お題【ゴリラ】 真GORIRA
「はあ、はあ。春状況は?」
俺は無線でパートナーの春に状況を聞く。
「計画通りそっちに向かっているわ」
「分かった」
俺は銃の弾数を数える。
「5発か……」
奴を仕留めるには少し厳しいかもしれない。だがやるしかない。
奴というのは言わなくても分かるだろう。GORIRAだ。
――20XX年、奴らは空から大量に降ってきた。
ゴリラ豪雨。
人類史上最悪の日に起きた出来事である。
この降ってきたゴリラはGORIRAであって今まで地球上にいたゴリラとは全く別物の生き物だ。
こいつらはまず、知能がある。それも俺たち人間レベルの知能だ。そして、運動能力は今まで地球上に存在していたゴリラと同等だ。
当然俺たち人間もできる限りの策を尽くした。
核攻撃や化学兵器、いろいろな方法を試した。大量のGORIRAを葬り去っただろう。だが、奴らは生き残った。適応してきたのである。
そして、今俺たち人間は、核を保有している国を守りながらGORIRAと戦争をしている。
GORIRAもこちらの核兵器を恐れているのか分からないが、色々な方法で攻め立ててくる。
あの日から一進一退の攻防が繰り広げられているのだ。
そして、今日の俺達の任務は研究所に忍び込んだGORIRAの駆逐及びに研究成果の回収だ。
研究所の人間から連絡があり、俺たちは研究所に来て戦闘中というわけだ。
「GORIRAが右の通路からくる。3、2、1」
春のカウントダウン通りGORIRAは姿を現した。
「うほーーー」
見た目はゴリラだが服を着て武装している。GORIRAは俺を見つけて突進してくる。
俺は銃を1発撃つ。
「うほーーーーーー」
命中はしたが怯む様子はない。
だが、俺の勝ちだ。
そう俺の銃弾には爆破装置がついており、ゴリラの体内で爆発する仕組みになっている。
て、あれ爆発するってことは。
GORIRAはこちらに近づいてくる。
やめろーーーー
BOOOOOOOOM
「は!」
ゴリラが……いない。
夢かよ。