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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

姦しい復讐譚

作者: 翠 恋

恋人が浮気していました、自分が相手に合うほど魅力的な人間でないことは理解していますし浮気相手の方が魅力的だということは同性の自分から見ても明らかでした。


それこそ探偵に調査させた隠し撮りだけだというのに、それでもやはり私は相手がどうしても許せませんでした、相手と自分の恋仲はもう5年になるのです。


幼い頃からまるで兄弟のように育てられていたためお互いの恋愛感情を自覚したのは6年前そこから微妙な関係を保って一年、付き合って5年です、それなりに幸せだったと感じております。


自分は相手の幸せを祈っているつもりでしたがそうではないようです、自分は二人で幸せになることを望んでいたようでした、なので自分が嫌になると同時にそれを自覚して相手と浮気相手に対しての怒りが湧いてきました、許せなくて許せなくて、ふつふつふつふつと憎しみがこみ上げてきました。



だから二人を拐って拷問にかけることにしました。準備は念入りに、済ませてまずは相手を食事の中に薬を持って眠らせて拘束し次に浮気相手を相手が呼んでいるという理由で呼び出して後ろからごちんとやって隣に拘束しました。



はっきり言えば大ごとです、自分は捕まるでしょう、相手と結ばれることなど構わない、でも、それでもいいのです、だから覚悟は決まっていました。



復讐のために拷問の道具を握りしめてとりあえず二人のいる空間へと行きます、起きると二人は自分を見て慌てて許しを乞うてきました、無理もありません、この状況です、誰だって怖いでしょう、自分だって謝ると思います。




しかし、許しません、浮気相手の眼球をアイスピックでぶっさします、血がかかりますが気にはなりません、気持ち悪くはありますが。


許せないと思っていた相手の怯えた表情は美しいとすら思えました、この人はこんな綺麗な顔ができたのかと、もしかしたら私はドSなのかもしれません。



でも今となってはどうでもいいんです、どっちが上とか下とか些細なことです、今となっては。


自分はもうおしまいです、遅かれ早かれ逮捕されるでしょう、でもそれはやはり物悲しくもあります、愛した人との別れが近いということですから。



後悔はありません、ですがこのままだと後悔しそうなので最後の最後、相手との会話を楽しむことにしてアイスピックを遠くに投げ捨てます、間違っても払われないように遠くに。



そして最後に怯える相手の頬に手を置きその瞳の奥を覗き込み何でもない日常会話を楽しむことにしました。



「ねぇ、女3人で姦しいだけど男3人のこの状況はなんていうんだろうね?」

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