービス内容について説明されていた。その内容を簡単に言うと、まずこの機関は大きく分けて二つの部門がある。一つ目は仕事の受注部門、二つ目は仕事の発注部門といったところか。大小様々な仕事を一つから申し込みできる受注部門に、仕事の報酬として相応しいものを預け、自身が設定したレベルを伝えれば準備は完了。釣りで言うならば、獲物という名の仕事を受けてくれる人を待つばかりとなる。

 報酬は金銭だけでなく、物でも可らしい。この報酬を出せば仕事を受けてくれると思える品を出せば良いらしく、早く仕事を受けてもらいたいなら高価な物や珍しい物。そこまで急いでいないなら、それなりな物。そしてあまりにも仕事に対して報酬が軽すぎる物だと、受けてもらえず、一年たったあと依頼主へ戻されるらしい。この受注に関しては手数料とかもろもろあるらしいが、そこは一旦割愛しておこう。

 次に仕事を発注、つまり実際に依頼をこなす方について。こちらは全ての依頼の中から、自身の持つランクより下のランク付けがされ、かつ気になったものを受けて良い。そして依頼を完了したら、依頼主にサインを貰ったり、依頼されたものをおさめたり、その時によって機関側から提示される証明を行って、機関に証明を出せば任務完了で報酬が受け取れる。

 ただ問題はそのランクで、元世界のライトノベルのように肉体的な強さによって決まるものではなく、機関側から見た信用度によって決まるらしい。そのランクは上から、A、B、C、D、Eの五つで、最初はEからスタート。アルファベットを用い、五つくらいのランク構成にしている面については、なんとなく元世界のラノベっぽいなと感じてしまう。

 信用度は上がることは勿論、下がることも大いにあり得る。仕事の取り組みや日常の生活態度によって、日々変動していくらしい。

「滅多にございませんが、あまりにも信用が欠ける言動ばかりなされますと、除籍及び立入禁止措置もございますので、お気をつけくださいね。」

 私が読み終わったのを察知すると、すかさず一言添えてくる。フェニクス曰く、この機関は主要都市に支店がいくつもあるらしい。つまり問題行動を起こしたら、どの街でもやっていけない、仕事を受けさせてもらえないということだ。男性の目を見て、そんな波風たてるような怖いことできるかと思いつつこくりと頷けば、にこりと笑って宜しくお願いされますと返される。

「では、こちらが我が機関"アラーネウム"の規約になります。お目通し頂き、署名をお願いいたします。」

 次に渡されたのは、上から下までビッチリと書かれた用紙が三枚。過去の私は流し読みしてサインをすることが多かったが、この異世界でサラッと読んでサインとは流石にいかなくて、若干ブルーになりつつ文字を追っていく。

 大体想像できる内容と、若干の意外な内容が組合わさった規約を頭が痛くなりながらなんとか読み終え、確認のためフェニクスにもそれを読ませる。彼からゴーサインが出たと同時に、(すみれ)、と名前だけ記入する。これも予めフェニクスから教わっていたことで、書面上の契約と言えど本名を晒すわけにはいかないらしく、愛称を記入するのが決まりだそうだ。この世界では本名を使った契約が一番重さがあり、続いて愛称を使った書面上の契約が重く、最後に愛称を使った口頭の契約が来る。簡単に解釈すると、本名を使った契約が日本で言う憲法レベルで、愛称での書面契約は法律レベル、愛称での口頭契約は規則といったところか。この証明書も裁判とかをするときに有効にはなるらしいが、主従契約ほどの効力は発生しないらしいので、取り扱い方としては日本と同レベルなのかなと思う。

「…ありがとうございます。恐れ入りますが、(すみれ)様とお呼びしても?」

 呼び方にお伺いをたてられたので、肯定の意を示すため首を縦に振る。すると彼は後ろの女性に手を振ってサインを送ると、やっと本題である仕事の話をし始めた。

「菫様はまず、初心者ということで、Eランクの位置付けになります。従いまして、お仕事はEランク設定のもののみお選び頂けます。」

 後ろの女性が一度外へ出たかと思うと、薄くて白い巻物を持って戻ってくる。彼女がそれをローテーブルの上へ広げるが、不思議なことに巻物には一切文字が書かれていない。どういうことだと思いつつ怪訝な顔をしていると、ポタリと墨が落ちたように巻物の真ん中に黒いシミが浮かび上がった。突然のことに驚いてそれを見つめていると、みるみるうちに墨が広がり、やがて整然と並んだ文字が巻物全体を覆い尽くしていた。

「…最新鋭の技術です。」

 私の驚いた顔を見たのか、男性はクスクスと笑いつつ説明してくれる。

「ここにあるのは、今依頼が出ているEランクのお仕事全てになります。この中からご自身にあったものを一つ選択し、依頼を受けることができます。」

 そう言って巻物を右手でくるくると巻きつつ、左手で巻かれていた部分を広げ、見えなかった部分が出るように調整してくれる。

「主、隣に行っても良いか?」

 その段階になってやっとフェニクスが声を掛けてきたため、ほっとした気持ちを覚えつつ、勿論といった顔で頷く。正直依頼がありすぎるし、読めても意味がよく分からない単語が多すぎるしで、どれを選んだら良いのか私には分からない。

 フェニクスは私の横に移動するなり巻物を手に持つと、私が見えるように配慮しつつ、真剣に吟味してくれた。そして一通り巻物の端から端まで目を通した彼が私に進めてきたのは、“プロクスの花弁を十枚…角金貨1枚”という依頼。この依頼が簡単なのか、報酬が妥当なのかなど私には全く分からないが、フェニクスにすすめられるまま、それを受けたいという意思表示のために巻物に書かれた文字を指差す。

「…かしこまりました。」

 男性は少しだけ驚いたような表情をすると、女性から手渡された用紙にさらさらと依頼を書き写した。依頼内容、報酬、依頼された物を渡す場所、報酬の受け取り場所等が明記されたそれを私の方へ向けると、内容の確認と署名を求められる。

 全てに目を通し、フェニクスにも確認させ頷かれたので名前を書けば、それを見た男性が、巻物の受けた依頼の文字部分に直接ペンでバツ印を書き込んだ。すると、みるみるうちにバツ印と受けた依頼の文字が消えていき、文字で埋め尽くされた巻物の中にぽっかりと空白が出来た。

「書類にも記載してございますのでご承知とは存じますが、依頼は20日以内に遂行するようにお願い致します。20日を過ぎますと、強制的に終了、遂行不可能と見なさせていただきます。ご承知おきください。」

 これで終了ですという雰囲気をかもし出されながら契約書の控えを差し出される。机の上に置かれたそれをサッとフェニクスに渡せば、彼がそれを確認し、丁寧に折り畳んで仕舞うのが見えた。

「では、これで終了でございます。ご検討をお祈り致します。」

 ペコリと二人が頭を下げたのをみとどけると、フェニクスに促されて席を立つ。女性が素早く動いて開けてくれたドアを潜り、階段を降りて建物の外へと出る。

 建物から十分遠ざかったところで、気が抜けたかのようにふうとため息が出た。

「…主様、おのみ物。」

 建物を出たあと、一瞬フラリといなくなっていた焔だが、飲み物を買いに行ってくれたらしい。紙のようなもので出来た使い捨てであろうコップを受け取ると、コップ越しにひんやりとした温度が伝わってきた。新鮮な果物を絞った果汁100%のジュースだというそれをごくごくと飲み、喉を潤す。

「ありがとう。私はもう良いよ、焔飲んじゃって。」

 思ったより量があったため、スッキリとした爽やかな味に似合う夏の空色ジュースを焔へ渡す。

 これからの予定も決まっておらず、もう建物から十分距離があったので、依頼のことを知らなきゃなと思い、フェニクスにどうすれば良いのか聞いてみた。

「基本的に火山に生えてるから…。多分、最初に行った火山にはあるはず。」

 火山と聞いてまず心の中に浮かんだのは、最初に行った火山から現在いる街までの距離。きっとフェニクスは私が受けられるものの中から、色々考えて厳選し、この依頼を選んでくれたのだと思う。けれど、そこまで二十日間で行って帰ってくるのは一人だと難しい。

 実際に体験したマグマと噴石の世界が頭の中に浮かぶ。一瞬で骨まで溶けそうな熱さ。それは二人のお陰で大丈夫だとしても、降り注ぐ岩に当たれば間違いなく私は死ぬ。

 コップの中身をじっと見ながらこくこくとジュースを飲む焔。彼を眺めつつ、ぼそりと思ったことを口にする。

「…やっぱり、私だけの力じゃ、依頼なんてこなせないんだね。」

 心のどこかでは、そうなるんじゃないかなって分かってはいたけれど、やっぱり自分一人の力でお金を稼ぎたかった。そうすれば何かを買って貰う度、胸の中にモヤモヤを感じなくて済んだのにな、と思う。

「…主の世界とは、なんか色々違うのかもしれないけど、この世界はさ、主と従者は一心同体。…そういう価値観なんだよ。」

 そういう価値観…か。価値観は、理解はするけど、スッと胸に落ちるのが難しい言葉。その言動はそういう価値観の世界なんだなと思えば理解できるのに、それを自分の中に落として、じゃあ私もそうしようとするのは中々出来ない。本当に価値観って難しい。この世界が出会った全ての人とキスをするのが当たり前とか、全裸で歩くのが当たり前のような元の世界の価値観とは百八十度異なる価値観の世界じゃなくて良かったとは思う。今ぶつかっている価値観がそんな破天荒な価値観だとは思わないけれど、でもやっぱりスッと受け入れるのは難しい。

「難しいよな、価値観なんて。」

 ハハッと笑いつつ、頭を撫でられる。実際に言葉は無いけれど、大丈夫だよと言われた気がして、なんだか安心した。

「とりあえず、取りに行ってみる?」

 フェニクスの提案に、私はこくりと頷いた。自分一人の力で稼げなくても、自分も働いたお金が出来るならまだ良いか。大人のくせして誰かが稼いだお金で遊ぶような人間にはなりたくなかっただけなので、とりあえずはと今は思い、ゆっくり価値観とやらを受け入れることにしたのだ。

 隣ではジュースを飲み干した焔が動向を探るかのように、黙って話を聞いていた。コップをどうしようかと考えていたら、口から小さく火を吐き、あっという間に燃やしてしまった。燃えかすは肥料ということで、近くにあった花壇に捨てさせ…いや、寄付させていただいた。

「…火山地帯からは焔で移動するのが安全だから、コイツで移動するけど、それまでは馬車でいく?俺が抱えてもいいけど?」

 価値観…か。これも一つの価値観なんだろうな。そう思って、私は嫌がっていた方の移動手段を選択する。なんだかんだ街中では、抱えられて歩いている人も多かったのだ。きっと嫌だと思うのは私だけの価値観で、この世界では普通なのだろう。

 フェニクスが一瞬驚いた顔をしたが、すぐに笑みが浮かべられ、了承の返事が帰ってきた。

 郷に入れば郷に従え、なんてことわざを思い出しつつ彼に手を伸ばせば、不安げもなくすっと抱き抱えられる。そういえば土の中へ消えた彼に追われたとき、違和感無く抱き抱えられていたなと思いつつ、強張っていても疲れるだけかと想い、力を抜いて体重を預けた。

「じゃあ、さっと行って帰って来よう。」

 フェニクスのその言葉に、そんな簡単に行けるものなのか?とその時は思ったが、結論から言えばその日の内に戻ってこれた。本当にさくっと行ってきたという言葉通りで、火山に陸路と空路であっという間に辿り着くと、まずランチを摂らされた。エネルギー切れを起こさないようにと買ってあったらしく、少な目の量のそれをぺろりと平らげた。その後は食後の運動と言わんばかりに、火傷では済まされないような火山地帯をひたすら歩き回り、飛んでくる石を焔が叩き落としながら依頼の花を探した。その花はフェニクスが見つけたのだが、驚くべきことにマグマの中に生えていた。足湯レベルの深さのマグマに浸かりながら、逞しく生えている依頼の花を摘み、フェニクスへと渡す。何でこんなところに植物があるのか、何故こんな環境で花が咲けるのかと疑問を感じたが、そういう世界なんだと自分に言い聞かせて依頼の分だけ花を摘み、袋に入れられたそれをフェニクスが保管する。

 そのまま即刻ホテルへUターンし、ホテルにて豪勢なディナーを平らげた。うつらうつらしながら身支度を済ませ、その日は終了。昨日と同じく焔を竜体にすると、彼をぎゅっと抱き締めて眠った。

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