表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神は夜を歩く  作者: 夕霧
6/41

ルシウスの雷鳴6

不滅の魔神(2)

「そりゃ、ご機嫌になるだろ?これで、ネズミの処分出来た訳だし。やるか?」

血に濡れてない方の手を差し出す。


金の刺繍

「彼だったのね。魔族からのネズミは、これでいよいよ。。滅びの燈計画が始動するわけだ。」

固い握手を交わす2人。


クロノス

「んっ?どう言う事?」

目が丸くなる。

腰は引けて、何時でも逃げる体制を崩さない。


不滅の魔神(2)

「相変わらず、お前は鈍臭いな。組織のトップの存在を感じ取れないのか?ずっと一緒にいただろ?」

深いため息をつく。


クロノス

「わかる訳がない。まさか、魔神でも最強クラスの貴方様がこっち側なんて想像出来ないですよ。」

彼の言葉を聞いても信頼はできなかった。

チラッと冷たくなっていくネズを見る。

死ぬか生きるかの瀬戸際で2に命を握られている様子に恐怖が込み上げる。


ネズ

「私は無実なのに何故。。ごほっ」

血を吐く。


金の刺繍

「拷問するなら、私がしようか?長年、我々を裏切ってきた代償が必要だろ?不滅さんよ、コイツ、私に預けてくれないか?コイツが魔族側の間者だとして、神族側の間者を知りたいんだ。」

恐ろしい提案をする。


白尽くめ1

あまりの恐怖に小さく手が震える。

死への足音が忍び寄ってきているのだ。

今、この瞬間に死神が隣に立っている恐怖に震えていたのだ。


不滅の魔神(2)

「いや、いらないよ。これで済むじゃん。」

魔術。

『隷属。刻印。魔核。吸収。』

発動、魂喰。

倒れている彼の体の上に手をかざすと、核だけが取り除かれて宙に浮く。

そして、ネズの核をそれごと手の平に吸収してしまう。

「んー。やっぱり、コイツ何も知らないね。ほらさっさとやろうぜ?」

丘の上の祭壇に飾られた魔火を指差す。

悍ましい魔の気が拡散する。

護衛をしている魔神や魔帝達が簡単に気を失っていく。


無防備な丘の上の魔火は朧げに揺らめく。

それはとても美しい漆黒が真っ赤に染まった祭壇に激しい雨がうちつける。

天気は雨、まるでこの悲劇を嘆くかのように悲しみの空が急に広がる。


金の刺繍

「最高の演出だな。さぁ、派手にぶちかますか?俺らは触れないから、そっちで回収してよ?」

急に降り始めた雨ににっこりと微笑む。

神術。

『雨よ群がれ。塊となれ。我の言葉を具現化せよ。浄化。精霊は氷を贄として。聖なる言葉で水を清めん。凍てつく水は氷へと。』

発動、聖なる氷の鉄槌(ホーリーアイスロック)

原初の魔火を守護していた魔印を消し去る。

その衝撃は凄まじく、丘そのものを消し去ってしまった。

降り始めた雨雲が綺麗に消し飛ばされ、元の空へと戻る。


白尽くめ1

この雨、実は、護衛する魔神達が、不滅の魔神が放つ魔気を感じ取り咄嗟に放った天候型探知魔法だったのだ。

それを簡単に消し去りつつ、それを逆手に武器としてしまう境地にいる。

金の刺繍の実力を肌で感じていた。

魔火の護衛の彼等も大陸で指折りの実力者なのだ。

それをあっさりと屠る。

敵として認識すればする程、勝てる気がしない。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ