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ネタ装備ガチ勢は村を散策する

「ごちそうさまでした」


(結局、ご両親はこなかったな)


 食べ終えた皿を片しながらそんなことを考えていた。


「ねえ、そのごちそうさまでした?あと食べる前のいただきます?あれ、何?」


「ああ、あれね」


(そう言えばその風習って日本だけだったか)


 自分で言って気が付いたがいただきますとごちそうさまでしたは、この世界でも言葉は変わらないようだ。口から日本語が出た。


「あれは俺の故郷の風習だよ」


「へー、あれはお祈り?手を合わせてたけど」


「いや、近いけどちょっと違うかな。あれは感謝なんだ」


「感謝?」


 リューはいただきますとごちそうさまについて説明する。


「いただきますは動物や植物に命をくれてありがとうという意味を込めて、ごちそうさまは食べ物を育て収穫する人や運ぶ人、料理した人に対してありがとうって意味だ」


「なるほど、今度私も真似してみようかな」


 コレットは食器を持って立ち上がる。

(聞いてみるか)


「あの、コレットさん」


「コレットでいいよ」


「じゃあ、コレット」


「何?」


「ご両親はまだ仕事?」


「ああ、私もう両親ともいないの」


 コレットは笑って答えてくれた。しかし、その笑顔は少し寂しげだった。


「そう、か」

(悪いこと聞いちゃったな)


 コレットが村を案内してくれるということで2人外に出た。


「とはいえ案内することもほとんどないんだけどね」


 村の人口は80人程度で村の敷地内には家と畑くらいしかない。田舎の村といわれて真っ先に思い浮かぶような村だ。


のどかなところだな」


「良いところでしょ」


 コレットが笑顔で言う。


「そうだな」


「コレットちゃん。ちょっと手伝ってくれない?」


「あ、はーい。ごめん、行ってくるね」


「分かった。俺は村見て回ってるよ」


 リューはコレットと別れ、村を歩き回る。


(さて、と)

 色々聞いてみたいことがあったからちょうどいい。

コレットが一人の理由は、こんな科学も医学も発達してなさそうな世界だし病気か肉食動物に殺された、もしかしたらモンスターもいるかもしれない。


「すみません」


「あんたは、コレットが連れてきた旅人か」


 リューは畑仕事をしていた男性に話しかけた。


「はい、リューといいます。少しお話良いですか?」


「ああ、構わんよ」


 男性は作業を止めてこちらに来てくれた。


「それで何を聞きたいんだ?」


(さて、何から聞こう)


「ちなみにコレットに今付き合っている奴はいないぞ」


(なぜその話を!?)


「いえ、そう言うのではなく」


 リューは村に来て最初に感じたことから聞いた。


「なぜ俺を村に入れてくれたんですか?」


「コレットが連れてきたからだな」


(答えになってない)


「どういう意味です?村の人と一緒なら大丈夫とかそう言うことですか?」


 ここがどういう世界なのかまだ分かっていないが、村の人が一緒という理由で旅人を村の中に入れるのは危険だということは分かる。


「そうじゃない。コレットだから、だ」


「どういうことですか?」


 リューは分けが分からないと首を傾げる。


「あの子が連れてきたということは悪意の類は一切ないってことだ」


「何でそう言い切れるんですか?彼女も人を見る目には自信があるとは言っていましたが100%じゃないでしょ」


「いや、あの子はもう、間違えないよ」


(いやだから、ん?)


「もう?」


 過去に何かあったような口ぶりに首を傾げた。


「ああ、コレットの両親については」


「もういないとだけ」


「そうか」


 男性は下を向いたが、少ししてからこちらに向き直った。


「別に隠しておくことでもないしな。コレットの両親は殺されたんだ」


「動物にですか?」


 両親が殺されている。それは予想範囲内のことだった。しかし、次に告げられたことは予想を超えていた。


「いや、人にだ。8歳の時、森で倒れている人を助けて家に招待したら、夕飯の時に目の前で殺されたんだ」


「え?」


 リューの脳がフリーズした。


(人に?目の前で?)


「コレットの悲鳴を聞いて駆けつけた村の若いのが取り押さえたが、ありゃなかなかひどいもんだった」


「なんで、そんな」


「何で?知らねーよ。理由吐かせる前に自害しやがったからな」


「そ、そうですか」


「でもあの日以来、あの子は間違えなくなった。あの子が大丈夫だといったら絶対大丈夫。怪しいって言ったら絶対に入れない」


 男性はコレットの武勇伝?を話しているがリューはほとんど聞いていなかった。


「前にな、怪しい人がいたって言ってきてな。そいつ見た目は普通の旅人だったんだよ。でもコレットが怪しいって言ったから追い返したらそいつ、盗賊団の仲間だったんだ」


「盗賊団?大丈夫だったんですか?」


「ああ、冒険者ギルドに依頼を出してな。間に合ってくれたよ」


(この世界は冒険者が居るのか)


 リューはようやく脳が復活しだした。


「それ以外にも何回かあったが、あれ以来コレットが外したことは1度もなかったな。だから、コレットが連れてきたあんたは大丈夫ってことだ」


「はあ」


 納得したような、してないような感覚だがとりあえずコレットのお陰でこの村に入れたことは分かった。


「他に聞きたいことはあるか」


「それじゃあ」


 リューは男性に気になったことや疑問点などをいくつか質問した。


ここまでは少しシリアスっぽくしてみました。次回ついにこの世界でマグロを振り回します!

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