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03.帰り道

授業が終わると部活のない殆どの生徒は飛ぶように帰るものが多く、同じように飛ぶように部活に行く奴もいる。

例えばバスケ馬鹿の誰かさんとか。

私は胸のチクチクがどうにも無くならないので、女友達と寄り道して遊んで帰ることにした。

中学では友達と遊んだりは部活があって出来なかったが、高校に入ってからはよく遊んでいた。

もちろん中学よりは…だが。

「どこ行く?」

「う〜ん。瀧はどこ行きたい?」

「ブラブラしてるのはダメ?」

「ん〜、そうだね!んじゃ目的ナシで♪」

「「「了解♪」」」

語尾は違うが見事にハモった。

そしてそのまま大通りを闊歩していく。

「ねぇ〜そこの――」

「結構です」

ナンパなのかキャッチなのかわからない連中の声かけを断るのは瀧だ。

もともと長身でスラッと伸びた手足だが、か弱くはないため、凄まれると一瞬怯む。

その隙をついて去るわけである。

「ねえ〜ちょっと話を――」

「聞かない…!」

もちろん長身でスラリと伸びた手足に、美男子並に整った顔は、人々の注目を集めるのも確かで、自業自得とも言える。

「そこの――」

「……っさい!!」

「………」

その声にかなり不吉なものを感じとったのだろう。

さっと身を引いてもう他の人を捕まえている。

「落ち着いて、落ち着いて」

一緒にいる友達に宥められながら、そのスポットから抜けて一息着く。

「瀧が声かけられるのはしょうがないって。魅力的だもん」

グループの中でも一番背が低い千夏がそういったが、あまり慰めにはならない。

「ま、しょうがないっていうのは同感だな」

グループの姉貴的存在の綾黄も苦笑する。

「…食べに行こ!アイス!!」

その場の殆どの人間がやけ食いだと思ったが、誰も突っ込まなかった。




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