Once upon a time...
「あぁどうか…お許しください。」
私はそう頭を下げる息子の前に一本の綺麗なバラを持ちながら立っていた。
「はあぁ〜…この子はなんでこんな風に育ってしまったのかしら…。」
まぁ…私のせいね…と大きな大きなため息と共に、彼の美しい見た目の奥にある醜い部分を昔の自分と重ね小さくつぶやいた。
「え…。は、母上!?」
王子は顔を上げると美しい魔女に向けそう叫んだ。
「見かけに騙されてはいけないと言ったでしょ?貴方もそろそろ人を想う気持ちを知るべきよ。」
「しかし母上…私は!」
と言い訳を述べようとする息子へと杖を振り、放たれたそれはそれは綺麗な光はやがて息子を醜い野獣の姿へと変えた。
「貴方ならきっと…真実の愛がなんなのか、わかる時が来るわ。」
と心を鬼にして変わり果てた息子に背を向け、お城全体にも魔法をかけていく。
「みんな…あの子をお願いね…?」
と薄暗くなった空へ願いをかけながら魔女はその場を後にした…。
そしてここからこの魔女は、時には馬を脅かしたり、時にはオオカミにもなり最愛の息子のため暗躍するわけだが…。
これはそんな醜い王子様のため暗躍する魔女の話ではなく、傲慢で不器用な美しい魔女が真実の愛と出会う…
昔々と語り継がれることのないさらに昔の物語。
初めまして小野寺雀と申します。
日常の合間に思いついた物語を形にしてみようと思い書き始めました。
更新は気まぐれとなりますが、少しでも皆さんに楽しんでいただけたらと思いますのでこれからよろしくお願いします!




