彩色カオス探偵色
一人の探偵がそこにいた・・・。
at 2005 03/24 15:07 編集
・・・フラッシュバックして蘇る記憶。 夢だったのか、それとも脳裏に残る鈍痛は現実の証だろうか・・・
月も星も一つ残らず飲み込んだ闇夜・・・ヌバックBlackを塗り込んだ外界の壁紙を相棒ジャックナイフMachine Silverで切り裂き疾駆する。
加速するにつれ狭まっていくYellowヘッドライトが照らし出す楕円形の視界に突如現れた細身のWhite Lady
注視するとPinkキャミソール一枚で一人立ち尽くしているようだ、見つめる俺・・・
恐怖に怯えながらも意味深に微笑む端正な顔立ちの女、見つめ続ける俺・・・
神秘的に微笑みながらLight Blue滴がGreen眸を覆い溢れ零り落ちる、無機質な視線を投げる俺・・・
無言でメットを手渡し後部座席を目で指す。
一瞬、女に笑みがこぼれるのを視界の切れ端に確認する。
無邪気な好奇心が頭をもたげる。
重力Energyを増し、再び唸りを上げ急発進する狂気のMonster Machine!
底が見えないヌバックBlackはMachine Silverを飲み込み始め、大脳に酷似した灰白Grayに化ける。
右手の動きに連動するタコメーターを右に回すにつれ俺達のColorは霞んだ砂嵐となり、いつしか時空軸をすり抜けるClear動体Energyと化し光速で街を流れる。
途中、どこからか甲高い嬌声が聞こえた。
その女の声だと思った。
甲州街道に差し掛かる交差点でRed Rampが俺達の進路を遮る。
急速に意識が現実に引き戻される最中、俺は背中に風を感じた・・・後ろに女の感触がない。
振り返るがそこには何もない、どうすべきか迷う・・・考えられる未来の可能性を瞬時にシミュレーションする・・・この季節にしては多量の汗がアスファルト上に小さなBlack Holeを作り出す。
恐怖と保身が身体を支配しそうになる中、奇跡的に理性が勝る。
決断、いま来た道を引き返す事に・・・が、何一つ香りの痕跡すら見つけられない・・・
・・・待てよ
・・・そもそも、女は存在したのか?
・・・いったい、女はいつ消えた?
その夜、俺はBrownジャックダニエルを浴びるほど体に流し込み、記憶がぐちゃぐちゃになった頭を抱え寝室と浴室の狭間で泥酔する。
翌昼、開けっ放しのカーテンの隙間から殺人的なRainbow太陽光線が問答無用に俺を叩き起こす。
頭蓋骨を真っ二つに分断する痛みをこらえ、熱めのシャワーを浴びる。
クロワッサンを一かじりし、いてもたってもいられず朦朧としたままMachineを滑らせる。
・・・やはり女のメットは、どこにも見当たらない・・・
何か重要な記憶が頭の片隅に顔を出すが、あと一歩のところで姿を消す・・・消えない罪の意識・・・薄れゆく現実と虚構の境界から、誰かの声がする。
振り返ろうにも、身体が言う事を聞かない
しかし、確信する
・・・紛れもない、あの女の声だ!
その瞬間、封印されていたシナプスが息を吹き返し、昨夜起きた全ての記憶を再生し始める。
悪夢の最中、吐き気が体中の筋肉を痙攣させ、酸欠で意識が遠のき視界がぼやける。
いい大人になったこの歳まで、記憶を消したいと本気で願うのは、後にも先にも初めてだろう・・・
-続-
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※Black.Silver.Yellow.White.Pink.Blue.Green.Gray.Clear.Red.Brown.Rainbow ・・・なかなかカラフルでしょ?(^^)N
中川友也/迎太陽
一人の男がそこにいた・・・。