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彼女と共に、歩み続ける  作者: 七瀬夕
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第六話 ファミレス 其の一


 秋ヶ原の一件から二日後の月曜日。


 想一は普段通りに起き、朝食を食べて希美と学校へ向かった。


 教室に入ると、いつもと違いクラスの皆が騒ついている。


「どうしたんだ?」

「何かあったのかな?」

 想一と希美は何があったか分からず困惑する。


 そんな二人を見つけた光太が寄って来る。


「おはよう、二人とも。」

 光太はいつも通りだが、やはり他の皆はヒソヒソと話をしている。


「おい、光太。今日はどうしたんだ? 皆いつもと違う気がするんだが。」

 想一は光太へ小声で聞いてみる。

「あぁ、やっぱり気になるよな。ほら、窓際の前の席を見てみろ。」

 そう言われて想一と希美はそちらへ目を向ける。


 ――そこには幻想的な少女が居た。


 いや、実際は想一達と同じ年齢の美少女と言った所だが、髪は銀髪で目が蒼い。そして整った顔立ちで小顔。

 まるでアニメ等で出てくる女神の様だった。


「…………凄いな。」

 長い沈黙の後に想一はボソッと言った。

「うん、凄い綺麗で可愛い。……想一くん見惚れてる。」

 希美は素直な意見を言いつつ、想一の態度に不満そうにする。


「だろう、初日からずっと休んでいた命ちゃんって名前らしい。」

 光太は何処から情報を得たのか、名前が(めい)と教えてくれた。

 そう話してると担任の先生がやって来る。

「ほら、皆座れ。えー、皆気付いて気になってると思うが、家庭の事情で長く来れなかったクラスメイトが、今日から登校する事になった。命、悪いが自己紹介お願いして良いか?」

 担任の藤先生はその美少女に自己紹介をする様に言う。


 少女はこくりと頷き前に出る。


「初めまして、橘花(たちばな) (めい)です。よろしくお願いします。」

 軽く挨拶をして少女は席へ戻る。


「まぁ、そう言う事だ。今日から宜しく頼む。分からない事があったら皆に頼ってくれ。皆は教えてあげるように、以上。」

 そう切り上げ、いつも通りの授業を始める藤先生。


「橘花 命か……綺麗な名前だな。」

 想一はその少女の顔と名前に違和感を覚える。

 だが、考えても分からないので授業に意識を向ける。


 ――そして昼休み。


 クラスの者は橘花に質問をしに集まって行く。

 だが、彼女は軽く頭を下げて廊下へ出て行ってしまった。


「不思議な子だよな。」

 いつものメンバーで集まり昼飯を食べる想一。

「そうだな、俺の情報網でも名前が事前に分かった事だけだ。彼女、実は……異世界から来たとか魔法使いとか女神なんじゃないか!?」

 光太は興奮しながら馬鹿らしい事を言ってきた。


「アンタ……PCゲームやり出したからって数日で頭イカれてるんじゃないの?」

「んな訳ねえだろう! 誰だってあんな美少女を見たらそう考えちまうって。」

 相変わらずのボケとツッコミをする光太と優香。


「けど本当に綺麗だったね。しかも銀髪で蒼い目。何もかもが綺麗だったよ。」

 希美も興味津々で食い付く。

「全く、希美も嬉しそうに話に入らない。ライバル登場かも知れないんだよ?」

 優香の一言に希美は固まる。


「……ライバル? 何の?」

 想一は分からず聞くが、光太も優香も呆れている。


「あ、そうだ。この間の秋ヶ原のお礼で今日の帰りファミレスどうだ?」

 想一はこの前の一件を思い出す。

「あー部活があるな。」

「私もかな。」

 光太と優香は陸上部で部活があった事を忘れていた。

「うーん、待ってても良いかな? 想一くんもどうかな。」

 それを聞いていた希美は待つと提案をしてくる。

「ああ、俺も全然構わないぞ。」


 そう言って二人の返事を待つ。


「まぁ、二人がそう言うなら構わないけど、そこまでしてくれなくても良いけどな。」

「私も、嬉しいけど同感。」

 申し訳無さそうに言ってくる。


「いや、良いよ。じゃあ今日は部活が終わったら皆で行こうぜ。」

 想一はほぼ決定の勢いで言い出す。

「ああ、分かった。サンキューな。」

「ありがとう。その間、二人でイチャイチャしてて。」

 同意してくれた。

「いや、イチャイチャって。まぁ図書室でも言ってるよ。」

「う、うん。本! 読んで待ってる。」

 希美も元気良く? 返事をする。


「それに、あくまでファミレス行こうって言ったが、会計は全て光太持ちだからな。」

 そう言って想一がグッドマークを作る。

「いや、何でだよ!? お礼でって言ったのに俺が全部払うの!? お前は悪魔か!」

「光太、悪いわね。ご馳走様。」

 優香も乗ってくる。

「お前ら鬼か! このままじゃ人間不信になるぞ!?」

 光太は半泣きで反論するが。

「「構わん」」


 想一と優香は声を揃えて言う。


「お、お前ら……俺は人が怖いよ。画面の向こうで待ってるアターシャちゃんに慰めて貰うんだ。」

 いじけて現実逃避をしてしまった。


「悪かったよ、冗談だ。ちゃんと俺が奢るから気にするな。」

「あ、私も出すよ。私のせいで迷惑を掛けちゃったしね。」

 希美も出すと言うが、想一的に希美に出して欲しくない。

「希美、良いよ。俺が奢りたいんだ。趣味も無くて無駄遣いしてないしな。それに、この前グッズ買ってお金多く使ってただろ。」

「えぇ、そうだけど。うーん。」

 希美は申し訳無さそうに考えるが、グッズを買って余裕が無いのも事実だ。

「分かった……ごめんね。」

 希美は渋々了承する。

「気にするな、じゃあまた後でな。」

 昼休みも終わり間近で片付けを始める。


 その後、授業も終わり、光太と優香は部活へ向かう。


「じゃあ、図書室で時間でも潰すか。」

 こうして想一と希美の二人は図書室へ向かった。

ファミレス篇になります。

直ぐに終わると思います。

新たなキャラ、橘花 命の出現で今後の展開がどうなるのか? 引き続きお楽しみ頂けたら嬉しいです。

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