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神は夜を歩く  作者: 夕霧
10/42

ルシウスの雷鳴 10

『コーン。』

乾いた木の音がネフタニアに響くと、恐ろしい雷鳴が鳴った。


ネフタニアに雷鳴が一つ鳴ったのである。


議長席には他の議席には無いものが二つある。

まず、一つは、神族のシンボルである聖火。

そしてもう一つは、ルシウスの雷鳴である。

このルシウスの雷鳴の正体は議長専用のガベルなのだが、皆んなしてルシウスの雷鳴と呼ぶ。

名前の由来は、我が強い神族が議会で紛糾した時にガベルを鳴らすと、聖火が揺らぎ、その揺らぎは空を揺らし、空が揺らぐと雷雲を呼び起こす、呼び起こされた雷雲はネフタニアの中心にある聖火に向かって雷を落とす。

この時、雷鳴は大陸の果てまで響く。

ちなみに雷は聖火以外全てのモノを消し去る能力を有する神族最強の兵器である。

少数民族である神族が魔族を実質圧倒し続ける理由がこれなのだ。


その場にいる全員が痺れて動きを止めた。


ルシウスの雷鳴が高らかに鳴り響く。

その中心にエヴァン・ワンが震えながら立っていた。

第3代目ネフタニア議長、エヴァン・ワン彼がその人だったのだ。


聖火の揺らぎにトーチが震えて揺らぎ上へと弾かれる。

上へと弾かれたトーチは特大のルシウスの雷鳴に破壊される。


トーチに収まっていた魔火の封印がとけて元のサイズへと戻ると魔気が溢れ出て聖火と反発する。

聖火と反発する魔火は議長の右隣にある予備の聖火台へと落ち着く。


さっきまであれだけ騒がしかった議会が静寂を迎える。

相反する聖火と魔火が両隣に美しく揺らぐ。











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