地獄への道のり3
ギル
「だから、確証は無いんだ。ただ、エヴァン一族のこの呪いがそれを裏付けるんだ。」
人差し指に溜めた神気と親指に溜めた魔気をぶつけて小さな爆発を見せる。
小さな爆発の中に一瞬、漆黒の点が刹那煌めく。
ワン
「それがどうしたの?俺も出来るで?それくらい?」
真似してやってみせようとしたが、火の粉が熱くて手を激しく振り弾く。
青い光の玉
『やった。。やったよ。こんなに早く、自我を取り戻せるなんで、結局、息子は助けれなかったのか、、でも悪くない、悪くない。最後なんだから、全力を尽くそう、、』
ギルの中で新しい自我が芽生えた瞬間であった。
ギルが作り出した火花が本人の意図以上に大きくはじける。
ワン
「熱いわ、ギル、、」
ギル
「いや、、俺も熱いんだよ、、それで、、でな、、」
飛び火した火の粉が予想以上に熱く顔が歪むのだった。
一呼吸おいてから話を続けるのだった。
ギル
「こっから、延長線があるんだよ。あの気持ち悪い、紫がその答え。くそっ。失敗だったのか?嫌、間違ってはいなかった筈。何度、、何度も、、転生してるのに助けれなかった。」
ワンの問いに答える内に独り言がはじまった。
怒りを鎮めると彼らを止めるための考察が止まらなくなる。
ギルの中で、ある確信が生まれていた。
神族と魔族の信仰の対象である聖火と魔火が持つ危険性を強く確信していたのだ。
ワン
「ギル?ギル?大丈夫か?お前、休んだ方がいいんじゃないか?」
会話の途中から急に、自分の世界へと引きこもるギルの姿に心配する。
それと同時に、ギルの胸の中で蠢く何かに不安がよぎるのだった。
ギル
「あっ!うん。えっ?何の話だっけ?」
ワン
「休みなって言ってるんだよ。死人みたいな顔だぜ?今のお前はさ。」
これ以上の質問をするのを止めるのだった。
本当はもっと聞きたい事が沢山あったが、ギルの中にいる何かに恐怖しているから話をとめてしまった。
ギル
「そうだな。でも、封神の間キクルスは行かないと。せっかくの手掛かりが手に入ったんだ。これを失ったら多分、俺。。」
そう言って議事堂を後にする。
ワン
「わかったよ。なんか、情報入ったら教えてくれよ?ギル。お前は昔から、1人で背負い込み過ぎるんだよ。」
一族のトップであり、幼馴染の親友の背中を叩いて送り出す。
弟へは、敢えて何も喋りかけなかった。
彼の後ろ姿が彼の決意を物語っていたのだ。
そして、ギルからの情報を整理していた。
聖火と魔火の繋がりを神気と魔気から感じるのだから、延長線と言っていた意味を理解したのだ。
「じゃあ、俺は俺の仕事をするか。ルーカル、絶対捕まえてやる。」
何度も指先で小さな爆発を起こす。
ここにヒントがあると捉えたのだ。
「あいつに出来るなら、俺も出来る筈!」
元上司へ執念を燃やすのだった。
青い光の玉
『そんな心配いらないよ、、ギル、2人で切り開こうじゃないか。この日をどれ程待ち侘びたか、理解出来るかな??』
歓喜に満ちた声で語る口調を止めたギルに語りかける。
ラストチャンスであるが故に声に気合いが入っているのだ。
ギル
議事堂へと向かう脚を止めてしまう。
未知の何が心に住んでいるのだ。
直感でわかるほど、内側から力がみなぎってくる。
「誰。。??」
恐怖しか無いのだが、それを押し殺して疑問を投げかける。
青い光の玉
『創造主、私は、、神だよ。偽りの神を殺しにきたものだよ。小さな勇者よ。』
ゆっくりとした口調で、そう告げるのであった。




