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 朝の売り出しタイムを終え一息つく生鮮食品店、昼に向けて仕込み作業に忙しそうな飲食店。納品を受けながら、慌ただしく開店準備をする服飾店。そんな店の人々を横目に見ながら、私はフェニクスの首に掴まりひたすら振動に耐えていた。後ろからは、人型になった焔が足を必死に動かしてついてくるが、正直彼の心配をしてあげられる心の余裕はあまり無い。

 こんな状況になったのも、少し前。私たちは、フェニクスの言う万屋の仕事をさせてくれるお店が空く時間になったので、竜体から人型にした焔、フェニクスと共にそのお店とやらへ向かっていた。あったであろう朝の喧騒も消え、そこには和やかな時間が流れており、色々な店をウィンドウショッピングしたいなと思うほどには平和な時間だった。ところが、突如としてその状況を破壊する奇怪な人物が目の前に現れたのだ。

 それは私達がメインストリートを歩いていた時、すれ違ったうちの一人だった。フェニクスも明るい髪色に整った顔立ちとそれなりに目を引く容姿をしているが、それと同じくらい目を引くなと思った人物だった。色素の薄い茶色の髪、太陽の光は敵と断言しても頷けるような真っ白い肌、薄幸の美人とも呼べるような綺麗な顔立ち。彼が着ていたのは全身ダボっとした黒の洋服だったが、着る人によってはだらしないと思われがちなその洋服すらお洒落に見せてしまうような美男子だなと思って、その他多くのすれ違った人と同じように隣を通り過ぎた。そこまでは良かった。

 だが突如として、その人物はひらりと私達の目の前に躍り出ると、恍惚とした笑顔を浮かべながらこう言ったのだ。

「ああ…愛しい人、やっと見つけた!」

 愛を告白されたも同然のような台詞だが、彼のことは小指の甘皮ほども知らない。ちらりと見かけたこともないし、正真正銘、この時が初対面である。だからこそ気持ち悪いという感情が心の中に浮かんだあと、その感情に反応するかのようにぶわっと全身に鳥肌が立った。

「…チッ…面倒な…。」

 フェニクスも何かを思ったか、感じたか、とりあえず小さく毒づくとすぐさま私と組んでいた腕を外し、次の瞬間ぐるんと世界が回った。抱きかかえられたのだと悟ると同時に、ものすごい勢いでフェニクスが走り出す。

 といったところで、話は冒頭に戻る。

「えっ…あっ。」

「黙って。舌を噛む。」

 フェニクスに必死に掴まりつつ話しかけようとするが、手短に諌められる。そして、飛ぶように走るフェニクスの後ろを、同じく焔が飛ぶように走りながら必死についてくる。それが可哀想で痣の中に戻そうかと思い手袋に手をかけたが、焔が全力で走りながら首を横に振り送還を嫌がったので、彼の意思を尊重し送還は諦めた。

 そんな全力で駆ける私たちの後ろを、問題の人物が全力で駆けて追ってくる。

「待って待って!!」

 必死の形相で追いかけてくるので不憫な気持ちにもなる。だが、不審人物だと分かりながら、待てと言われて待つ馬鹿はいない。私達は風のようにびゅんびゅん人の間をすり抜け、その人物と着実に距離を空けていく。問題の人物はフェニクスや焔より走ることが苦手なのか、呼吸を荒げ疲れてきているようだ。しかしこちらも手を抜かず、より撒きやすいよう裏路地へと逃げ込む。ジグザクと混乱させるように逃げ回り、とうとう後ろに彼の姿は見えなくなった。これで一安心かとほっとした瞬間、近くの路地から呪いのような叫び声が聞こえた。

「…絶対に逃がさないから!!」

 うわ怖いとぎゅっとフェニクスの身体に回していた手の力を強めれば、お約束の大丈夫という言葉が降ってくる。その言葉にちょっとだけ安心して肩の力が緩んだ。それを感じ取ったせいかは分からないが、頭上で小さくフェニクスが笑ったのが分かる。

 忍者のように路地をしばらくひた走り、もう問題の彼の気配も無くなった。もう歩いて大丈夫だと考えたのか、二人とも走るスピードを落とし、辺りに注意を払いつつ歩みに変える。

「焔、どうだ?」

「うーん、とくに…は。」

 気配に敏感な焔を頼りに回りを探る。焔の顔は真剣であるが、危機迫ったものではないので、すぐに何かが起こるということは無いだろう。そう思い、やっと撒けたと全身の力を抜いた瞬間、ピタリとフェニクスと焔の足が止まった。

「…ねえ、感じる?」

 先に口を開いたのは焔。先程とはうってかわり目が鋭さを帯び、重心は低くいつでも動けるように構えている。あちらこちらへと視線を動かし、何かを警戒するかのように、五感を張り巡らせているのがよく分かった。

「ああ。…もう少し人目の無いところに行くべきか。」

 二人は何を感じたのか手短に相談すると、街の本当に端、廃墟らしき建物が多く立ち並ぶ、人一人いないエリアへと進んでいく。そしてその最も奥まった場所で二人は背中合わせになると、何かを待つようにあたりを伺った。しばらくシンとした時間が続き、自分の拍動の音がドクンドクンと聞こえてくるほど静かな時間が流れた。

 そして、その時は突然やって来た。

「…下!」

 焔の叫びと共に地面を蹴り、私達の身体は宙へと高く舞う。近くの建物の屋根に着地しつつ、フェニクスの腕の中から先程までいた場所を確認すれば、地面からにょきにょきと土にまみれた白い手が生えていた。

「……ひっ!」

 ホラー映画さながらの光景に、まともに叫び声すら上げられない。地面から生えた手は、うにょうにょとあたりを暫く探っていたが、やがてピタリと止まり、ずるずると地面へ引っ込んでいく。

 そして今度は、頭、首、肩、腕、胴体と上から順番に人間の身体が土の中から現れ、先程の不審人物が土の中から貞子のように這い出てきた。ゆったりとした動作で立ち上がり、全身についた土を軽く体を揺すって全て落とすと、恨めしそうな目でこちらを見つめ、一方的に言い募ってくる。

「ねぇ、なんで?なんで僕から逃げるの?僕はさぁ、ずっと、ずっと、気が狂いそうな長い間、ずーっと貴女を待ってたのに。こんなどうしようもない頭になるほど、心から貴女を思ってたのに、なんで貴女は僕を拒絶するの?…ああもしかして、僕の愛が伝わってない?そうでしょう?そうとしか考えられない!!僕はこんなにも貴女を愛してるのに!!なんで受け入れてくれないの!?」

 そう主張する彼の乱れた茶色の髪の隙間から見え隠れする、黒曜石のような真っ黒の瞳には光が無かった。光が無いと言っても、視力が弱いという意味ではなく、二次元によく使われる表現での光が無い、である。簡単に言えば病んでる。二次元ならわりと好ましいと感じる人も多いが、三次元なら狂気の沙汰、絶対に会いたくない、関わりたくない、興味を持たれたくない人物である。

 ちなみに彼は美男子であるから、まだマシではあるが、これで不細工だったらもっと悲惨だ。彼は相当精神を病まれているのか、私から視線を外さず、許さない、愛してるの二つのワードをひたすら連呼している。

「…うわ、気持ち悪…。」

 フェニクスも特殊な人間らしい彼を見て、若干引いているらしい。ぼそりと呟いた侮蔑表現が私の耳にも届いた。そして、問題の彼の耳にも残念なことに届いてしまったらしい。

「…あ?なんだって?よく聞こえなかったなぁ。てかさ、僕より先に契約を結んで、あまつさえその身を預けられているなんて、ほんと万死に値するよね。ああああ、ほんとウザイ!!見せつけないでよね、殺してしまいたいなあ!!」

 怒号をあげながら、彼は手を横へひらりと振る。何が起こるのかとフェニクスも身構えたが、実際に変化したのは彼の足元にある土だけ。その土が、まるで自我を持ったようにするすると動き、彼の隣には土で出来た大小二つの直方体の箱が現れた。

「でもまあ、殺すのは難しいからさ、さっさとその人を僕に渡して、お前らは眠りにつきなよ。ほら、棺桶作ってあげたし。」

 どうやら二つの箱は棺桶らしく、大きさの違いもフェニクスと焔用なのか、人型の彼らが寝ころんだらピッタリと収まりそうなサイズで作られている。

「この…。」

 隣に立つ焔は半ギレらしく、血走った目をして男を見下している。鼻の上部に皺を寄せ、ドラゴンの身体であれば低いうなり声をあげていそうなほど、凄まじい顔をしていた。

「…噂には聞いていたが、予想以上に強烈。」

 一方フェニクスは彼を知っているのか意味深な発言をしつつ、珍獣でも見るかのようにしげしげと観察していた。臨戦態勢の焔とは異なり、フェニクスが涼しい顔をして立っているので、私自身もどうにか落ち着いていられる。

「…どうするの?」

 フェニクスに向かってそう問えば、彼から三つの選択肢が渡される。

 一つ目は逃げる。だが問題の彼には、こちらには気づきにくい特殊な移動手段と、かなり強い索敵能力があるらしく、例え一時逃げたとしても、すぐに見つけられて追われ、また逃げてと鼬ごっこになるらしいので、あまり得策ではないらしい。

 二つ目は受け入れて契約する。これは私の気持ち次第ですぐに実行可能であるが、彼は万人に受け入れられるタイプの方ではないし、正直私も受け入れがたい人格だとお見受けしたので遠慮申し上げたいというのが本音である。フェニクス曰く、強いか弱いかで言えば強い方らしいので、レベル的には契約もアリな人物らしい。しかし、その人格は難アリだと有名だったらしいので、人格的には契約はナシらしい。だが彼の評判も人格を除けばそれなりに高評価らしく、何より策敵・隠密行動といった情報収集には非常に優れているとのことで、これからのことを考えると契約も悪くない選択だという見解を示していた。

 そして三つめは、戦って彼を殺す。彼の存在は私に害をなす敵と判断し、従者であるフェニクスと焔が全力で殺しにかかる。これから先全く彼の存在を心配しなくて良いというのが利点だが、彼らに誰かを殺させることになる。そして、直接手をくださないとはいえ、私も人殺しになるということだ。ちなみにフェニクス曰く、持久戦になるだろうが俺なら確実に殺せるとのことだった。けれど、じゃあ殺してと言えるはずも、言いたいはずもなく、この選択肢も選べない。

 結局のところ、八方ふさがりというわけだ。良い選択肢が無い。

「主様、もしころしたいなら、えんりょしなくて良いんだよ。」

 焔が暗に三番目の選択肢を勧めてくるが、私に誰かを殺せと命令できる勇気も、人殺しになる覚悟も無い。だから曖昧に笑い、必死にこの状況を打破する案を考える。

「…ああ、愛しい人。僕のことで頭がいっぱいなんだね!ふふ、とても嬉しいよ。まあ、僕じゃなくて他の奴に抱かれてるのが癪だけど、すぐにそこは僕になるんだから別に良いか。」

 うーんと頭を悩ませていたら、問題の人物は何故か嬉しそうにしていた。先程のフェニクスのぼやきすら耳に入っていたのだから、自分に対して殺すとか何とか相談しているのも絶対に聞こえているはずだ。それでも逃げようとせず、かといって怒ることもなく、独創的な観点から物事をとらえて理解し、心から嬉しそうにするあたり、かなり頭が沸いていると思う。

「…ねえ、主。」

 突然フェニクスが良いことを思い付いたかのように、ニヤリと笑いながら口を寄せてきたので耳を貸せば、告げられたその名案になるほどと感心してしまう。

「フェニクス…フォローしてね。」

 心から良いと思ったフェニクスの案に乗り、問題の彼にその内容を私の口から伝えるため、援助をお願いしつつ口を開いた。

「…私ね、今すぐに従者を欲してはいないの。今は、この二人しか必要だと思ってないから。だから要らない。欲しいと思ってないの。…でも、貴方はきっと納得しないし、何よりずっと追ってきそう。だから…そうね。…私の課題をクリアしたら、従者にすることを考えましょう。」

 言葉を選びながら、声帯を振るわせて声にする。高慢な台詞だが、フェニクスがそうするように指示してきたのだ。私は小心者なので、そのような態度をとることは非常に怖くて嫌なのだが、彼なりの考えがあると思うので、私は従って演技するしかない。

 最後の方に若干声が震えてしまったのは分かっただろうか?毅然と振る舞っているように見えることを祈りつつ、表面上は笑みを浮かべて彼の返事を待つ。

「…ねえ、愛しい人。それはさ、僕を試すってこと?」

 しばらく沈黙の時間が続いたあと、問題の彼がやっと口を開いた。試すという解釈で良いのかとフェニクスに視線を向ければ、上下に首を振られる。フェニクスの行動で質問の答えは伝わっているであろうが、体面上私が意思を示さなくてはならないため、問題の彼の質問に対し肯定の反応を示す。すると彼はなるほどと呟き、上下にゆっくりと頷く動作が見られた。

「…うん、分かった。…そうか、そうだよね、貴女の愛を貰うには、まず僕がどれだけ貴女を愛してるか示さないとだよね!ああ、勿論!貴女をどれだけ愛しているか示そう!…それで?…愛しい僕の女神は、僕に何を課す?貴女のためなら、僕はこの世の終わりにだって行ってきて見せるよ。」

 そう言った彼の目は、狙った獲物を逃さないという言葉が似合いそうなほど、やる気と決意とその他色々な物であふれていた。課題を与えることで彼の心に火をつけた気がしてたまらないが、それを気のせいということにして、私は一番重要で大切な部分を告げる。

「…課題はたった一つ。…異世界と異世界人に関する、この世にある全ての情報を集めてきて。」

 やはり耳慣れないワードなのだろう。異世界という単語に訝しげな顔をされた。何回か自分の心の中で反芻させたあと、やっと飲み込めたのか、問題の彼は頭に手を当て考えるような動作をする。

「…異世界と異世界人に関する情報…。…ねぇ、愛しい人、貴女は…。」

 彼はそう何かを言いかけたが、突然首を横に数回振ると、それ以上は口にしなかった。

「何事も、まずは僕の愛を示してからだよね。それから僕は貴女のものに。ふふ、その日が待ち遠しいなあ!」

 何を想像したのか彼は満面の笑みを浮かべると、手を横に振って隣にあった棺桶を消滅させた。棺桶は一瞬で土の山へと変わり、その土の山すら自ら崩れ、そこには棺桶が作られた跡すらない真っ平らな地面へと戻る。

 上機嫌な彼は私の姿を目に焼き付けるかのようにじっと見つめると、穴の中へ片足をいれた。そしてそのまま居なくなっていくのかと思いきや、せっかく入れた片足を出して、本当に心残りであるかのような顔で懇願をしてきた。

「…ねえ愛しい人、一つだけお願い。貴女の元を離れなければならず、心が引き裂けそうな僕に、貴女の(あかし)を頂戴。」

「…証って?」

 証の内容が分からず、すぐさま聞き返せば、当の本人も内容を決めていなかったのか、少しの時間悩んでいた。自分の身体の手の先から足の先まで目を通した後、突然真っ黒の服を捲り腹部を露出させた。地元のおじさん方が、祭り会場やプールといった許される場所以外で突然腹部を露出し出したら気持ち悪いといった意味で絶叫が起こる。しかし、残念なのか有り難いのか、美男子は突然脱いでも黄色い絶叫しか飛ばなそうだなと考えてしまうくらい、顔に似合った美しい腹部だった。

「ここに爪痕を。貴女に会えなくても、貴女がつけてくれた傷を見れば、貴女に会えた奇跡を思い出せるように。貴女が与えてくれた課題を遂行する力の源になるように。深く傷つけて?」

 そう言った彼の顔は至って本気で、常識とかけ離れている人だからこの発言があるのか、それがこの世界の常識なのか真剣に悩むくらいには混乱した。困惑した顔でフェニクスを見上げれば、情けをかけてやるなら地面に降りると答えられたので、暫く悩んだあとフェニクスと共に地面へ降りる。

 安全上の問題からかフェニクスに抱かれたまま彼へ近づき、彼の腹部へ爪を立てた指を当てる。続けて降りてきた焔がフェニクスのポケットを探り、ナイフを探し当て差し出してきたが、それを断って爪にした。なぜなら流石に刃物で上手く傷をつけることはできない。力加減によっては死ぬと思うと、どうしても手が震えてしまいそうだったのだ。

 しばらく切っていなかったので、丁度良い感じに伸びた爪で、思いっきり腹部に傷をつけていく。最初は浅くしようと考えていたが、キズが消えたらまたつけて貰いに来ると告げられたので、情報収集作業が捗るよう、暫く会いに来なくても平気なよう、とりあえず死にはしないと割りきって爪をガッと立てたのだ。

 彼は人型ではあるものの人間ではないのか、深く爪痕を刻んだのにも関わらず、滲む程度にしか血が出なかった。その血も鮮血と呼べるような赤いものではなく、どす黒いものであった。

 突然ふわりと生ゴミのような臭いがしたので、建物か土の下のどこかで何か腐っているのかなと顔をしかめる。すかさず焔が持っていた水筒のお茶で私の手を洗い流すと、辺りはお茶のフローラルな香りに包まれた。先ほどまで腐ったような臭いなんて一切無かったような気がしたのにおかしいなと思いつつ、焔に手を拭いてもらう。

 一方問題の彼は、私の指の数と同じ五本線の傷跡を確認すると、満足そうにニコリと笑って、黒い服を元に戻した。

「じゃあ、愛しい人。次は傷が消えたときか、情報を集め終わったときに会いに来るから。…そこの従者共。僕が近くにいない間、僕の女神に傷一つつけないよう、丁重にお守りしてよね!傷ついている女神を見た暁には、本当に棺に入れて土の中に葬ってやるから。」

 前半は私に、後半はフェニクスと焔に向けたものだろう。最後は脅すかのように二人を睨み付けた後、両足を穴の中へ入れ、あっという間に地中へと消えた。そのあとは先程と同じく、土がひとりでに穴を塞いでいく。

 ホッとしたせいか大きくため息をはけば、フェニクスにギュッと抱き締められる。それにとても安心感を抱いてしまうのは、どうしてだろう。

 なんだかよくわかんないけど、対処に困る人物に出会って、恐怖と困惑と様々な感情が渦巻いて、パニックになりそうだったところを助けて貰ったからだろうか。吊り橋効果ってこういうことかな、違うかななんて思いながら、肩の力を抜く。

「…少しだけ予想外の展開もあったが、奴は奴で。俺らは俺らで、情報を集めていこう。」

 頼りになるフェニクスのその言葉にコクンと頷くと、当初の予定通り仕事を貰うために私達は来た道を引き返し始めた。

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