6 ※暴力・残酷描写有り
実に賑やかかつ派手に暴れだしている従兄弟コンビであるが、ユーリはそんな彼らの背後をなるべくコッソリと、足音を潜めながら付いて行っていた。
進めど進めど窓のような物もなく、廊下にはほぼ等間隔に松明が取り付けられていて、あちこちに暗い影を生み出していた。監禁されていた部屋の天窓が非常に高いところにあった事や、どことなく湿気っている澱んだ空気、どれほど進もうとも明かり取りの窓が見当たらないところから推察するに、この廊下は地下にあるものと考えられる。松明が揺れるのは空気が対流しているという事と、十分な酸素があるという事。どうやってここは換気されているのだろう。
先行する2人から離れすぎて、分断されたりしてはユーリは間違いなく対抗出来ない。死角になる暗がりから何が出てくるかも分からないし、アティリオとブラウの姿を見失ってはぐれれば、ユーリはこの薄暗い地下で方向を見失って、簡単に迷子になってしまう。
かといって不用意に近寄り過ぎて乱戦エリアに入り、敵の攻撃可能距離に重なってはいけない。弱い者から潰すのは兵法の定石であり、ユーリは紛れもなく弱者であるが、アティリオやブラウがその気になれば使い捨ての盾代わりにされたり、逆に敵の方が彼女を人質に利用しようとする可能性もある。素人がのこのこと戦地に紛れ込んでも足を引っ張るのがせいぜいで、最悪同士討ちや流れ矢……
「さあっ。このボクの美しさの前に平れ伏すがいいっ!」
もとい、ブラウが高笑いを上げながら豪快に振る舞っている剃刀や小型の刃物……ダガー、だろうか。それがグッサリ刺さるのが関の山だ。
「今のお前の美貌に関しては、誰も追随を許さないんじゃないかっ!?」
アティリオさん、それはプラス面での美しさではなくて、マイナス方向って理解で良いんでしょうか。
「ついにボクの唯一無二たる美しさに気がついたんだね、アティ兄さん!」
多分、今現在のあなた様の美貌に感心するようになっては、人として何かが終わる気がいたします。
廊下の暗がりから、天井から、黒ずくめが彼らの行く手を阻まんと幾度も音もなく現れ、謎の黒いモノを撒き散らしてゆくが、あれの正体はなんなのだろうか。石造りの床をシュウシュウ溶かして、ところどころ穴ぼこだらけにしていく。硫酸の類いか何かだろうか……? ユーリにはさっぱり見当もつかない。
戦闘中は標的にならないよう、出来るだけ大人しく暗がりで息を潜める。移動中は不意打ちされないよう、常にアティリオとブラウがカバー出来る範囲で一緒に走って、彼らが応戦するまで立ち止まらない。
はっきり言って、つい先ほどまで路地裏でも全力疾走させられていたユーリの体力は、もはや限界に近い。
「戦力の逐次投入は下策だと思わない? アティ兄さん」
「臨機応変のつもりなんじゃないか? 少なくとも彼らは、真正面からぶつかり合って戦うような訓練を積んだ連中じゃない」
どうやらわざと大きな物音を立てながら戦う事で、ユーリへ注意が向かないようにしてくれているらしい2人は、倒れ伏した黒ずくめへとチラリと視線をやって眉を潜めた。誘拐実行犯達は、アティリオやブラウと真っ向から格闘戦を仕掛けるには、力量不足であると見ているらしい。
アティリオ・ブラウの従兄弟コンビは破竹の快進撃を……有り体に言えば連戦を余儀無くされているのだが、襲ってくる黒ずくめ達を難なく下している。
油断無く辺りを警戒しているブラウの傍らのアティリオから手招きされ、ユーリは嫌々ながら側に寄った。彼女の息がかなり上がっているせいか、ブラウが安全を確認しながら廊下を進むのだが、どうも速度が多少落ちている。アティリオの傍らで早足で歩きながら、ユーリは少しでも呼吸を整えようと苦心する。
今のところは彼らを頼るしか出来ないが、アティリオは出来たら関わり合いになりたくない人筆頭だ。
正体がバレたら、このままどことも知れぬ地下で命を刈り取られ……
「怖いのなら無理に見なくて良い。大丈夫だよ、ティカ。僕らが君を、絶対に無事に家まで送って行ってあげるから」
恐ろしい予測にブルリと震えるユーリを、度重なる戦闘や無念のまま床に横たわる黒ずくめ達の姿に怯えていると思ったのか、アティリオはわざわざ身を屈めて彼女の顔を覗き込み、励ますように自信あり気な笑みを浮かべてみせる。
……ブラウのあんちゃんの別人っぷりにも驚きましたが、アティリオさんの女子供にたいする、一貫して柔らかい態度にもびっくりです。この人が女性には全般的に紳士だと知らなかったら、私に気があるのかも? などと勘違いしまう人もいそうですねえ。あ、もしや連盟の後輩の女の子達もその口なので?
ユーリは首を振って横道に逸れた思考を戻し、多少は整ってきた息を吐いて唇を湿らせ、疑問に思っていた点を口にする。
「怖いのもありますが、不思議なんです。狭い廊下だから纏めてかかってくる事は出来ないのでしょうが、どうして彼らは怪我を負った仲間を庇うのでもなく、味方を巻き添えにするような武器を使い、敗北を悟れば自ら命を絶つのでしょう」
声が震えていた。命の危険を感じる非常事態に遭遇すると、脳が危険から身を守ろうと混乱して滅茶苦茶に働くせいで時間の流れがゆっくりに見え、色彩もおかしく見えるというが、まさか実体験を味わう事になろうとは。
懸命に物陰に隠れて悲鳴を上げないように口を押さえて震えていた戦闘の最中、今まで襲ってきた黒ずくめは全部で10人にも満たない人数であったが、ほぼ全員があの謎の黒いモノを所持していて、ぶちまけてきたり自分で頭から被ったりして、息を引き取ってしまうのだ。お陰で情報収集をしようにも、話も出来ない。
正直に言ってしまえばこんなところは早く出たいし、黒ずくめ達が自らあの黒いモノを被って自決する姿は怖くて怖くて仕方がない。
だが、ユーリがこの薄暗い地下通路で起きている出来事で、震えて腰を抜かしてその場から動けなくなったり、恐怖のあまり気を失ったりせずに自分の足で立って小走りになっているのは、皮肉にも同行者達を心の底からは信用していないからに他ならない。
アティリオは、こんな事に巻き込まれた不遇の少女であるユーリ……『ティカ』を、粗雑に扱うつもりもなさそうだし、不憫だと同情的ですらある。
だが、彼は『カルロスのクォン』の命は主人へと捧げられて当然の存在だと考えている魔術師。そしてブラウは、エストや祖父であるアルバレス侯爵への態度と、現在の奇抜な扮装のまま暗器を自在に操るその殺伐さと、人を小馬鹿にしたような言動……薄ら寒い何かを感じる。心底殺しが楽しくて仕方がない、なんていう危険な類いの人種であれば、アティリオはブラウと軽口を叩き合う事などせず、嫌悪感も露わにしていそうなものだが……
「まったくだね、ティカちゃん。いくらこのボクの強さと、芸術を超越した美しさに胸を撃ち抜かれたからといっても、何も世を儚む事などあるまいに……ああっ、敵の心さえ惑わしてしまうなんて、ボクはどこまで罪深いのだろう!」
ブラウの別世界へのトリップぶりに、アティリオは薄暗い廊下でもはっきりと分かるほど、嫌そうに顔をしかめた。
暗い石造りの廊下は壁と天井へ音を反響させ、暗い通路の向こうへとブラウの陶酔台詞はエコーを伴って溶けていく。
……この言動は、ふざけているのか本人本気なのか、いったいどちらなのでしょう。ブラウリオ公子、侮りがたし……! 要警戒です。要注意人物です。発見の後、即時離脱をお勧めしたい人ですね!
「真面目な話、ここまでの状況からして……恐らくは今回の誘拐は、急な計画変更による場当たり的な物だったんだと思う」
アティリオはブラウの自己を称える賛美歌をすっぱりと丸無視して、ごく普通の表情で語り出す。聞いてないフリか。流石は従兄弟、『対ブラウ・スル~スキル』の高さが半端無い。
「拉致してからの放置、無駄な空白、練度の低い戦力の分散配置……ま、見限られたと焦って、強行手段に出たんだろうねえ」
そしてそんな、流されて知らないフリをされた方のブラウもまた、恨みがましい素振りをみせるでもなく、平然と口を挟んできた。
「見限られた……って、誰が、誰にです?」
見てはいけない、見てはいけない。足早に通り過ぎる足元で、揺らめく松明の光に照らされず、闇にひっそりと沈む彼らを、私は見てはいけない……
直視したら、折れてしまうから。
布地に染み込ませた獣脂が燃える松明の臭いと、カビ臭さが入り混じったこの臭いを、私は記憶しては……
泣き叫んで、立ち止まって、我を忘れてしまったら、私はこの薄暗い地の下でうずくまって、地上に出られない……!
「ザナダシア、だろうねぇ。弱っちくて信じらんないけど、彼らはザナダシアの細作だ……正確にはもどき、かな」
ブラウがサラリと口にする情報に、ユーリはザナダシアって誰だっけ? などと、必死に記憶を浚う。つい最近耳にしたばかりの単語の筈だ。
ふと、ペースを緩めてユーリの顔を覗き込んできたブラウは、「ふうん……」と、鼻を鳴らした。
「な、なんですか?」
「いや? 君って本当にそのスジの人じゃなかったんだ、って思って」
「そのスジってどこのスジだ」
呆れたように呟いて、サクサクと前に出るアティリオに先行を譲ったブラウは、ユーリに向かって「はい、どーぞ」と、背中を向けてきた。立ち止まってしまったが、良いのだろうか。
「どうぞとは?」
「ん~と、おんぶ? ティカちゃん、さっきから息が切れてるじゃない。子供はね、怖い時は素直に大人に頼って良いんだよお嬢ちゃん」
「でも、そのう……」
今までの薄暗い廊下での立ち回りは全て、この珍妙な扮装の公子様の多彩な暗器と戦闘能力で圧倒していた、と言っても過言ではない。ユーリは完全なるお荷物で、魔術が封じられたアティリオは辛うじて邪魔にならない程度、要するに頭数だ。
「ああもう、面倒臭いなあ」
そう言い放ったブラウは、ユーリの腕を背負い投げでもするように強引に奪って前に回させると、「よっ」などという掛け声と共に、ユーリの両足の膝の裏を持ち上げて軽々と背負ってしまった。
「……何をしてるんだ、ブラウ」
「だから、おんぶ? 子供が疲れてる時はこれでしょう」
「男の子ならともかく、赤の他人の女の子相手には失礼だろう、お前」
足が遅いユーリをブラウが強制的に背負ったお陰で、廊下をひた走る速度が上がったアティリオとブラウ。
淑女にたいする対応ではないと従兄弟を諫めはするが、『とんでもない!』とばかりに顔を真っ赤にして怒りだす様子は無い。
「落っことされたくなかったら、しっかり捕まっててね~」
などとサラリと口にするので、何か納得がいかないながらも、ユーリは仕方がなく彼の肩を掴む。
……思えば、こちらの世界で人と接する際は、ほぼ常に子ネコ姿でした。写本作業で本部の一室に引き籠もっていた時も、別段誰かに紹介されたでも無く。元の姿でバーデュロイの人々と接したり挨拶したりするのは、今日が初めてといっても差し支えありません。
……薄々、そうじゃないかとは思っていたんですがねえ。仕立て屋のご店主さんの態度といい、アティリオさんの言い分といい、ブラウさんははっきり断言するし……もしかして私、未成年者にみられています?
こちらの世界の成人は16才だそうですが、間違いなくもっと下……それこそ、10才ぐらいへの態度ですか?
ほとんど分岐が無いうねる通路を駆け抜け、突き当たりには上へと向かう階段が暗くぽっかりと開いていた。足元を慎重に確かめつつ、螺旋状になっている階段を一段一段しっかりと踏みしめて、登ってゆくアティリオと、未だユーリをおんぶしたまま彼の後を追うブラウ。
「ブラウさん」
RPGなら、この階段にトラップとか仕掛けてそうだなあ……油は基本ですね! などと、故郷でのゲームでの苦い失敗を不意に思い返しつつ、ユーリはすぐ間近にあるブラウの耳元で名前を呟いた。
白粉だろうか。この人からは、レディ・フィデリアに抱き上げられた時と同じ匂いが鼻を掠める。
「ブラウさんは、私の事、疑ってるんじゃなかったんですか?」
それなのに、簡単に背中を向けたり、おんぶしたりなんかして。
「君こそ、ボクが服のあちこちに刃物仕込んでるの知ってるのに、背負われたらそのまま袖口から伸びた毒針が足にグッサリ! とは思わない?」
ブラウの面白がるような台詞にギクリと身を震わせてしまったが、
「そんな面倒な真似なんてしなくても、ブラウさんがその気になれば私の命なんて簡単に奪えるじゃないですか」
「ティカちゃんのそういう強がりなとこ、面白くて良いなあ」
人を背負って階段を登っているというのに、まったく辛そうな素振りもみせずに軽快に螺旋階段を進んでゆくブラウ。前を行くアティリオは、そんな彼らの会話が聞こえているのかいないのか、ペースを崩す事すらない。
「筋肉の付き方、足捌き、重心移動方法、眼球の動き、唇の乾き、呼吸、声の抑揚、発汗。どれだけ観察してもねえ、信じがたいけど、ティカちゃんってば本気で怯えてる子供なんだよねえ……」
「……はい?」
「凄いよ、君。どんな生活送ってきてどんな身分の子なのか、全然分かんない。大陸共通語は術者並みにネイティブで上品、文句の付けようもない完璧淑女なクセに、バーデュロイの国語は男口調でたまにスラング混じりだし。
仮にこのボクが見破れないほど凄腕の工作員なら、もう敬意を表するしかないじゃない。誇ると良いよ」
「……私、別に工作員とかじゃありませんから。
私、知らないうちに卑語とか喋ってたんですか?」
「アティ兄さんの反応がとっても楽しいから問題ナシ!」
「いや、アリだと……」
どんな人生を送ってきたのか、今一つ見切れないと言い切られたのは、ユーリは異世界からの来訪者なのだからしてさもありなん、だ。マレンジスに知らん顔して溶け込むには、まだまだ努力が必要なようだ。
こちらの世界の言葉は、主人であるカルロスの言語知識を刷り込まれているのだからして、簡単にするすると出てくる言葉遣いこそ男口調であり、それを喋っていた、という可能性を考慮しておくべきであった。
主人との会話は基本的に敬語……大陸共通語でのやり取りに日本語混じりが主だったが、喋りやすい口調にしようと思うと、どうやらバーデュロイの国語で男口調が脳内から翻訳されて口から出ていたようだ。今後は気を付けなくては。
「あの、さっきの、ザナダシアがどうのって言うのは?」
「ザナダシアは、バーデュロイの隣国にあたる」
ユーリの疑問に、アティリオがおもむろに口を挟んできた。
「かの国は……一言で言えば、森林や水源が少なく茫洋な砂漠が広がる土地だ。バーデュロイの水と緑を欲して、過去にも様々な策を講じてきた」
「あの国は魔物の出没数も多いね。そして、そんなザナダシア国の中で最も勢力を誇っている一派が、このマレンジスから魔物を駆逐し、住み良い清らかな世界を取り戻す事を掲げる『世界浄化派』」
ブラウの吐き捨てた一言に、ユーリは訳が分からす首を傾げた。魔術師連盟に所属する術者達の主な奉仕内容が魔物退治であるように、このマレンジスの人間達にとって、魔物とは対立する天敵に定められている。
「掲げられた理想を聞く限りでは、恐ろしい集団ではなさそうです、けど……?」
「魔物は怖いものねえ。けど、あの黒ずくめ達の親玉が、十中八九世界浄化派なんだなこれが」
「んん? それじゃあ言ってる事とやってる事が、全然違うんですね」
ユーリが知る限りにおいて、あの『世界浄化派』とかいう集団の実行部隊にあたる? 黒ずくめ達は、バーデュロイの王都で人を拉致って放置したり、まばらに襲いかかっては返り討ちに遭い、自決したり、乱戦で同士討ち状態になったりだ。魔物退治なんて、全然やっていないではないか。
「彼らの掲げる理想を実現する方法は一つ。『エルフ族の血を引く者がマレンジスから姿を消せば、魔物もまた浄化されるであろう』」
「……は?」
淡々と述べられたアティリオの言葉に、ユーリは間抜けな声を上げた。
「ティカちゃんって、もしかして知らない?
一昔前……だいたい百年ぐらい前に、エルフ族のデュアレックス王国が滅びて、それと時を同じくして大陸各地に魔物が出現するようになったって」
ブラウとアティリオの話を纏めると、だいたいこんなところだ。
元々周辺諸国を属国扱いで、当時圧政を敷いていたデュアレックス王国の政府。当然人間達はエルフ族への反感も相当で、そんな最中に突然、レデュハベス山脈から瘴気と一緒に魔物がぼわぼわ出てくるわで、レデュハベス頂上にある王宮、王族であるハイエルフ達を始め、そこに集っていたデュアレックス王国の頭脳とも言うべき人々は軒並み行方不明。王国は統制とれずに崩壊、哀れ避難民となったエルフ達は人間達から疎まれ。その上『世界浄化派』なんて連中が現れ、魔物が溢れたのはエルフ達が悪いのだと、難癖をもっともらしく吹聴して回り……
涙無しには語れない歴史だ、エルフ族。
いったいこの螺旋階段は、どこまで登るのだろう。体感としては、いい加減地上に出てもおかしくはないというのに、階段はどこまでも上へと続いている。
エルフ族の苦難の歴史に思いを馳せ、それは主人であるカルロスがザナダシアを嫌っていて当然だろうなあ……などと溜め息を吐いたユーリの脳裏に突如、
“ユーリ! 聞こえるか、ユーリ!?”
カルロスの焦った大音声が響き渡った。
地上へ向けて螺旋階段を登っている間に、いつの間にか魔術遮断結界を抜けていたのだろう。
主……! 良かった!
ユーリは無意識のうちにブラウのドレスの肩の部分を強く握り締め、安堵の吐息を漏らす。
“いったい何があった!?”
はい、それが……
「ティカちゃん、どうかした?」
テレパシーに集中するユーリの様子を訝しく思ったのか、ブラウがふっと彼女の方へと顔を向けてくる。
“どわッ!? なんだそのバケモンはッ!?”
その、奇抜過ぎる化粧に彩られたかんばせを間近で見たユーリの心臓も飛び跳ねたが、少しでも情報を得ようと彼女の視界や聴覚にも同調してきたらしきご主人様へは、かなり強烈なダメージを与えたようである。